認知症看護
認知症者の権利を擁護(アドボカシー)し、病態・病状の悪化を防ぎ、発症から終末期に至るまでその人らしく過ごせるよう、認知症者を取りまく様々な環境を整え、QOLの維持・向上を図る看護師です。
病院別 資格取得者数
上尾中央総合病院:1名 | |
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八潮中央総合病院:1名 | |
吉川中央総合病院:1名 | |
白岡中央総合病院:1名 | |
笛吹中央病院:1名 | |
杉並リハビリテーション病院:1名 | |
伊奈病院:1名 | |
埼玉回生病院:1名 | |
横浜鶴見リハビリテーション病院:1名 |
コンサルテーション例
認知症の病態と治療
- 認知症の病因(血管性認知症・変性性認知症・二次性認知症)とは?
- 認知症の症状(中核症状・周辺症状)について
- 加齢によるもの忘れと認知症の違いとは? せん妄との違いは?
- 認知症の原因疾患と治療方法、薬物療法について
認知症ケア
- 認知症患者のアセスメント方法、生活障害とケア方法について
- 認知機能障害(中核症状)のアセスメントとケア方法について
- 認知症に伴う精神症状・行動障害の評価、ケア方法について
- 認知リハビリテーションについて
- 認知症患者のターミナルケアについて
コミュニケーション
- 認知症患者とのコミュニケーションの特徴・方法について
- コミュニケーションに対する支持的環境について
生活環境づくり
- 環境が認知症患者に及ぼす影響について
- 認知症患者が生活・療養する場の特徴について
- 認知症の特性をふまえた生活・療養環境の調整方法について
家族支援
- 介護家族への支援方法について
- 社会制度(介護保険制度・成年後見制度など)の利用について
このほかニーズに合わせた研修会なども可能です。
現場でお困りのことがありましたら、お気軽にご相談ください。
認定看護師 活動報告
2023年12月紹介
横浜鶴見リハビリテーション病院は2019年に新築・新規開設した回復期リハ病床114床、医療療養病床114床の計228床を持つ病院です。
認知症への取り組みは、認知症ケアサポートチーム(DST)を組織して2021年9月より「認知症ケア加算1」を算定しています。
院内の認知症研修では院長や副院長も講師を務める等、病院一丸となって認知症ケアの質の向上に努めています。また特長として、多職種での取り組みがあり、カンファレンスやラウンドに参加する職種は、医師・看護師・社会福祉士・セラピスト・薬剤師・管理栄養士・公認心理師・事務職と多岐にわたり、それぞれの専門性を生かして闊達な意見交換が行われています。
そして、DSTメンバーはロールモデルとしての役割も担っています。ラウンド(回診)時の医師の様子は、姿勢を低く患者さんと目線を合わせ視線を捉え、肩や手、足に触れ、患者さんの声に耳を傾け、優しく話しかけています。患者さんごとにクローズドクエスチョンを活用する配慮もされています。ケアの技法であるユマニチュードⓇには「見る」「話す」「触れる」「立つ」の4つの柱があり、ここでは「見る」「話す」「触れる」の3つの技法を同時に使って患者さんに安心感を与えています。
日々の活動が「病院の認知症ケアの質の向上」「職員の成長」につながり、それが認知症の人や認知機能が低下した人が安心してリハビリや療養ができる環境を提供することにつながるように引き続き取り組んでいきます。
横浜鶴見リハビリテーション病院 白井 利幸
2023年6月紹介
笛吹中央病院は山梨県峡東地区にある150床の2次救急病院です。入院患者の5割程度が認知症患者さんになります。
看護部では火曜日と木曜日の午後に「院内デイケア」を開催しています。昼夜逆転傾向にある患者さんや、臥床時間の長い患者さんが参加しています。院内デイケアの企画と実施は介護福祉士がメインに行っています。経験豊富な介護福祉士によって、季節が感じられるレクリエーションが行われています。
コロナが5類になったので、今後は院外への散歩も行っていきたいと考えています。
昨年、看護部では「身体抑制最小化チーム」を発足し、月2回チームメンバーで院内ラウンドを行っています。身体抑制は治療によっては必要な時期があると思います。しかし、その時期を過ぎても使われ続けていることがあります。病棟看護師の中には「もう抑制いらないんじゃない?」と思っていても「(抑制があると)安心」や「転んだら困るから」と抑制を外すこと躊躇している現状がありました。 チームメンバーがラウンドで患者さんをアセスメントし抑制の使用目的や代替え案を伝えることで「外してみよう」と意識が変わってきました。「抑制は絶対にだめ!」ではなく、どうしたら外していけるかを皆で考えていけたらと思っています。山梨はこれから桃と葡萄が美味しい季節になります。ぜひ、フルーツ狩りにお越しください。
笛吹中央病院 安藤 由紀
2023年2月紹介
「認定さ〜ん。助けて〜」と病棟看護師からSOSがきます。何だと行ってみると、骨折で手術をしたばかりの患者さんがベッドから立ち上がろうとしています。「安静にしていて下さいって言ってもだめなんですぅ」と、担当の看護師も困り果てています。そうか、そうか、困ったね。ではなんで起きあがりたいのか、本人に聞いてみよう!「何かお困りですか?」と患者さんに尋ねると、「おしっこ」...。そうか!おしっこか!術後で点滴もしていたし、行きたくなりますね。
トイレに行きたいのに、看護師総出で止められたのでは患者さんも困り果てていたようです。何が何でもトイレに行くぞ!と頑張って起き上がったのでしょう。こんなやりとりを、患者さんと病棟看護師と一緒に行っています。困りごとには理由があり、理由を知らなければ、正しい対応ができない。
認知症の患者さんの代弁者になりながら、病棟看護師とともに共感し患者さんに合ったケアを考えて実践していき、患者さんと看護師も笑顔になれるお手伝いをしています。2022年より、念願の認知症ケアチームが誕生しました。まだまだ手探りですが、認知症患者さんのために多職種チームの力を最大限に出していきたいと思います。「認定さ~ん」、呼ばれればいつでも駆けつけます。
患者さんと看護師の笑顔のために。
伊奈病院 飯坂 幸子
2022年10月紹介
はじめまして。私は2020年に認知症看護認定看護師の資格を取得した筒井綾子と申します。
当院では看護職、多職種に向けて、せん妄ケアやコミュニケーションのコツなど、現場ですぐに使える知識と技術を動画研修という形で企画開催しています。病棟での活動を中心に、身体疾患を持って入院してくる高齢者に対する認知症ケアのアドバイスを行っています。緊急入院をしてくる方も多く、短期記憶障害があると入院したエピソードを丸ごと忘れてしまい、何度も看護師に「なんでここにいるんだ?」と尋ねてきます。こんな時、「また?さっきも説明しましたよ?」などと返事をすると、不安な気持ちが増大してしまいます。何度も聞いてきても毎回が初めてのように説明することが、混乱を軽減させる関わり方の第一歩です。
引き続き、患者さんやスタッフの支援に努めていきたいと思います。よろしくお願いします。
津田沼中央総合病院 筒井 綾子
2022年2月紹介
認知症看護認定看護師の藤田です。
認定看護師としての活動は2年目となりました。
当院では2020年に「認知症ケア部会」が発足し、毎週木曜日に「認知症ケア院内ラウンド」を多職種と共に行っています。
また、昨年はweb開催による院内研修内で「認知症ケア部会」の活動内容を紹介をさせていただきました。
「認知症ケア院内ラウンド」を通して、認知症の患者様が穏やかに入院生活を過ごすことができるように、多職種と連携し支援していきたいと思っています。
私自身の活動においては、昨年、埼玉県看護協会第8支部「看護実践報告会」にて、認定看護師の活動から看護ケアの大切さをスタッフと分かち合えた症例を発表させていただきました。
今後も、「できること・できていること」を大切に、私のモットーでもある「地道にコツコツ」と活動を広げていきたいと思っています。
認定看護師としての経験も浅いため、悩むことも多くありますが、AMG分科会の先輩認定看護師からのアドバイスで勇気をもらっています。これからも、前向きに活動していきたいと思っています。
白岡中央総合病院 藤田 こず恵
2021年8月紹介
皆さんは、以前、認知症が“痴呆”と呼ばれていたことをご存じでしょうか。2004(平成16)年12月、厚生労働省は“痴呆”という用語が侮蔑感を感じさせる表現であり、また、“痴呆になると何もわからなくなってしまう”という誤解や偏見の原因になるとともに、認知症への恐怖心や羞恥心を増幅させ、尊厳を支えるかかわりや地域づくり、早期診断・早期発見などの取り組みの妨げになっているということから改称しました。
今では、“痴呆”と呼ぶことはないかと思いますが、皆さんは、「あの人は“認知”があるから」と言っている人を見かけませんか。その人は“認知症”の意味で言っているのでしょう。しかし、“認知”と“認知症”は違います。“認知”は、見当識、注意と集中、計算、言語、学習、思考、判断のことです。つまり、人が生活するために“認知”はあっていいものなのです。私たち医療従事者は正しい理解と言葉で、認知症の人のことが話せることを目標に、2か月毎に多職種対象にミニ研修会を実施しています。
また、毎月行っている認知症ケアチームミーティングでは、2病棟ずつ事例発表を行い、工夫や悩みを共有しています。今後は、病院職員全員で事例の共有ができるように「スマイル通信」の発行を検討しています。
埼玉回生病院 佐々木 美幸
2019年10月紹介
病院の認知症ケアの1つとして、院内デイを行っている病院が増えてきています。
主に、闘病意欲の向上や、気分転換、BPSDやせん妄予防、認知機能や身体機能の低下予防といった様々な効果や目的があります。私の病院でも、認知症の方に対して何か活動ができればと、作業療法士の方々と相談し、院内デイに似た活動を今年6月より始めました。
週に1回、所属病棟で作業療法士の方を中心に集団活動を行っています。その中では、今日の日付などを確認する見当識課題、体操、作業活動、水分補給が主軸です。作業活動では、たくさんの参加者で大きなポスターに季節に合わせた貼り絵や塗り絵、院内の夏祭りやクリスマスのオーナメントを作成したり、自分だけのカレンダーを作ったりしています。作業活動をしていて、切る係、貼る係、ちぎる係、と様々な工程があり、患者さまができる作業や活動を行います。実際に促してみると、ハサミを持つとシャキッと姿勢を正して器用に切っていたり、繊細なタッチで芸術的な色塗りをされていたり、難しいかな、と思う活動でも想像に反して簡単に作業されている場面や、できる能力に気付かされる場面が多くあります。また、様々な患者さまと一緒に取り組み、談笑したりと、社会性の大きさや傾向、徐々に拡大しているなど見えてきます。
この気付きや発見は日常の離床時間に促す活動に繋がり、退院後には情報提供や共有を行うことで、デイサービスやデイケアでの生活に円滑に繋げていけるようになります。ステーション横の食堂で9時から11時半まで実施しているので、様々なスタッフが様子を見ることができます。常に見守りが必要な患者さまも多くいらっしゃるので、スタッフからは業務が円滑に進みやすい、という声が聞かれています。患者さまにもスタッフにも大切な時間となっているのだと思います。
他に月1回、栄養科にも協力していただき食べ物や飲み物を提供する日を作っているのですが、コーヒーやお茶菓子、夏にはかき氷などを提供し、普段は見ることのできない表情や様子で会話に花をさかせているところを多く見ます。飲食ができない患者さんも会話だけでも参加することで「食べる楽しみを感じられてよかった」「もうちょっと頑張ってみようと思う」と気分転換やリハビリへの意欲につながっているようです。
今後院内デイや集団活動をやってみたい、でも分からない、実際やっていて情報共有したい、などありましたらいつでも気軽にご連絡ください!
杉並リハビリテーション病院 藤田 和也
2018年12月紹介
2017年に認知症看護認定看護師の資格を取得し、この年から各病棟を週1回ラウンドしたりと院内で横断的に活動しています。
当院での認知症ケアの取り組みとして、院内デイケアについてご紹介します。
2017年2月より看護職中心となり、リハビリ職の協力を得て、院内で体操、ゲーム、音楽、折り紙作成や色塗りなどの作業を週2回、1時間程度実施しています。デイケアの目的は、せん妄予防や認知症高齢者の機能維持等がありますが、入院し点滴挿入による安静制限などが強いられる環境の中で、少しでも自宅での日常に近い状況を提供して気分転換を図っていただき、闘病意欲向上につなげていきたいと考えています。
患者さんの予想外の反応や言動といった新たな一面に気づくことで、私たちも日常の看護ケアに活かしたり、元気やパワーをいただき活力となっています。また、新たなデイケアスタッフとして近隣のボランティア3~5名の方々が私たちと共にデイケア運営に協力していただきました。たくさんの方々に支えてもらいながら運営出来ていることに、日々感謝しております。
今年は、デイケア実施病棟を拡大し、DST(認知症サポートチーム)委員会看護部会の各病棟看護師が中心となり、院内デイケア実施病棟の拡大が出来ました。患者さんのうれしそうな表情や集中して取り組む姿を見ると、少ない時間ですがデイケアを提供することが出来て良かったと思えます。課題もありますが、多職種で協力し継続、拡大していきたいと考えています。
上尾中央総合病院 今井 広恵
2018年4月紹介
私は2017年に認知症看護認定看護師を取得しました。私が認知症を学びたいと思ったきっかけは母でした。
私の母は53歳の時に若年性アルツハイマー型認知症になりました。その時私は看護師8年目で、多くの患者さんと関わっていました。しかし、身内が病気になると、病気を受け入れる事が出来ず、母にどう接したらよいのか戸惑う日々でした。
その時、認知症を深く知りたいと思い、認定看護師養成学校へ行きました。学校では、認知症の人が病気によって日常生活がだんだんとできなくなり、生きづらくなる事を学びました。私は、母が生きている間は母のつらさに気付く事ができず、後悔しました。今は、母に上手く接してあげられなかった分、認知症の人の辛さを分かってあげたいと思っています。
今、私は回復リハビリ病棟に勤務しながら、他の病棟の認知症の患者様や外来の患者様、ご家族様と関わらせて頂いています。
入院した認知症の方は、家とは違うなじみのない環境に混乱して戸惑い、多くのストレスを抱きます。そして、それは不安、食欲不振、睡眠障害、興奮などの様々な形となって現れます。
私は病院の看護師たちと患者様にどう接したらよいのか一緒に話し合い、認知症の方が安心して落ち着いて過ごせる場所を作りたいと思います。認知症認定看護師となったばかりで、不安や戸惑いもありますが、チームのみんなさんと頑張っていきたいと思います。どうぞよろしくお願いします。
八潮中央総合病院 佐久間 愛
2018年3月紹介
2017年5月に認知症看護認定看護師の資格を取得しました。ご存知の通り認知症高齢書の方は増加傾向にあり、急性期病院においても認知症の患者様が治療のため入院されるケースも増えています。
認知症ケアでは、声掛けの工夫や見守り、リアリティオリエンテーション、院内デイケアなどがあり、患者様が入院しても混乱なく快適に入院生活が行えるように看護部中心となり力を入れて取り組んでいます。また、週に1度、小児科、産婦人科を除く全病棟を他職種とともにラウンドを行っており、対応の検討が必要な場合はカンファレンスを行い、ケア方法等振り返り、改善策を話し合っています。
認定看護師の資格を取得し間もないためまだまだ未熟ですが、患者様も看護師もお互いが笑顔になれるよう「愛し愛される病院」を目指し、今後も頑張っていきたいと思います。
よろしくお願いします。
上尾中央総合病院 今井 広恵
2017年5月紹介
私たち認知症看護認定看護師は、認知症についての知識の普及とケア実践力を高めるためのコンサルテーションへの対応を主として活動しています。
今回は、認知症の人の症状と対応についてお話します。
認知症の人の症状は、大きく二つに分けられます。1つは中核症状です。脳の委縮や神経の伝達が障害されることで起こります。朝食を食べたことを忘れたり、季節にあった洋服を着ることができなかったり、洗濯をしながらご飯の準備ができなくなります。これは、脳の細胞が壊れて起こるため、治すことはできません。
もう一つは、行動・心理症状です。認知症の人がご飯を食べたのを忘れ、ご飯を食べていないと話すと、誰かに「さっき、食べたばかりだよ」と言われる。実際に食べていないのに、食べたと言われたら、誰でも苛立ちを覚え、荒いことばを大きな声で言ってしまいます。これが暴言といわれる、行動・心理症状です。
ここで、関わる人が食べたことを忘れていると理解し、温かいお茶と茶菓子をだしたら、本人は少しの量で満足するでしょう。そして「おいしかった、ありがとう」と話してくれるかもしれません。
このように、中核症状は治すことはできませんが、行動・心理症状 は、関わる人の対応で、起こさないようにすることもできます。
認知症サポーター養成講座での、認知症の人への対応ガイドラインを示します。
《基本姿勢》1.驚かせない 2.急がせない 3.自尊心を傷つけない
《具体的な対応の7つのポイント》
✩ まずは、見守る
✩ 余裕をもって対応する
✩ 声をかけるときは一人で
✩ 後ろから声をかけない
✩ 相手の目線をあわせてやさしい口調で
✩ 穏やかに、はっきりした話し方で
✩ 相手の言葉に耳を傾けてゆっくり対応する
当院では、週に1回、認知症看護認定看護師・精神保健福祉士・作業療法士・薬剤師で病棟を回り、病棟スタッフともに、認知症の人の思いと、どのような対応が良いのかを考えています。そして、症例によって、医師と一緒に話し合い、行動・心理症状の軽減に努めています。
柏厚生総合病院 廣瀬 幸子
2017年4月紹介
私は回復期リハビリテーション病棟で勤務しています。生活を支える、構築するステージですが、認知症の患者さまがなかなか落ち着かず、生活の構築が難しい現状であることや、悩んでいるスタッフを見て、患者さまやスタッフのために何か力になりたいと思い、2016年に認知症看護認定看護師の資格を取得しました。
自分一人がケアをしてもなかなか解決には至りません。看護師だけでなく、多職種でアプローチすることが必要です。そこで認知症サポートチームを作り、多職種で認知症ケアに目を向けていけるよう、活動を始めました。患者さまの行動にはどんな意味や背景・原因があるのか、どんな気持ちでいるのかを考え、どうすれば安心できるか、残存能力を活かして自ら安心できる方法はないか、多職種のさまざまな立場の意見や情報を共有してチームで考えるようにしています。発足したてで未熟ではありますが、チーム力の大きさや大切さを感じます。
認知症の患者さまも安心して過ごすことができ、生活の獲得や、QOLの向上ができるよう、今後も取り組んでまいります。
杉並リハビリテーション病院 藤田 和也
2015年2月紹介
入院による環境の変化や疾患による苦痛などから、混乱をおこしている認知症の人と関わるなかで、その状況を看護の力で何とかしたいと思い、認知症看護認定看護師を目指しました。
半年の講義と5週間の実習を通して、自分の価値観や経験ではなく、目の前の現象をありのままに捉えることで、認知症の人にとっての世界(環境の意味)を知ったことは大きな学びでした。
認知症の人の思いに寄り添い、入院環境を整え、苦痛を軽減できるように、スタッフとともに実践していきたいと思います。また、ご家族さまの不安や苦痛を共有できるような関わりをしていきたいと思います。
認知症看護について、多職種と一緒に考え、認知症の人が病院で治療しやすいように、地域で生活できるように活動していきます。
柏厚生総合病院 廣瀬 幸子