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透析看護
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透析看護

透析療法を必要としている患者さんおよびご家族が、療養生活に必要な技術の実践と合併症予防のための自己管理への指導を行います。末期腎不全期の腎代替療法の選択、透析導入、透析中断に関わる意思決定の支援を行います。透析療法を安全、安楽に実施するための、安全管理や透析条件の検討など、他職種と連携し、個別性に添ったチームアプローチをしていきます。

病院別 資格取得者数

笛吹中央病院:1名 認定看護師

コンサルテーション例

透析療法管理

  • 自己管理支援(食事療法、薬物療法)
  • 合併症予防
  • バスキュラーアクセス関連
  • 腎臓リハビリテーション

意思決定支援

  • 末期腎不全期における腎代替療法(透析・PD・腎移植)
  • 透析見合わせ、中断、ラストPD

安全管理

  • 感染予防対策
  • 透析部門でのリスクマネジメント
  • 災害対策管理

その他

  • 社会資源の活用
  • 透析分野での新人看護教育、現任教育

このほかニーズに合わせた研修会なども可能です。
現場でお困りのことがありましたら、お気軽にご相談ください。

認定看護師 活動報告

2020年12月紹介

 透析患者さんの足は、一般の人と比べて末梢動脈疾患(PAD)のリスクが高く、重症下肢病変に至ると予後不良であることが分かっています。そのため早期発見、早期治療が重要となります。
当院でも重症下肢病変から下肢の切断に至る事例を経験し、病状の進行度合いの速さから、いかに早期発見が重要であるかを実感しました。

 昨年、電子カルテのアップグレードの際にフットケアチェックのテンプレート作成を看護部長に提案したところ、快諾と協力を得る事が出来、検討を重ねた結果、写真のようなテンプレートを作成することが出来ました。これにより、患者さんの足の状態を可視化できるようなり、スタッフ間の情報共有や病状の維持・管理が機能的に行えるようになりました。
 また、フットケアをテーマに院内の看護研究を透析室で行い、全体で「患者の足を守る」という士気が高まっています。
この活動を通じて、患者さんからは「歩ける足」に対しての期待感が強い事が分かりました。今後はフットケアはもちろんのこと腎臓リハビリテーションへと発展的な取り組みをしていきたいと考えています。

 11月に入りCOVID-19の感染増加がさらに深刻になり、各施設でも対応にご苦労されていると推察いたします。透析看護認定看護師が主催する日本臨床腎臓病看護研究会(旧 透析看護認定看護師会)では、COVID-19対策委員会があり、透析施設に向けての相談窓口を開設しています。また日本看護協会のホームページに相談受付のメールフォームを掲載しています。

笛吹中央病院  来城 順子

2019年2月紹介

透析看護

わが国で透析療法が始まって約50年、救命が目的だった透析療法が社会復帰を可能にし、延命が出来るようになりました。日本透析医学会によれば、2017年末には患者総数321, 516人、平均透析歴は7.34年、平均年齢は68.4歳で、年々増加傾向です。透析患者の高齢化に伴い、自己管理不足、合併症管理、認知症など様々な問題が生じてきます。

これら問題に対して、透析療法も進歩しています。HDF(血液透析濾過)、I-HDF(間歇補充型血液透析濾過)、長時間透析、オーバーナイト透析、HHD(在宅透析)など、患者さんの病態や生活様式に合わせた選択肢が広がっています。透析看護は、各種腎代替療法の原理や特徴を理解し、高度で専門的な知識、技術を提供し、患者さんの療養生活の継続や生命予後、QOL(生活の質)の向上を目指します。そして最後まで尊厳をもって人生を全うすることを支えることが大きな役割といえます。

患者さんを支えていく上で大きな機動力となるのが、チーム医療です。医師、看護師のみならず、臨床工学士や理学療法士、ソーシャルワーカーなど他職種と連携を図り、共有した目標に向かって協働できるよう調整役を果たしていくことも重要です。

2018年に透析看護認定看護師となり、再び透析看護に携わる事ができ幸せを感じていますが、まだまだ認定としての活動はできていません。他認定看護師の先輩方を手本として、リソースナースとして活用できるよう、今は目の前の課題に一つづつ真剣に取り組んでいきたいと考えています。

笛吹中央病院  来城 順子