令和1年度 研修・教育
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「学会長特別賞」受賞報告

(株)アムル 微生物検査室
柏崎里呼

2019年12月大宮ソニックシティで開催された第47回埼玉県医学検査学会において発表した「血液培養迅速報告の検討~質量分析計による迅速同定~」がこの度、「学会長特別賞」の受賞となり、3月19日埼玉県臨床検査技師会臨時総会に先立ち行われた表彰式に出席しました。

内容は、質量分析計を用いた血液培養の直接同定についてです。培養液の沈査を用いて集菌法・回収液・洗浄回数・前処理法の検討を行い、最も安価で早くかつ正確に同定可能な測定方法を構築しました。

発表を通して、何事にも疑問をもって取り組むべきであること、多角的に考えるべきであることを学びました。例えばある結果について何故そのような結果になったのかを、用いた試薬の成分や分析計の原理、微生物の性状などあらゆる角度から考えなければならないこと実感しました。

本番をイメージし発表の練習に臨んでいましたが、実際の発表では今までにない緊張感を味わいました。今回の経験を活かし今後も学会発表に励むと共に業務にもより一層精進していきたいです。

令和元年度 腹部超音波小委員会実技講習会を開催して

桜ヶ丘中央病院 検査科 泉谷 千穂

令和2年1月30日、埼玉県総合医局機構 地域医療教育センター8階の会場を使用してAMG検査部腹部超音波小委員会実技講習会を開催しました。

今年度は「胆道系」をテーマに講義と実技講習を行いました。午前中は講義を中心に3講演、「胆道系走査の基礎知識」、「胆道系症例の紹介」、そして特別講演として上尾中央総合病院 副院長 西川 稿 先生をお招きし「胆道系疾患の治療」についてご講演いただきました。また神奈川県と埼玉県の過去の画像サーベイから胆道系問題を出題し、参加者26名に解答をしてもらいました。午後からは画像サーベイの解答解説と出題解答の集計結果報告を行ったあと実技講習を行いました。初めに今回の実技課題、胆嚢の長軸・短軸の描出ポイントと胆管の短軸走査の描出ポイントのデモンストレーションを行い参加者全員で描出ポイントを確認した後、4班に分かれて参加者全員で実技講習を行いました。
参加者全員にアンケートを実施した結果、有効率96.2%と高い評価を得る事ができました。アンケートのよかった点には西川先生にご講義を頂いた胆道系疾患の治療に関して、普段聴くことや経験する事が少ない治療に関する講義が大変勉強になったとの記載が数多くありました。また、基礎から症例・実技まで幅広く学べて良かったとの記載も多くありました。実技講習に関しては、胆管を短軸で描出する事が難しかったとの記載がありましたが担当技師や他の施設の参加者と和気あいあいと意見を交換しながら学べた事が良かったとの記載がありました。
今回、実技講習や講義で学んだ経験を日々の業務に活かしていただければと考えます。
特別講師を快くお受けいただいた、西川先生に感謝申し上げます。

第60回全日本病院学会in東京 全日本病院協会雑誌への論文投稿をおえて

昨年度、第60回全日本病院学会にてAMG検査部 適正輸血委員会から発表した『血液製剤の廃棄率削減への取り組み』が全日本病院協会雑誌第30巻に掲載されました。

AMG適正輸血委員会では1.輸血検査マニュアルの統一化2.輸血療法マニュアルの確認および提言3.グループ病院・施設への巡視活動4.輸血研修会・実技講習会の企画運営5.輸血用血液廃棄削減への提案6.精度管理の推進7.輸血後感染症検査実施率の向上などの活動を行ってきました。今回はその活動の1つ『血液製剤の廃棄率削減への取り組み』についての発表が評価され論文掲載に至りました。

論文の作成は、投稿規約を熟読し学会で発表した内容に、規約に準じながら肉付けしていきました。知識不足の私には基本の『である調』から苦戦しましたが、委員の方から助言をいただき、何とか論文として形にすることができました。さらに投稿した論文は学会の査読員に評価され学会誌に掲載することができました。

AMGにはいろいろな分野に長けた先輩方がいます。自分で研鑽することはもちろんですが、先輩方に問いかけ助言して貰うことも大事なことではないかと、論文の作成にあたり感じました。また、委員会を発足し、そこから10年間、活動を継続してきた先輩方には感銘を受けます。私もこれから委員会の中心となり、活動していかなくてはと考えますが、まだまだ力不足です。これからも先輩方をはじめ、沢山の方々からいろいろなことを学び、AMGの職員として医療の現場に貢献していきたいと考えます。

AMG適正輸血委員会
千葉愛友会記念病院
検査科 大垣

機器メンテナンス講習会の報告書

2019年12月3日(火)シスメックス株式会社の協力のもと同社東京ショールームにて血算・凝固機器のメンテナンス講習を実施致しました。各施設から17名の参加でした。午前中はスキャッタグラムの講義、午後は使用機器別に分かれて定期メンテナンス方法から機器トラブル時の対処法の実技を行いました。参加者は積極的に質問や機器の操作を行い、シスメックス社の方にも丁寧に説明していただきました。本年度より新たに凝固機器のメンテナンス講習も実施しました。今まで疑問に感じていたことを解消し、日々どこまでメンテナンスを行えばよいか理解できたかと思います。血算機器に関しては、毎年講習会を行っていますが、機器の担当になったばかりの方や、普段機器にあまり関わらない方もいました。そのような方にとって機器をメンテナンスすることや、トラブル時に対処するということは非常に不安なことだと思います。講習会を実施することでそのような不安を解消し、検査技師としての自信にもつながると思いました。今後も技師のメンテナンス技術向上を図る為にも実技講習を継続し、各施設にフィードバックしていただき技師全体の知識・技術の向上に努めていただければ思います。

AMG検査部精度管理委員会
三郷中央総合病院 検査科 林 達矢

第47回埼玉県医学検査学会 発表レポート

第47回埼玉県医学検査学会が12月1日(日)に、さいたま市大宮ソニックシティにて開催されました。今回、メインテーマが『飛翔』、サブテーマは~『進化』から『昇華』へ~が掲げられており、私も初めての学会発表という新しいステージに飛翔しました。

演題の決定から抄録・スライドの作成、発表の練習等、諸先輩方がしてきたことをこれまでみさせていただいてきました。いよいよ、私の順番が来た!と不安と緊張もありましたが、練習したことを全て出し切り発表を終えることが出来とても良い経験となりました。私は生理分野の神経伝導検査について発表を行いましたが、発表を通じて症例に対する勉強や検討方法だけではなく、スライド作成や発表の仕方等を学ぶことができました。今回の経験を活かし、今後発表する後輩へアドバイスなどできればと思います。

また、今回の学会企画やランチョンセミナーでは、RCPCや検査の基礎など夜勤当直者や若手検査技師を中心に臨床検査技師のレベルアップを目的とした『進化』から『昇華』をテーマとしたものが多く、非常に有意義となる学会でした。

分からない事や慣れていない事ばかりで不安や焦り等が募る中、諸先輩方や同僚からのたくさんの支援とご指導のおかげで無事に発表を終えることができました。深く感謝とお礼を申し上げます。今回の経験を活かして今後も業務向上を目的とし、様々な学会発表を継続的に行えればと思います。

伊奈病院 清水健吾

「2019年度 AMG検査部入職5年目研修会」を終えて

2019年11月27日(水)に大宮ソニックシティにて、入職5年目の検査部職員を対象に、グループ病院としての横の繋がりを再認識することを目的とした、AMG検査部入職5年目研修会が開催されました。新入職員リフレッシュ研修会以来、約4年ぶりの同期との再会になりました。

研修内容はワールドカフェ形式のディスカッションでテーマは「チーム医療における臨床検査技師の役割」でした。

はじめに聴く、共感、質問、言い換える、要約するというコミュニケーションの基本的な心構えを教わり、次にアイスブレイクとして14の質問を自施設以外のスタッフに聞いていきました。緊張感のあった雰囲気も14の質問をし終わるころには少し和やかな雰囲気となり、本題へ移ることが出来ました。

今回のワールドカフェ形式のディスカッションは全4ラウンドで行われ、テーマに沿って話し合いが行われました。私たちの班では最初のラウンドでチーム医療に臨床検査技師が貢献するためにはどのようなことをすべきかについて話し合い、いくつかの意見が出たところで時間切れとなり、別の班のメンバーに引き継がれることになりました。
第2、3ラウンドでは別の班に移動し、自分の班で出た意見を伝え、目的を果たす為にはどのようなことを行えば良いか話し合いました。
最終ラウンドでは、最初に居た班に戻り、第3ラウンドまでに出た意見について考察しました。

私たちの班ではチーム医療での臨床検査技師の役割は、正確で迅速な検査結果を出す、検査の提案と助言、検体の正しい取り扱いではないかとなり、それを果たす為には精度管理を的確に行う、他部署とのコミュニケーション、知識の向上が必要であろうという結論になり発表を行いました。

今回の研修で短い時間で的確に意見をまとめ、他者に伝えることの難しさを痛感しました。コミュニケーションの基本的な心構えを忘れずに今後の業務に生かして行きたいです。

研修会終了後には懇親会が開かれ、後輩の指導の仕方や自分たちの業務についてなど、検査業務の楽しいことや日ごろの悩みを共有することができ、同じ悩みを持つ仲間が居るという横の繋がりを再認識できました。これからの現場を担う中堅として、責任感を持ちさらに成長して行きたいと思いました。

八潮中央総合病院
検査科 菅原慎也

AMG検査部 超音波委員会 心臓超音波研修会 開催報告

11月19日、GEヘルスケア・ジャパン株式会社 赤坂本社において心臓超音波研修会を開催し、各施設より24名の参加がありました。
午前は前負荷・後負荷についての講義と症例提示、左室壁運動異常の講義と症例提示を行いました。壁運動評価に苦手意識がある参加者が多く、「難しかった。勉強不足を感じた。」との声もありましたが、「様々な症例を動画で見ることができ勉強になった。詳しく講義していただけて良かった。」との声が寄せられました。
午後は2グループに分け、実技講習、左室壁運動異常と心臓カテーテルの相関の講義、Vegetation評価の講義を行いました。実技講習では基本描出とbiplane modified Simpson法による計測を行いました。参加者からは「トレースする内膜の捉え方や時相など直接指導していただけて勉強になった。計測の仕方を他施設と目合わせができて良かった。」との声が寄せられました。
実技講習前後でSimpson法の計測をしてもらった結果、実技講習後では計測値が収束し、参加者の自信につながったと思います。計測法や評価法など、施設間での標準化を図ることができた有意義な研修会となりました。

八潮中央総合病院 間中樹里

超音波委員会 心臓超音波研修会に参加して

11月19日、心臓超音波実技研修会に参加しました。
病態の理論から学ぶ事ができ、検査を進めていく上での原因検索のメカニズムを理解する事ができました。壁運動異常、冠動脈の講義では、見方のポイントを詳しく教えて頂き、実際の動画で確認する事ができました。Vegetationの講義では、病態の背景から実際の画像まで学ぶ事ができました。
実習におけるSimpson法の計測では、描出や計測のポイントについて丁寧に教えて頂きました。また、実習前後での計測を比較することで、どの点が誤っていたのかが明確になり、正確な計測へと結びつくことができました。
研修中は質問し易く、疑問点はその場で解決する事ができ、大変勉強になり貴重な経験となりました。また、他施設ではどのように検査を行っているのかを知る事もできました。今回の研修で学んだ事を日々の検査に活かし、より迅速かつ正確な検査に結び付けていきたいと思います。

八潮中央総合病院 會田裕美

第56回 日臨技 首都圏支部・関甲信支部医学検査学会を終えて

報告者:船橋総合病院 検査科 松尾陽奈

2019年10月26日、27日の二日間にかけて、『未来創成 in Diversity Tokyo ~時流に乗り遅れるな~』のテーマのもと、秋葉原UDXにて第56回日臨技首都圏支部・関甲信支部医学検査学会が開催されました。AMGからは7演題のエントリーがあり、私は当院で2019年1月1日から感染対策チーム(ICT)を中心として始まった結核感染拡大防止への取り組みについて発表させて頂きました。初めての学会発表だったため、抄録や発表スライド作成などでは戸惑うこともありましたが、先輩方にアドバイスを頂きながら、無事に当日を迎えることができました。当日の発表ではとても緊張しましたが、良い経験となりました。今回の学会発表を通して得たことを今後にも生かしていきたいと思います。

【発表演題】

  1. 「HISCL ANP試薬の基礎的検討」 福田菜月((株)アムル)
  2. 「整形外科手術周術期におけるフィブリンモノマー複合体の有用性の検討」 野本隆之(吉川中央総合病院)
  3. 「当院でのインフルエンザ検体採取業務参入への取り組み」 山中純也(白岡中央総合病院)
  4. 「輸血に関する看護師向けの教育的活動報告(第一報)~輸血業務を安全に行うために~」 吉田花梨(千葉愛友会記念病院)
  5. 「当院における結核感染拡大防止への取り組み」 松尾陽奈(船橋総合病院)
  6. 「女性技師の研修会参加率向上のための調査」 小島徳子(蓮田一心会病院)
  7. 「クレーム0に向けた眼底検査の取り組み 菊池美緒(柏厚生総合病院)

「2019年度 新人職員リフレッシュ研修会」を終えて

令和元年10月25日(金)に上尾中央総合病院にて、AMG検査部新人リフレッシュ研修会が開催されました。当日は天候が荒れていましたが、そんな悪天候に負けないほど晴れ渡った笑顔の新入職員総勢45名が参加しました。

初めに、「コミュニケーションスキル講習会」として講師の方を招き、より良いコミュニケーションをとるためのポイントを学びました。講義では人のソーシャルスタイルを4つのタイプに分け、それぞれの特徴や対応の仕方を教えていただきました。私たちにも分かりやすいようにと、歴史上の人物やアニメのキャラクターを交えての講義はとても興味深いものでした。講義を受けていくにつれて、自分の新たな一面に出会ったり、苦手なタイプの人とうまく付き合うコツを知ることができました。今回学んだことを活かし、今後の良好な職場関係を築くきっかけや患者様に寄り添った対応への1歩として役立てていきたいと思いました。

次に、グループワークを行いました。テーマ課題として「半年間を振り返り、良かったこと悪かったこと」が与えられ、それについて話し合い、まとめた結果を発表しました。

話し合いを進めていくにつれ、同じことで悩んだりやりがいを感じたりしていることを知りました。さらに、悪かったことの改善策を考えていく中で「私の病院ではこういう対策をしているよ」など新たな視点での発見もすることができました。限られた時間の中でしたが、それぞれのグループが工夫を凝らした発表を行うことができました。

研修会終了後には懇親会が開かれました。今まで話す機会が無かった他施設の同期との交流を深め、同じグループの同期で良かったと改めて感じることができました。これからもこの繋がりを大切にし、互いに切磋琢磨しながら成長していきたいと思いました。

報告者 八潮中央総合病院
検査科 近藤汐莉

日本臨床検査自動化学会第51回大会に参加して

2019年10月3日~5日の3日間、神奈川県横浜市のパシフィコ横浜会議センターで日本臨床検査自動化学会第51回大会が「臨床検査の精度確保-新たな時代の幕開け」を総合テーマに開催されました。AMG検査部からは2演題の発表があり、私は「HISCL TARC試薬の基礎的検討-HISCL-5000を用いた性能評価-」という演題で発表させて頂きました。TARCという検査は、近年注目されているアトピー性皮膚炎の重症度評価の補助として有用な検査であり、従来の血液検査値(血清総IgE値、好酸球数、LDH)に比べ、病勢を鋭敏に反映するマーカーです。発表に際しては、検査技師だけでなく医師など他職種も参加する学会のため質問もバリエーションに富んだ内容で、大変勉強になりました。
今後も様々な検討を実施して、その成果を学会発表などに繋げていきたいと思います。

(株)アムル 生化学検査室
石川 純也

【発表演題】

  1. HISCL TARC試薬の基礎的検討-HISCL-5000を用いた性能評価-
    (株)アムル 石川 純也
  2. 自動血球計数装置ADVIA2120iにおける白血球数測定の機種間差解消の試み(第2報)
    上尾中央総合病院 波多野 佳彦

市民向け糖尿病シリーズ講座での取り組みについて

白岡中央総合病院検査 検査技術科 片桐 佳紀

今年の4月より当院の糖尿病療養支援チームは、白岡市地域包括支援センターウエルシアハウスにて、市民を対象に月に1回、糖尿病に関するシリーズ講座を開催しています。

当院の糖尿病療養支援チームは、糖尿病看護認定看護師を中心に日本糖尿病療養指導士(CDEJ)を取得している薬剤師、臨床検査技師、管理栄養士、理学療法士で構成されています。

この市民向け糖尿病シリーズ講座の案内は白岡市の広報紙に掲載され当初定員は20名でしたが、初回から定員を上回る方が受講されています。

7月は私の担当で、「断食しても無駄?!侮れない検査の話」と題し、血糖値とHbA1cの違いなどを中心に講義をしました。講義中や講義終了後も多数の質問を頂き、市民の方の臨床検査への興味関心の高さを実感しました。講義には34名が参加され好評を頂きました。

この講座は8月で終わりですが、新たな場所での開催が計画されており、次回に向けて少しでもわかりやすく、臨床検査の話しができるように研鑽を重ねてまいります。

開催日時:2019年9月7日
開催場所:大宮ソニックシティビル906号室
開催時間:15:00~17:00
主催:AMG検査部人材育成委員会
共催:アボットジャパン株式会社

AMG検査部では毎年、マネジメント研修として主任職以上を対象に研修会を行っています。検査部ではグループ全体で100名を超える主任職以上の職員が勤務しています。人材育成に関してはどの施設でも大きな課題であり、グループ全体として考えていかなければなりません。今回、検査部での取り組みの一環である研修会に参加させていただきましたので簡単ではありますが、報告させていただきます。

研修は「モチベーションを活かす人材育成」と題してグループワーク形式で行われました。「①育成のステップの理解」「②チームメンバーをマッピングし対象者を確認する(相手を理解する)」「③相手にあった育成の方法を考える」「④育成プランを立てる」この大きく分けて4つの項目を学びました。普段はあまり顔を合わせない方も多く緊張する中でしたが、育成する立場として相手を理解する方法や行動スタイルの分析、モチベーションを向上させるスタイル別の対応など、グループワークで笑顔も混じる中様々な年代の方と真剣に育成について学んだ研修会になりました。

終わりに、短い時間ですがグループの病院・施設の主任職以上が集まり、人材育成について学ぶことは今後のAMG検査部の未来にとって重要なことだと思います。人材育成は年代などで価値観の違いや考え方の相違もあると思います。しかし、今回の研修会のように学んでおけば柔軟に対応することも可能だと思います。このような次世代に繋がるような研修会を企画し、運営されている方々に感謝すると共に、AMG検査部の一員として今後も頑張っていけたらと思います。

AMG上尾中央総合病院
波多野佳彦

第7回日本糖尿病療養指導学術集会に参加して

白岡中央総合病院検査 検査技術科 片桐 佳紀

2019年7月20日、21日と福岡国際会議場で開催された第7回日本糖尿病療養指導学術集会にて、「当院での外来患者における、血糖自己測定器 保守点検実施への取り組みについて」と題し、ポスター発表をしてまいりました。発表を通して他施設、多職種の方々と質疑応答や情報交換をすることができました。

日本糖尿病療養指導学術集会は医師をはじめ、日本糖尿病療養指導士(CDEJ)、地域糖尿病療養指導士(CDEL)を取得している方や、取得を目指している方、糖尿病療養指導に携わる方など、多数の職種が参加する学術集会です。今学術集会のテーマは「個から地域、全国へ療養支援の話、和、輪!」であり、糖尿病療養指導に関する教育講演やセミナー、スモールグループによるディスカッションが行われました。

今学術集会には初めて参加しましたが、糖尿病療養指導は患者を中心に多職種によるチーム医療で行われ、そのチームが様々な課題に協力して取り組んでいくということの重要性を改めて感じました。今回学んだことを、臨床検査技師としてまた日本糖尿病療養指導士として、日々の業務や糖尿病療養指導に活かしてまいります。

AMG検査部適正輸血委員会 輸血実技研修会を開催して

令和元年7月9日(火)
上尾中央臨床研修センターにて

AMG検査部適正輸血委員会では、毎年グループ内施設の検査科の職員から実務委員を集い、実技研修会を開催しています。今年度は『輸血検査技術の知識の整理を行い、より安全な輸血業務が出来る技師の育成』を目的に7月9日に輸血実技研修会を開催しました。輸血の検査には、皆さんが、なじみのあるABO式・Rh式血液型検査をはじめ、輸血や妊娠によって産生される抗体を検出する不規則抗体検査や、輸血する血液製剤と患者様の血液と適合するかを確認する交差適合試験などがあります。臨床検査技師は、これらの検査を迅速に実施し、安全な製剤を選択し、臨床側へ提供しなくてはなりません。今回の研修会では、実際の医療現場で起こりうる症例を想定し、緊急時にイレギュラーな事が起きたときの対応を考える内容としました。実技では、症例検体を3つ準備し、それぞれについてABO血液型とRh血液型・不規則抗体検査を行い、その結果をどの様に臨床医へ報告を行うのか、又どの様に適切な製剤を選択するのかを各自で考え、その後、1班4名のグループで対応方法を検討し発表しました。グループ内での検討時には、日常業務で困っている事なども話し合い、普段あまり交流がない施設の方とも意見交換を行う事ができました。輸血検査時には、さまざまな症例や状況に応じた対応が必要とされます。このような場を設けることで、輸血に関する基礎知識、医師等への対応力を向上させ、さらに普段の業務でも他施設との横の繋がりがスムースになればと思います。今後もこのような研修会を継続し、安全な輸血療法を各施設に提供できればと思います。

千葉愛友会記念病院 検査科 大垣秀友

日本超音波医学会 第92回学術集会 発表を終えて

2019年5月24日に、グランドプリンスホテル新高輪にて、日本超音波医学会主催のもと第92回学術集会が開催されました。今回“von Meyenburg complex(VMC)のSWE・造影超音波”について発表させて頂きました。

VMCの超音波Bモード所見の異なった症例について、SWEと造影超音波を行いました。小嚢胞と高エコー域の散在例ではSWE値は高い数値となり、造影超音波でも容易に小嚢胞の散在の確認ができました。肝実質パターンの粗造例ではBモードや造影超音波では嚢胞の確認は出来なかったがSWE値は高値を示し、生検にて極小さな嚢胞の散在を認めVMCと診断されました。このようにSWE値が高い数値を示した場合は、VMCも念頭に置き検査に臨むべきと考えました。

今回、初めての発表で沢山の方にご指導ご協力を頂き、無事に発表を終える事が出来ました。

また、学会に参加し、普段の検査では遭遇しないような症例や検査の基礎などを学ぶ事ができました。この経験を活かし、更なる知識と技術の向上に努めて参りたいと思います。

津田沼中央総合病院
森川 景子

第68回 日本医学検査学会 IN 下関

あいにくの風雨のなか5月18、19日に山口県下関市で開催された第68回日本医学検査学会において、AMG検査部より5名の学会発表がありました。そのうち2演題は、AMG検査部超音波委員会の乳腺小委員会から「乳腺超音波検査研修会 参加者の理解度向上を目指して ~画像クイズの導入~」第1報、2報と続けての発表で、今回私は共同演者として参加させて頂きました。

AMG検査部では、精度管理・適正輸血などの8委員会が、グループ内を施設横断的に活動し検査精度の担保と質の向上に努めております。その中で超音波検査について活動しているのが超音波委員会であり、乳腺小委員会は各検査室における乳腺領域超音波検査のレベルアップのための取組みを行っています。具体的には、教育マニュアルやスキルマップの作成、定期的な研修会開催等を実施しています。

今回の発表は、その研修会の中での1つの試みである画像読影テスト『画像クイズ』を講義前後に実施し、参加者の理解度がどの程度向上したかを感度・特異度・カテゴリー一致率で集計し要因を分析して報告しました。講義後、全てにおいて理解度は向上しており、不要な精査の拾い上げを減らす有効な研修会であったと思われます。しかし、課題も見受けたため、今後よりよい研修会が開催できるよう検討していきたいと考えております。

乳がん検診が普及し、乳腺超音波検査のニーズが高まる中、技師の増員が必要とされています。新たな担当者の育成や独り立ちした技師のサポートとしてもこのような取り組みを継続し、信頼される検査を提供していきたいと考えます。

今回の学会発表は、様々な施設があるなか情報共有できる機会があり、横の連携で知識・技術の底上げをしているAMGイズムを再認識できたひとときでもありました。そのような貴重な機会を頂き誠に有難うございました。

アルシェクリニック 検査科 渡邉 智美

第10回グループサーベイ講評会報告書

開催日時:2019年5月16日
開催場所:大宮ソニックシティビル905号室
主催:AMG検査部精度管理委員会
実行委員:AMG検査部グループサーベイ小委員会

AMG検査部グループサーベイは、2009年から行い今回で10回目を迎えました。当初は、日本医師会や日本臨床検査技師会等のサーベイにおいて各施設で誤記入が多くみられ、AMG検査部精度管理委員会で改善をしようと始めました。今では、検査部の年間行事の一環となっています。参加者数も53名と業務多忙の中、多くのスタッフに参加していただきました。

今回の内容は、グループサーベイの内容はもちろんのこと、精度管理についての基礎や前回のアンケート調査から分からないことや詳細に教えて欲しいことなどの内容を含み、1.総論・一般、2.生化学①、3.生化②・免疫、4.血液の4つの分野で講演を行いました。

総論・一般では尿沈査の形態学やアンケート集計を説明し入力間違いなどの注意喚起を促しました。 生化学①ではトレーサビリティを分かりやすく図を用いて説明を行い、生化学②・免疫では生化学の最新の情報や免疫項目の測定原理を説明しました。血液では機種の性能の違いやEDTA血小板減少の採血管の使用方法などを説明しました。

今回の参加者は若手技師が多く、講師も難しい内容をわかりやすく講演し、とても好評だったと思われます。

終わりに、AMG検査部精度管理委員会(小委員会を含む)が主体となり第10回目を迎えられ、ご尽力いただいた方々には深く感謝致します。今後もAMG検査部の精度管理向上に努め検査部全体の精度管理体制の充実が確実となり、検査結果提供に繋がるように活動を継続維持できればと考えています。

以上

AMG 浅草病院
検査科 佐藤俊也

2019年度 AMG検査部部門別研修会に参加して

4月5日の部門別研修では、各委員会の業務内容や臨床検査技師としての心得を学びました。講話の途中、菊池科長がお話しされた医療安全の内容が強く印象に残っています。ハインリッヒの法則やスイスチーズモデルから、1つのミスには、1人が失敗した1つの単純な原因だけではなく、多種多様な要因によって引き起こされたものであるとお聞きしました。確かに、検査の過程で誰かが間違え、他の人が気付かずに結果報告がされてしまえば、医師の誤診に繋がります。間違いが生じた後の工程で誰かが確認できればヒヤリハットで済むかもしれません。その際に、原因・要因の追究やシステム改善が大切であると分かりました。

日常業務の中で、多忙やコミュニケーション不足、部署間の業務の引継ぎなどの場合に些細な失敗が起こりやすいと知りました。その中でも、私が気をつけたいのが「思い込み」です。過信をせず、このことを念頭に置き業務を行っていきたいと思いました。もちろん、意識して作業していても人間は必ず間違えるものなので、同じ部署の方々としっかりダブルチェックを行いたいです。確実な業務の対策としては、ダブルチェックや精度管理または各委員会の活動があることを知りました。私の会社では本格的な研修が始まり、部門別研修での内容が目に見えて行われています。そして、これらのことが、患者の信頼に間接的な形で関与していると学ぶことができました。

講話での内容を心に留め、できることから少しずつ始めていきたいです。

㈱アムル 微生物検査室
小田切 晴来