救急看護
症状変化(慢性期疾患含む)・急変時対応・急性期看護・災害対応・虐待を得意とする分野です。緊急度や重症度に応じた対応はもちろんのこと、家族看護・自宅管理・予後を考え年齢問わず対応します。
病院別 資格取得者数
上尾中央総合病院:1名 | |
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三郷中央総合病院:1名 |
コンサルテーション例
災害対策
- 地震が起きたら?
- 火災が起きたら?
- 自分や患者さんをどう守る?
症状変化
- 当該科以外の疾患は自信がない。
- 医師へ報告がうまくできない。
- 緊急性があるのか?
院内急変患者対応
- 患者急変時の優先順位は?
- 院内急変患者応援要請症例の振り返り。
急変時処置
- 物品の使用方法に自信がない。
- 部署にない機器類はどこにある?
- 緊急時の検査って何がある?
患者家族対応
- 緊急入院で混乱が強い…。
- 緊急処置について理解できていない。
- 延命処置と救命処置の違いは?
- DNARとは?
自宅管理
- 自宅で予期せぬ症状が出現した患者さんの対応は?
- 症状悪化時救急車と自家用車どちらで来院するの?
上記以外でも現場で生じた疑問や不安、研修会などをご相談ください。
認定看護師 活動報告
2023年10月紹介 救急看護認定看護師
当院では、2020年よりRapid Response System(以下RRS)というシステムを立ち上げました。
RRSとは日本語では院内迅速対応システムと言います。
入院中に急変に至る患者の多くには前兆があることが指摘されています。
RRSはその前兆を適時に認識して速やかに対応し、予期せぬ院内心停止や院内死亡といった重篤な有害事象を減らそうとする医療安全体制です。RRSは院内で患者の状態が悪化したときに、発見者である医療従事者が担当医などを介さずに、直接応援を要請できます。ショックや呼吸不全、意識障害などの変化を気づいたとき、「何かいつもと違う」と感じた際に、RRS担当医師とICU看護師が駆けつけることで必要な処置や治療を行います。
急変に気づくのは、多くの場合、患者のそばにいることが多い看護師です。そばにいる看護師だからこそ、いつもと違う患者の様子に気づくことが多いと思います。その気づきを声にだし、次につなげることが、患者安全に繋がっていきます。
認定看護師として、看護師の教育や症例の分析を行い、院内の急変対応のシステムや改善や教育を行っています。
今後も安心・安全に基づく医療・看護を提供できるように努めていきたいと思います。
*図は日本院内救急検討委員会HPより引用
三郷中央総合病院 荻窪 晶子
2021年12月紹介
2018年より三郷中央総合病院のICUで勤務しております。
それまでは兵庫県の総合病院で、救急外来とICUで勤務しておりました。
2013年に救急看護認定看護師の資格を取得し、救急医療現場のみならず、集中治療や術後管理、急変や災害場面を含めたクリティカルな状況にある患者・家族のケアに関わってきました。また看護ケアの質の向上において教育に関わることが増え、教育手法についての学びを深めてきました。
三郷中央総合病院では、これまでの経験を活かす機会をいただき、現在はRST(呼吸サポートチーム)や災害委員会での活動、ICUでの急変対応ミュレーション研修、ICLS(二次救命処置)などの活動に携わっております。
今後は、より迅速かつ的確な判断ができ、重症化予防に貢献できるクリティカルケア認定看護師を目指し、今年度より特定行為研修を受講しております。
クリティカルケアとは「生命危機状態に陥り、機械や薬剤による援助を受けながら治療を受けている患者の生命を守り、その状況での最高の生活の質(quality of life:QOL)を目指した援助を行うことである」とされています。今後も認定看護師として、クリティカルな状況にある患者と家族に寄り添いながら、患者の命と尊厳を守る活動をしていきたいと思います。
三郷中央総合病院 荻窪 晶子
2018年9月紹介
救急看護認定看護師の資格取得後早くも4年目に突入となりました。現在は救急認定看護師は2名となり救急部門・院内・院外活動へと活動範囲が広がりつつあります。今回は2017年~2018年の活動内容をご紹介したいと思います。
【院内活動】
急変症例振り返り13件・時間外受診患者対応1件
病棟急変シミュレーション2件・院内インシデント検討2件
急変振り返り方法指導(主任対象)・災害講義5件・看護専門コース講師・救急関連新聞作成・特定行為研修講師など
【院外活動】
看護学校講師・近隣消防署症例検討会参加・保育園勉強会(災害)講師・雑誌執筆など
上記のように救急=急変というイメージが強く、院内活動が主となっていますが徐々に院外活動も増えつつあります。
昨年度より看護部・診療部の力をお借りし、急変時看護=予防・予測・早期発見・迅速な対応・振り返りといった一連の流れを院内の医療従事者へ浸透できるよう職種問わず定期的に勉強会や振り帰りを実施してきました。成果として個人で急変時の振り返りを依頼してくる方や、院内インシデントに対する対策の検討・診療や処置中の急変予測方法など様々な職種より相談を頂けるようになり、勉強会やシミュレーションの際も看護師だけではなく医師・看護補助者・事務職・他技術職の方々の協力も得られやすい環境が確立しつつあります。
今年度は複数の部署で急変対応に関するシミュレーションを目標と掲げていただいたり、主任対象のリーダーシップや振り返り方法に関する指導、院内研修内容変更に伴う災害看護研修、災害拠点病院としての院内整備、重症患者に使用する医療機器の指導、循環器専用救急車同乗など様々な介入の機会を頂いています。多くの部署・多くの職種・地域の方々との関わりを通し、依頼元の方々から話しかけやすい(依頼のしやすい)雰囲気・意見や考えを話しやすい雰囲気・次も困ったときは連絡しようといった雰囲気など認定看護師にとって大切な人間性の部分も少しずつではありますが身に着けられるよう努力しているところです。
ぜひこの記事を読んでくださった方々や救急看護認定看護師の存在を耳にした方、日頃から気になっていることや災害や救急に関する備えなど気軽に相談いただければと思います。
上尾中央総合病院 皆川 紘子
2018年4月紹介
私は上尾中央総合病院 救急初療看護科に所属し、2017年に救急看護認定看護師を取得しました。
救急看護認定看護師は当院2人目であり、先輩の認定看護師と協力し、部署内外の急変対応能力向上を目的とした活動を行っています。部署内の活動としては、役割モデルとなるよう根拠に基づいた看護実践、トリアージの症例検討、勉強会の企画や運営を行っています。部署外活動としては、病棟の急変事例やコードブルー症例の振り返り、急変対応コースの開催を行っています。
認定看護師となり、部署だけでなく院内のスタッフへ指導をする機会が増え、自分自身の経験や知識不足を実感しています。また、先輩看護師から教えていただくこともまだまだあり、自己研鑽を続けていかなければと感じています。
認定看護師として至らない点もありますが、自部署だけでなくAMG全体の急変対応能力が向上するよう努めていきたいと思います。
上尾中央総合病院 大戸 沙希
2017年12月紹介
私は上尾中央総合病院の救急初療看護科に所属し、救急車で搬送された患者、自力受診した患者の初療に携わっています。当院は救急搬送約650件/月、自力受診患者約1000件/月であり、非常に多くの患者が救急室を受診しています。救急室は一時的な通過点であり、初療が終わると患者の状態により入院、もしくは帰宅となります。めまぐるしく患者と携わる中で、看護が提供できているのか?救急領域での看護とはなにか?という思いを抱き、2017年に救急看護認定看護師を取得しました。取得後は自施設の院内トリアージ体制の改善やコードブルー症例の振り返りを行っています。また、院内で急変対応コースを開催し、急変対応の強化を図っています。
皆さんは”急変の6~8時間前に前兆がある”と言われているのをご存じですか?そのため、急変の前兆に気付き、対応することができれば、急変は予防できると言われています。そこで急変対応コースでは、急変時の対応方法だけでなく、急変の前兆に気付けるよう講義を行っています。また、急変時の観察方法や医師への報告について行動レベルで習得できるようシミュレーションを取り入れています。救急状況は場所を問わず発生するため、あらゆる看護場面で救急看護が実践され、すべての看護職が実施しなければならない看護といわれています。自病院だけでなく、AMG全体の急変対応能力が向上するよう努めていきたいと思います。
上尾中央総合病院 大戸 沙希
2016年3月紹介
2015年に救急看護認定看護師の資格を取得し、上尾中央総合病院救急初療看護科に所属しています。
当院は2次救急指定施設であり、救急搬入約9600件/年・直接受診患者約14000名/年の受け入れを行っています。そのため、救急に関わるスタッフは年齢・性別・疾患にとらわれない幅広い知識と技術が要求され、日々最新の情報を把握する必要があります。救急看護認定看護師としてスタッフへ最新の情報提供や看護実践を通し知識や技術の指導を行い、医師と治療や看護についてのディスカッションなどを行っています。
また、院内活動として院内急変対応システムや急変時対応・院内トリアージ・一次~二次救命処置に関する相談を受け実践・指導を行っています。将来的には災害拠点病院指定・DMAT発足・RRS導入を目指し活動していくとともに、救急医療に不可欠な地域との連携を図れるよう院内外問わず活動の場を広げていきたいと思います。
上尾中央総合病院 皆川 紘子