一心館 福山さん 新卒入職3年目

「利用者様の幸せを間近に感じられることが、この仕事のやりがいです」
福山さんはそう話し、柔らかな表情で館内を見渡しました。
介護老人保健施設「一心館」でソーシャルワーカーとして働き、日々、利用者様やご家族の相談に応じています。
── 今の業務内容を教えてください。
当館は入所、ショートステイ、通所リハビリテーションなどのサービスを提供しています。
私はその中で、利用者様の相談・調整業務を担当しています。
最初に、入所希望の方やご家族、病院ソーシャルワーカー、在宅ケアマネージャーらの相談を受けて、面談や聞き取り調査を行います。その内容をもとに入所の判定会議を開き、多職種と連携しながら、受け入れを検討しています。
また、施設入所後も、利用者様の体調不良時には医療機関への受診支援を行うなど、医師や看護師、リハビリ職等と協力しながら生活面を支え、退所まで切れ目のない支援を行っています。
利用者様が退所された後も、ソーシャルワーカーによる支援は続きます。必要に応じてショートステイや通所リハビリの利用を支援したり、時にはご自宅でのサービス担当者会議に出席して、在宅生活を支える話し合いをします。ショートステイの送迎を担当することもありました。
「自宅に戻れてうれしい」「朝ドラをまた見られるようになった」と利用者様やご家族から話を聞くと、思わずこちらまで笑顔になります。
入所前の面談から退所後の暮らしまで、利用者様に長く関わり続けられること。それがこの仕事の特徴であり、やりがいです。
関わった方に名前を覚えてもらったり、「福山さんに相談してよかった」と言われるのが何よりうれしいです。

── なぜソーシャルワーカーに?
小学校の高学年頃からでしょうか。道に迷っていたり、切符の買い方が分からなかったりして困っている人から声をかけられることが多く、「ありがとう」と言ってもらえるのが嬉しかったんです。気がついた時には、「人の役に立つ仕事がしたい」と自然と考えるようになりました。
そして社会福祉士という資格に出会い、幅広い分野で人を支えることができるところに魅力を感じました。
ただ、高校時代に進路を決めるときは迷いました。「本当に自分に向いているのか」「やっていけるのか」と不安だったんです。
── 福山さんも、迷われることがあったのですね。
もちろん迷いました。そのとき母が言ってくれた言葉を、今でも覚えています。「まずはやってみて、違うと思ったら、その時に考えればいい」。その一言に背中を押されて、思い切って福祉の道に進みました。
── 実際に働いて、いかがでしたか?
入職してからは、就職前とのギャップを感じて、違いに戸惑うこともありました。
対人の仕事なので、同じケースは一つもなく、一つ一つ違う状況に柔軟に対応しなくてはなりません。学生時代に座学や実習に取り組んではいますが、やはり実践じゃないと学べない部分も多くありました。
私は、先輩相談員の話し方などを見習うことから始め、分からないことをそのままにしないように意識していました。また、看護師やリハビリ職など多職種の先輩方からも教えてもらい、自分にできることを一つずつ増やしてきました。
職場で大切にしているのは、"挨拶"です。小さなことですが、信頼関係を築く第一歩だと思っています。お互いを気にかけ合える関係があるからこそ、良い支援ができると感じています。
── 就活生に向けてエールをお願いします。
迷うことは、しっかり考えている証拠だと思います。何事も、まずは一歩を踏み出してみることが大切だと思います。思い切って自分の思う道に進んでみてください。
もし違うと感じたら、その時にまた考えればいいんです。
