学術活動
第45回日本アフェレシス学会学術大会
【演題名】当院における腹水濾過濃縮再静注療法の落差式とポンプ式での
総蛋白・アルブミン回収率と発熱の発生率の比較
発表内容はこちらから
①今回の学会・研修の内容
今回の学会のテーマは「つどう つながる つたえる」です。
アフェレシス療法とは薬物治療などの既存治療によって制圧できていない、いわゆる難病・難治性病態を抱える患者に対する治療法になります。希少な症例が多く、エビデンスの確保が困難なことが多いですが、適応拡大のために取り組んでいる学会となっています。
私は主に腹水濾過濃縮再静注療法(CART)に関する技術講習会やシンポジウムを聴講してきました。
②今回の学会に参加した感想や印象に残った発表
今回は、CARTの題材で発表を行ってきました。総蛋白やアルブミン回収率、発熱の発生率の観点から落差式とポンプ式のどちらが優れているかという内容です。
印象に残った他のCARTの発表はリークテストの際に微小な穿孔があったとしても、落差式では発見が出来ず、ポンプ式だと高い圧力をかけることができるので、発見が可能であるという内容です。
今回の学会で得た知識を活用し、安心・安全にCARTが実施できるよう努めていきたいと思います。
彩の国東大宮メディカルセンター 高杉修平 北海道科学大学出身
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第44回 CMS学会
【演題名】ニプロ社製IoT保守支援サービスDiaXrs®の導入
~機械室モニタリングとしての有用性~
発表内容はこちらから
①今回の学会・研修の内容
学会テーマ『やさしさのある医療と介護の追求~知識・技術・チーム力に根差した価値がもたらす生産性の向上~』
医療と介護において、知識・技術・チーム力は様々な職種から独自のアプローチにより必要不可欠なことです。その中でも、知識・技術においては、個々の知識や経験から習得可能だが、チーム力は異なる人々や部署との連携により発揮されるものになります。
今回の学会を通してチーム医療・介護の有用性が高いことを示していました。
②今回の学会に参加した感想や印象に残った発表
特別講演では、慶應義塾高等学校野球部監督の森林先生が『Enjoy Baseball チーム創り ひと創り~勝ちと価値の両立~』についてご講演いただきました。
講演の中で【勝利至上主義】というワードが多く取り上げられました。勝利するための目標として【チームが日本一、人間力が日本一】になることを掲げ、目標は目的を果たすためのステップの1つになります。
目的は 【常識を見直す、恩返し】になります。チームにとって勝ちを追求することで、チームにとって個人にとっての価値も追求でき、たとえ勝負で負けても、そこまでのプロセスが大事となります。
今回の講演で、チーム医療にも当てはまることが多数あると感じました。業務を行う中で1つ1つの過程を重要視し、目標、目的をもってこれからの業務に臨みたいと思います。
上尾中央腎クリニック 主任 高橋千音 太田医療技術専門学校出身
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第4回関東甲信越臨床工学会
当科の2023年度教育ラダー改訂と評価について
発表内容はこちらから
①今回の学会・研修の内容
大会テーマ「ニューノーマル時代とイノベーション~持続的な働き方改革~」のもと9月28日(土)~9月29日(日)にかけて大田区産業プラザPiOにて開催されました。関東甲信越地区である1都9県の臨床工学技士会が集結するため、多種多様な知識が集約しともに共有しあうことで"更なる知識の向上につながります。
②今回の学会に参加した感想や印象に残った発表
今回、初めての学会参加ということもありデビューセッションに参加させていただきました。
デビューセッションには学会での発表や座長経験が初めての方が集まり、事前のオリエンテーションや発表当日の打ち合わせが行われたため、安心して本番を迎えることができました。
初めての学会は不安なこともありましたが、準備から発表にかけてとても貴重な経験をすることができ、成長することができたと感じています。また他施設の研究成果や企業展示ブースに触れることで、臨床工学技士に対する時代の変化に伴うニーズの変化や進化し続ける最新医療機器に触れる貴重な機会となり大変勉強になりました。
上尾中央総合病院 血液浄化係 上倉里菜 新潟医療福祉大学出身
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2023年度上尾中央医科グループ臨床工学部学術活動まとめ
2023年度は、上尾中央医科グループ臨床工学部スタッフから合計102件の学術活動が報告されました。
内訳としては、オーラル発表が47件、ポスター発表が16件、座長担当が5件、その他講師活動等が34件です。一覧はこちらから確認できます。
就活生の皆さんへ
「上尾中央医科グループ臨床工学部では、多くの学術活動を通じて社会貢献・キャリアアップできる環境があります。皆さんの挑戦をお待ちしています!
部会活動
災害ワーキンググループ
第2回災害対策プレゼンテーション 船橋総合病院
AMG災害対策ワーキンググループでは、各施設における災害対策に関する取り組み事例をプレゼンテーション形式で報告会を行っており、第2回が11月に開催され当院の取り組みを紹介させて頂きました。
今回ご報告させて頂いた内容は当院にて定期的に実施している、患者参加型避難訓練の実施内容と結果についてです。
今年度の内容としては、停電により透析装置が動作不能になることを想定して患者自身で血液ポンプを手動で回転してもらうことを目標としました。
併せて当院の停電時マニュアルの説明や訓練後のアンケート調査の報告も行いました。
報告会では他施設での取り組みやご意見を頂戴する機会もあり大変貴重な経験となりました。今回の訓練で挙がった課題を次回の訓練に改善させ、職員、患者共に災害への意識を高めて行きたいと思います。
船橋総合病院 原田 康平 東京電子専門学校出身
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血管造影室ワーキンググループ
上尾中央医科グループ(以下、AMG)臨床工学部では、以下4施設にて血管造影室業務を実施しています(2023年3月現在)。
上尾中央総合病院(埼玉県上尾市)
彩の国東大宮メディカルセンター(埼玉県さいたま市)
三郷中央総合病院(埼玉県三郷市)
柏厚生総合病院(千葉県柏市)
血管造影室における業務は臨床工学技士の中でも施設間で働き方が大きく異なる業務であり、AMGグループの各施設が特色を持って業務に取り組んでおります。関東を中心に展開するグループ病院という特徴を活かし、他施設の事を知り自施設に取り入れることで質の向上を目指して次世代への教育につなげています。
若手を主体したグループの中でテーマを決めて活動し、その取り組みを日本中に発信する事を最終的な目的とし、血管造影室ワーキンググループ(以下WG)が発足しました。
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※各施設の所在と位置付け
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※集合型で実施した会議の様子
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※各施設に実施したアンケート結果(日本臨床工学技士会発表)
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※実施したSTENT勉強会資料
現在までの主な活動内容
- 毎月一回のミーティング及び各施設で経験した症例の検討会
- 各施設が担当を持ち回りで勉強会を開催(役割・教育・デバイス関連・イメージング)
- 上尾中央総合病院での治療をライブ配信し、メディカルスタッフでディスカッション
- 学会発表(日本臨床工学技士会にて発表済み)
発足初年度はコロナ禍の状況も相まって、ZOOMでの開催がメインとなっていますが、活発な活動を実施してきました。発足二年目となる今年度はZOOMと集合型会議のハイブリッド開催を運用し、より活発な活動をしていきたいと考えております。
上尾中央総合病院 臨床工学技士 渡邉 文武 東北文化学園専門学校 (現)東北文化学園大学出身
災害訓練
防災訓練 エイトナインクリニック
12月16日に地震と火災を想定した防災訓練を実施しました。今回の訓練では「各々が災害時の役割を再確認する」をテーマに準備を行い訓練に臨みました。訓練後、以前よりも連携が取れて動きが良くなっているとの総評を頂きました。また、参加したスタッフからも非常に有意義な訓練になったとの声が上がりました。
防災訓練時には消火訓練も行っています。初期消火の段階で鎮火出来れば避難は必要なくなる為、初期消火は非常に重要です。
AMGグループの臨床工学部では災害ワーキンググループを発足しており、災害被災時の物品、機器、スタッフの補充など、透析、カテーテル分野等、各セクションで有事の際にいち早く連携を取り、早急に医療体制を整えるように日々活動しています。しかし、災害被災時にはまず各々の施設での対応が必要になります。様々な取り組みから自施設での災害対策をより強固なものとし、グループ内での支援に繋げられるように進めて行きたいと考えています。
上尾中央総合病院附属エイトナインクリニック 係長 室橋 暁 大阪滋慶学園大阪ハイテクノロジー専門学校出身
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無線訓練
デジタル無線訓練の必要性と訓練現状について
災害時はなによりも早期に対応することが大切になってきます。
そのため通信網の確保は最重要事項と言っても過言ではありません。
東日本大震災では地震や津波の影響により、最大120万を超える加入電話に障害が発生するなど、ライフラインである情報通信ネットワークに大きな被害が発生し、救援・復旧活動等に支障が生じました。
上尾中央医科グループ(以下、AMG)臨床工学部では東日本大震災を教訓として、2016年から上尾中央総合病院を中心とした近隣の下記AMG透析施設にてデジタル無線訓練をおこなっています。
- 上尾中央総合病院
- 上尾中央第二病院
- 上尾中央腎クリニック
- 西大宮腎クリニック
- エイトナインクリニック
- 伊奈病院
- 白岡中央総合病院
- 蓮田一心会病院
- トータルメディカルSPD(AMG物品倉庫)
デジタル無線訓練は埼玉県透析災害対策協議会主催のMCA無線訓練に併せて、年間4回おこなっています。また、上尾中央総合病院ではスタッフ全体のデジタル無線訓練の熟練度向上と、苦手意識克服のため、看護師と臨床工学技士が共同で無線応答と書記を行っています。
訓練では、各施設の施設被害状況・患者依頼人数・患者受け入れ人数を報告・共有し、グループ病院の特色を生かしたスムーズな患者移送ができるようにおこなっています。
今後も、発災時に迅速な対応ができるように訓練を重ねていきたいと考えています。
上尾中央総合病院 血液浄化係 小澤 正宜 帝京平成大学出身
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その他
エイトナインクリニック防犯訓練を終えて
近年、通り魔や弱者を狙った事件が増えています。
当クリニックにおいても、不審者等の犯罪から患者様ならびに職員の安全を守るため、常にセキュリティシステムが働いていますが治療中、防犯カメラの画像を常に監視するわけにもいかず、また構造上、2階に治療室があるため、治療時間は出入口、一階フロアーは手薄な状態となります。
そこで、より安全なクリニックを目指して、各方面にご協力して頂き今回の訓練を開催しました。
上尾警察署から講師の方2名をお招きし、実技も交えて不審者、部外者へ対する初期対応、護身術、さすまたの使い方など1時間程の講義を行って頂きました。
参加者からは、大変に有意義だったとの声が多数上がっていました。
今後もこのような訓練を定期的に開催して、より安全なクリニックを目指して行きたいと考えております。
上尾中央総合病院附属エイトナインクリニック 防火防災管理者 室橋 暁 大阪滋慶学園 大阪ハイテクノロジー専門学校出身
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研修活動
新人研修
AMG臨床工学部 2024年度 新入職員研修会
AMG入職式を終え、臨床工学部による新入職員研修に参加しました。
プロフェッショナルとして関わる先輩方から各施設の業務内容や臨床工学部としての取り組みについて説明を受け、改めて臨床工学技士としての自覚を持つことができました。AMGは各施設間・臨床工学部同士のつながりを持てる環境が整っており、そのような中で臨床工学技士として貢献していくために努力を重ねていきたいと強く感じました。AMGの理念である「愛し愛される病院・施設」、臨床工学部の理念である「信頼され選ばれる臨床工学部」この2つの理念のもと精進して参ります。
三郷中央総合病院 循環器部門 大谷颯 北海道科学大学出身
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リフレッシュ研修会
2024年度リフレッシュ研修会(2024年度入職対象)
今回の研修では、6~7名ずつの班に分かれ、アイスブレイク、グループ課題、カレー作りを通して他施設の同期と交流を深めました。
まずアイスブレイクでは、簡単な自己紹介を行った後、「私は誰でしょうゲーム」を行い班員と相談しながらお題の著名人を推理していきました。グループ課題では、主に地歴公民や時事問題などから出題される課題にメンバーと協力して回答し、その点数に応じてカレーの具材を決める順位を競いました。カレー作りは火おこし、食材準備飯ごう炊飯に分担して行い臨床工学部長も試食し、1番おいしかった班を決めてもらいました。
約半年ぶりに会う同期達としっかりコミュニケーションをとれるだろうか、という若干の不安を抱えて参加した今回の研修でしたが、お題の難易度が非常に高かった「私は誰でしょうゲーム」。お互いの知恵を出し合って問題を解いたグループワーク。暑さにうだりながら分担して作ったカレー。すべての企画を楽しみながら同期との交流を深めることができ、チームで協力する重要性を改めて実感しました。
船橋総合病院 臨床工学科 赤羽 流維 日本医療科学大学出身
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3〜5年目研修
2023年度上尾中央医科グループ臨床工学部3~5年目研修
①今回の学会・研修の内容
入職から3~5年目の職員を対象とした研修に参加しました。第一課題と第二課題と課題が用意されており第一課題では①各施設の自由なアピール②現在自分が取り組んでいること任されていること③今後取り組んでいきたいことや今後の理想について①から③の項目について各施設1人2分ほど発表をしました。第二課題では、「主任職に魅力はあるのか」をテーマに5人1班で肯定派と否定派各3班ずつのチームに分かれてディベートをおこないました。班内で発表者、書記が決まっておりその2人を中心に、まず班内で意見を出しその後肯定派否定派の発表者を代表として議論反論をしました。最後に各チームの講師の方に勝者を決めていただき勝った方がその勝った意見を発表しました。
②今回の研修に参加した感想や印象に残った発表
第一課題で各施設のアピールポイント、各自の取り組みから他施設の動向を知ることができ、自分自身の仕事に対する考え方や姿勢の再確認、今後臨床工学技士としての目標を定めていくのに十分な発表になったと感じました。第二課題のディベートでは肯定派になり結果からすると負けてしまいましたがチームでの議論、反対意見をいかにしてこちらに有利な状況に変えていけるか困難な状況が続くことが多く意見を通していくのがいかに大変であるかを痛感しました。また、自施設のアピール、各自のアピール、ディベートを通してこれから先役職を持つことで必要になる話す能力や意見をまとめあげていく力を培っていくのに十分な研修であったと感じました。
笛吹中央病院 坂本 和紀 日本医療科学大学出身
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