ごあいさつ
AMG検査部
部長 菊池 裕子
AMG検査部には、グループ内の各病院検査室と、登録衛生検査所である上尾中央臨床検査研究所に、合わせて500名を超える臨床検査技師が所属しています。
検査部内では、委員会活動を通じて、検査室間の組織横断的なラウンド活動や研修会を開催し、知識・技術・検査精度の標準化や人材育成を図るとともに、学会発表などの対外的活動や、二級臨床検査士、超音波検査士等、認定資格取得のキャリア育成にも積極的に取り組んでいます。
近年は、さまざまな職種のメディカルスタッフが連携しながら、一人の患者さんをサポートするチーム医療や、術中モニタリング業務にも入るようになり、また、現在進めております医師の働き方改革に向けたタスク・シフト/シェアでは、造影超音波検査・消化管内視鏡検査の介助など、検査室を飛び越えて新しい業務にチャレンジする機会も増えてきました。高い専門的な知識と実践力を伴ったチームの一員として、医師と一緒に患者さんにより近い距離で業務にあたるなど、臨床検査技師への周囲からの期待の高まりを感じるとともに、活躍の場がどんどん広がってきています。
検査部では、各施設への業務のサポートを行うとともに、患者さんや他職種から信頼される人間性豊かな医療人はもちろん、最前線の医療現場で働ける臨床検査技師の育成に力を入れております。
AMG検査部各委員会活動内容
AMG検査部精度管理委員会
精度管理委員会では主に各施設での精度管理が適正に行われているか、精度管理上困ったことが無いか、変更事項が適切に順守されているかなどを訪問調査しています。
又、年に1回グループ内の検査科を対象にして精度管理調査・報告会を自前で実施する事やグループ内で使用する試薬やキットの検討などを行っています。
AMG検査部適正輸血委員会
平成21年度から輸血手技の標準化と適正な輸血療法を目的に委員会を立ち上げ、現在、輸血検査を実施している20施設の代表者から構成し活動を行っています。主な活動は、年6回の定例会を開催、各施設別血液製剤の使用数及び製剤廃棄数の実績報告から資源ある血液を有効利用していくために、委員会として廃棄血削減の提案を行い、又検査技術の基礎として、輸血勉強会、実技講習会の企画運営輸血検査マニュアルの統一化と、輸血療法マニュアルの確認、精度管理の推進、適正な輸血実施のための巡視活動などを行っています。
AMG検査部人材育成委員会
AMG検査科職員の計画的な人材育成と個々の能力の向上を目的に活動しています。
検査ラダーの開発と運用によりスキルアップのための目標管理ツールを提供しています。また、新人リフレッシュ研修や職位別の研修会も運営しています。
AMG検査部超音波委員会
AMGでは各施設において生理検査を行っているが、その中でも特に超音波検査は施設間差や検査者による技術格差が存在する。この委員会活動を通じて問題解決、ビジョン形成、情報共有を行い、技術・品質の標準化を目指す。
AMG検査部文書管理委員会
適正な検査科運営のための書類と感染や安全性を考慮した検査室環境の整備状況を確認です。主な活動内容は、病院機能評価に必要な業務マニュアル作成・改版履歴の改定確認や帳票類と検査室環境について年1回の施設ラウンド結果と討議する会議を行います。
AMG検査部病理細胞検査委員会
病理技術は一般的に個人差や施設間差が生じやすい特徴があります。したがって技術の「標準化」は一定の品質維持に欠かせません。
AMGには4施設の病理検査室が有ります。各施設の代表者からなるAMG検査部病理細胞検査委員会として取り組む事で、標準化が効率良く進みます。委員会活動では、一定の品質維持が可能な病理技術を目指して努力しています。
AMG検査部広報委員会
対外的に検査部での活動内容を広報する事で、次年度入職希望者に興味を持ち易い環境をつくる事や、職員のご家族・検査に興味のある人がより検査部に理解と魅力を感じるホームページを目標としています。又検査部職員に対しては各委員会での活動内容を把握してもらい帰属意識の向上を目的としています。
AMG検査部学術委員会
「対外活動を推進し、情報を共有する」ことを目的として、1年に1回、AMG検査部学術報告会を開催しています。委員会では、大きく分けると2つの活動をしています。1つ目は学術報告会開催に当たり、日時、場所、内容、演題選出、冊子の編集を行っています。2つ目は、AMG検査部の業績の集計です。施設ごとに1年間に発表した学会演題名、座長、論文・執筆、研修会での講演等を提出していただき、編集し、業績集としてまとめています。
検査について
生化学検査
生化学検査は採取された血液を分離して得られた血清や血漿を用いて、酵素、蛋白質、電解質、金属イオン、脂質、血糖などを測定する検査です。健康診断や体の不調がある際に血液検査を行いますが、全身の状態を大まかに評価出来る多くの検査項目の含まれています。
一般検査
尿や糞便など血液以外の体から採取されたものを測定する検査です。尿検査、糞便検査、髄液検査などがあります。尿検査では、尿試験紙を用いる検査や細胞成分を顕微鏡で観察し分類する形態学的検査を行います。
血液学検査
血液学検査は抗凝固剤を用いて血液を凝固させずに使用し、赤血球・白血球・血小板の測定や血液細胞の形態観察を行います。又血液が固まりにくい病気を見つける為に凝固検査や、血管内で固まりにくくする因子の線溶関連などをする検査します。
免疫・血清学的検査
免疫機能の状態を調べることで、身体に侵入した細菌やウィルスを特定します。抗原・抗体の有無や量を調べることにより、病気の感染状態が過去なのか現在なのか推定する事もできます。又、血液型検査や、輸血の際輸血を行って良いかを判断する為の交差適合試験などを行います。
細菌学的検査
患者から採取した検体(検査材料)を培養し細菌を検出し、その菌が何の細菌であるのか各検査や顕微鏡を用い判断し、又その細菌が種々の薬剤に対して効果が有るか無いか検査を行い、感染症の診断や抗生物質による治療方針の決定などに繋がる検査になります。
病理検査
人体から採取した組織、細胞からプレパラート(顕微鏡で観察できるガラス標本)を作成し顕微鏡で形態を観察することで病気の確定診断、病期の予後の推定、治癒効果の判定を行う検査です。病理検査は検体の種類・採取方法や目的によって組織検査と細胞診検査に大別されます。
生理機能検査
医療機器を用いて体の構造や機能に関する様々な情報を調べる検査で直接患者様と接して検査を行います。主な検査としては心電図検査・超音波検査・呼吸機能検査・脳波検査・聴力検査・無呼吸検査などがあります。