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認定看護師の活動
専門・認定看護師の活動
専門・認定看護師資格取得後の活動として「認定看護師研究会」があります。定期的に情報交換、研修会の企画・運営を行っています。また、AMGコンサルテーション規定集「DREAM」がAMGポータル(AMG職員専用サイト)から閲覧できます。専門・認定看護師が直接施設に訪問して教育・指導を行っています。
専門・認定看護師を目指す方へ
スペシャリストを目指すためのサポート体制があります
資格支援制度
- 専門看護師
上限240万円の奨学金を受け、大学院に通学しながら病院でアルバイトもできます。
(AMG勤続5年以上の方が対象です。) - 認定看護師
認定看護師養成機関に通学中も、給与が支給されます。
(AMG勤続1年以上の方が対象です。勤続3年以上で10割支給します)
リレーコラム
各分野の認定看護師が毎月リレー形式で活動紹介をいたします。
私たちは認定看護師として専門性を活かした看護の実践に努めています。
2024年10月紹介 クリティカルケア認定看護師
「忘れ去られたバイタルサイン」という言葉を知っていますか?これはCretikosらの研究の中で呼吸数について表現された言葉です。 呼吸数は低酸素血症、高二酸化炭素血症、代謝性・呼吸性アシドーシスの早期指標であり、呼吸や循環動態の変化に影響を受ける最初のバイタルサインであるとされます。 心停止や急性増悪を起こした患者はその24時間前までに24回/分以上の呼吸数を呈しその特異度は95%以上とされ、これらの先行研究からも呼吸数の変化は心停止や急性増悪の最も敏感な指標であると言えます。しかし、院内急変が起こった際にその患者の経過表には呼吸数の記載がされていないことが多いとされ、呼吸数の測定の重要性について臨床教育を行っていくことが必要であると考えます。 呼吸の観察としてパルスオキシメータが使用されることが一般的ですがSPO2の測定はあくまで酸素化の指標を示すものであり、換気の状態を評価することはできません。正常な呼吸の評価は酸素化、換気、呼吸仕事量の3要素で評価すべきであることからもSPO2値のみで患者の呼吸が正常だという評価はできません。呼吸数の測定は患者の変化を早期に察知し、急変や心停止の回避につながります。呼吸数の観察を是非とも実施してもらいたいと思います。
彩の国東大宮メディカルセンター 桑垣 由紀・猪瀬 有美
2024年10月紹介 慢性心不全看護認定看護師
今回は心不全地域連携パスについて紹介していきます。
クリティカルパスとは、良質な医療を効率的、かつ安全、適正に提供するための手段として開発された診療計画表のことで、疾患によってはパスを使用して入院加療がされており皆さんにも馴染みがあるかと思われます。地域医療連携パスとは、機能分化した各施設役割分担に基づき、急性期病院から回復期病院を経て早期に自宅に帰れるような診療計画を作成し、治療を受ける全ての医療機関で共有して用いることにより、施設間の壁を越えて一貫した治療の流れを確立するためのものです。内容としては、施設ごとの治療経過に従って、診療ガイドライン等に基づき、診療内容や達成目標等を診療計画として明示することにより、医療連携体制に基づく地域完結型医療を具体的にすることを目的としています。
地域連携パスには「一方向型(リハビリ型)」、「双方向型(循環型)」、「在宅支援型」の3種類がありあます。心不全地域連携パスは双方向型(循環型)に当てはまり、かかりつけ医と専門病院を定期的に循環して診療していくものになります。心不全患者の増加や再入院が多いなどの背景から地域で心不全患者を支える仕組みとして近年様々な施設で取り組まれてきています。当院は、2023年1月にワーキンググループが発足し同年10月より運用を開始しています。まだまだ課題はありますが、切れ目のない医療を目指して今後も取り組んでいこうと思います。
上尾中央総合病院 菅原 美奈子
2024年10月紹介 皮膚・排泄ケア認定看護師
慢性期病院に勤務していた際、多職種との連携で治癒した褥瘡や、予防を行っていたにも関わらず発生してしまった褥瘡など、多くの症例に関わりました。褥瘡に対するケアの喜びや難しさを感じ、それがきっかけとなり、2022年に皮膚・排泄ケア特定認定看護師を取得しました。
2023年より、金沢文庫病院に入職し、現在は看護部所属にて、院内の褥瘡予防、褥瘡保有者へのケアを中心に、多くの患者様やスタッフに関わらせていただいています。褥瘡を中心としながらも、院内からはスキン-テアやIAD(失禁関連皮膚炎)など、皮膚に関する様々な相談があります。褥瘡に限らず、これらの皮膚に関するトラブルは、日々のスキンケアの積み重ねで予防できることが多いです。院内で働く様々なスタッフに、スキンケアに関する知識や技術を知ってもらう必要があります。
認定看護師という資格を取得したばかりで、まだまだ経験も知識も未熟です。日々、自身に何ができるのか自問自答をしながら、患者様だけではなく、スタッフも苦痛や負担を感じないようなケアの実践、そして周知を行っていくことを大切にし、業務に取り組んでいきたいと思います。
金沢文庫病院 森元 裕太郎
AMG認定看護師一覧(分野別)
救急看護症状変化(慢性期疾患含む)・急変時対応・急性期看護・災害対応・虐待を得意とする分野です。緊急度や重症度に応じた対応はもちろんのこと、家族看護・自宅管理・予後を考え年齢問わず対応します。
皮膚・排泄ケア創傷・オストミー・失禁の3分野からなる認定看護師です。皮膚・排泄ケアの基本はスキンケアであり、さまざまな施設で課題を抱えていると思います。
集中ケア重症な患者さま、およびそのご家族に対する看護を得意とする分野です。呼吸・循環などに障害がある患者さまを支援したり、早期リハビリテーションを実施することで、患者さまの回復を早めます。
緩和ケア病気の治癒を目的としたものではなく、苦痛を取り除き、患者さまとご家族にとって、可能な限りその人らしく快適な生活を送れるようケアします。病気の早い段階から適応され、治療と平行して行われます。
がん化学療法看護抗がん剤治療を受ける患者さん・ご家族が、自分らしい生活を大切にしながら、治療を決定し継続していくための看護を提供します。
がん性疼痛看護がん性疼痛(トータルペイン)のある患者さん・家族への疼痛緩和のケア・指導を行います。患者さん・ご家族のQOLを維持、向上出来ることを目指しています。
訪問看護在宅療養環境を調整し安心して過ごせるように支援しています。不安なく介護を行えるよう家族の支援をしています。(がん末期・在宅看取りや医療依存度の高い利用者の療養を可能にしています。)
感染管理医療関連感染(院内感染)は患者のみならず、医療従事者を含め施設に出入りをするすべての人々に起こりうることです。日常の感染対策や季節性に流行する感染症の対策、医療従事者を守るための職業感染対策まで、さまざまな場面での感染対策に取り組んでいます。
糖尿病看護糖尿病発症予防から合併症まで患者・家族の方々の療養生活を支援しています。糖尿病療養に関わるスタッフの相談や指導。糖尿病教室の企画実施。一般の方々に糖尿病について啓蒙活動を行っています。
手術看護手術決定から回復期の周術期看護を提供します。重症な病態を持つ患者さまの手術に対して、年齢を問わず対応します。また手術侵襲を最小限にし、二次的合併症を予防するための安全管理(体温・体位管理、手術機材・機器の適切な管理など)を行っています。
摂食・嚥下障害看護健康に活動する人にとって食べる・飲み込むことができるのは当たり前のことですが、摂食・嚥下が障害されると窒息、誤嚥性肺炎、脱水、低栄養など生命を脅かす問題や食べる楽しみが奪われてしまう生活の質に影響する問題となります。一緒に援助方法を考えていきましょう。
小児救急看護小児救急におけるトリアージ・救急看護・虐待対応・ホームケア・事故予防の5つの分野からなります。また、子どもの健やかな成長発達のための家族支援をしていくことを目的としています。
認知症看護認知症者の権利を擁護(アドボカシー)し、病態・病状の悪化を防ぎ、発症から終末期に至るまでその人らしく過ごせるよう、認知症者を取りまく様々な環境を整え、QOLの維持・向上を図る看護師です。
脳卒中リハビリテーション看護超急性期から一貫した効率的なリハビリテーションにより、脳卒中患者の重篤化を回避するためのモニタリングとケアを行います。そして再び、食べる、話す、トイレで排泄する、歩くなどの生活の再構築に向けたリハビリテーション看護を実践していきます。
慢性心不全看護心不全増悪による入退院の繰り返しは、患者・家族のQOLを低下させるのみならず医療経済の圧迫に繋がることから、社会問題として捉えられてきています。そこで、患者が心不全を増悪させることなく質の高い療養生活を過ごせるような支援や心不全への予防的取り組みをしていきます。
慢性呼吸器疾患看護COPDをはじめ、急性増悪を繰り返しながら呼吸機能障害が徐々に進行し呼吸困難の増強と全身に合併症を生じます。そのため、日常生活動作に支障をきたし患者、家族のQOL低下を招くことにもつながります。そこで、急性増悪をすることなく安定した症状が継続できるよう患者へ教育支援を提供します。
透析看護透析療法を必要としている患者さんおよびご家族が、療養生活に必要な技術の実践と合併症予防のための自己管理への指導を行います。末期腎不全期の腎代替療法の選択、透析導入、透析中断に関わる意思決定の支援を行います。透析療法を安全、安楽に実施するための、安全管理や透析条件の検討など、他職種と連携し、個別性に添ったチームアプローチをしていきます。