令和4年度 研修・教育
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AMG精度管理委員会主催 精度管理講習会に参加して(生化学分野)

上尾中央総合病院
検査技術科 樋口裕子

令和4年12月4日に大宮ソニックシティで「伝統と革新~知・技・験の継承~」をテーマに第50回埼玉県医学検査学会が開催され、演者として参加したので報告します。

2023年2月9日(木)シスメックス株式会社による精度管理講習会がWeb会議システムにて行われました。研修会の内容は3部に分かれており、Part1は精度管理の基礎についての内容でした。精度管理の意義や管理図の見方、データ不良の発生原因などを改めて確認することができました。
Part2ではシスメックス株式会社が提供している精度管理システム(Caresphere™XQC)の使用方法についての説明でした。
研修後に実際にシステムを使ってみましたが、前回のロットとの比較や機種間差が一目で分かりやすくなるようグラフで表示されており、比較しやすいと感じました。またコントロールでの精度管理異常があった場合、自施設の使用装置、試薬グループのどちらでの異常かが散布図によって分かるようになるため、今後自施設の精度管理に活用していきたいと思いました。
Part3では生化学分野におけるデータ異常の考え方を実際に起こった事例とともに教えていただきました。普段からデータ異常があった場合の原因追及はしていますが、複数項目での異常なのか単一項目での異常なのかなどは意識していなかったので、関連性を確認するということはとても参考になりました。
今回の講習会で様々な視点から精度管理のことを学ぶことができ、とても良い経験となりました。今回の参加者が研修で学んだ知識を各施設や部署内で共有し、精度管理の向上に努めていけたらと思います。

AMG精度管理委員会主催 精度管理講習会に参加して(血算・凝固分野)

八潮中央総合病院
検査科 塩澤静香

2023年2月13日(月)シスメックス株式会社による精度管理講習会に参加しました。
精度管理の基礎をはじめとし、管理図の見方、検出されるデータ異常のパターンについて詳しく説明していただきました。また、血液・凝固分野における精度管理についても、実際の問い合わせ事例をもとに確認事項や対処方法を教えていただきました。
日々のコントロール測定において、今までは±2SD以内に入っていれば大丈夫という考えで、その日のデータのみ確認することが多かったのですが、データ異常が発生した際の迅速な原因特定にはトレンドやシフトなどの異常パターンを理解しておくことが重要であると感じました。特に凝固は装置異常の他に試薬の劣化や管理血清の溶解ミスなど考えられる原因が多くあるため、管理図を活用して現象をできるだけ詳しく把握し適切な対処を実施できるようにしたいと思います。
精度管理講習会に参加して、改めて精度管理の意義を認識し、検査値の信頼性を高められるように意識付けることができました。今回学んだことを日々の業務に還元し、より迅速かつ信頼性の高い検査に結び付けていきたいと思います。

第3回 超音波研修会を開催して -下肢静脈瘤、マンモグラフィとエコー症例-

AMG検査部 超音波委員会
津田沼中央総合病院 山口 梨沙

令和5年2月8日(水)0時~3月1日(水)0時の期間で超音波委員会主催の今年度最後の動画研修会(オンデマンド配信)を開催しました。研修会内容は昨年度の研修会アンケートで多くのご要望をいただいた、『下肢静脈瘤』と『マンモグラフィとエコー症例』と致しました。参加者は下肢静脈瘤が138名、マンモグラフィとエコー症例では152名と多くの方に参加していただくことが出来ました。

研修会後のアンケート調査では「分かりやすい」、「勉強になった」、「参考になった」といった回答を多くいただきました。下肢静脈瘤では、基礎が学べたことや実際の検査画像が組み込まれていて勉強になった。マンモグラフィとエコー症例では、マンモグラフィの読影の基礎を検査技師の立場から学べたことや多くの症例が見られたことなど、研修会が有意義であったと思われる感想を沢山いただきました。

今年度の超音波研修会は全てオンデマンド研修で行い、どの回でも高評価をいただきました。来年度も多くの職員に満足していただけるような研修会を超音波委員会で検討し、開催していきたいと思います。

第3回超音波委員会研修に参加して -下肢静脈瘤超音波検査 基礎編-

柏厚生総合病院 検査科
安田 真衣子

2月8日から3月1日の期間にAMG超音波委員会により開催された「下肢静脈瘤超音波検査 基礎編」にWEBを用いた動画研修で参加させていただきました。
講義前半では下肢静脈のしくみ、解剖、下肢静脈瘤の症状、2020年版CEAP分類の変更点、超音波検査においての評価項目等の説明、基礎の講義を受けました。
講義後半では、下肢静脈瘤のある患者の写真や動画をスライドに投影し、解剖図と照らし合わせながら説明しており、実際に観察する際のポイントも含めた講義を受けました。
「ミルキング法を行う際の要点について」のテーマでは、講義と平行し、被験者にミルキングを行っている様子と超音波画面で逆流が起きている動画がとてもわかりやすく、勉強になりました。
他病院の下肢静脈瘤検査を見ることができ、日常検査で描出のコツが掴めずにいた下肢静脈瘤検査初心者の私にはとても学ぶことが多く有意義な時間となりました。
今後もこのような研修の参加を継続し、技術の向上に繋げていきたいと思います。

第3回超音波委員会研修会に参加して -マンモグラフィとエコー症例-

アルシェクリニック
検査科主任 渡邉 聡子

2022年度 第3回超音波委員会研修会「マンモグラフィとエコー症例」の動画研修をオンデマンド配信にて受講しました。研修では、マンモグラフィの基礎知識、マンモグラフィとエコーの症例を提示しながら、マンモグラフィの基本的な読影方法や、乳腺エコーのガイドライン改訂に伴う変更点などについて学びました。マンモグラフィの基礎知識では、MLO撮影とCC撮影の2方向による標準撮影法や、部位の記載方法、病変部位の推定方法を分かりやすく解説していただき、大変参考になりました。また、症例では、マンモグラフィの画像を読影した後、エコー画像と読み合わせての解説があり、マンモグラフィをしっかり観察し、病変を推定してからエコーを行うことで、見落としの少ない検査ができると実感しました。乳腺エコーのガイドライン改訂に伴う変更点も、改めて改訂内容を整理することができ、非常に有意義な研修会でした。今回の研修会で学んだことを生かして、日々の検査に取り組みたいと思います。

第50回埼玉県医学検査学会に参加して

吉川中央総合病院 検査科
三枝 桃菜

令和4年12月4日に大宮ソニックシティで「伝統と革新~知・技・験の継承~」をテーマに第50回埼玉県医学検査学会が開催され、演者として参加したので報告します。

今回一般演題口演の輸血部門で発表を行いました。演題は「当院で初めて実施したABO血液型検査オモテ・ウラ不一致の患者への輸血療法について」です。輸血を施行する際は、先ずABO血液型検査でオモテ検査とウラ検査の結果が一致することを確認してから輸血検査を行います。しかし、今回当院で初めてオモテ・ウラ不一致の患者へ輸血を施行した事例を経験したため、今後同様の事例があった際に迅速に対応できるように、検査から輸血を行うまでの流れをまとめ、学会発表することになりました。初めての学会発表で不慣れな点が多々ありましたが、諸先輩方や同僚からたくさんの助言をいただき、支えてもらいながら無事に準備を終えることができました。学会当日は大変緊張しましたが、ゆっくり話すことを意識し、ほぼ時間通りに発表することができました。今回の発表を通じて、輸血への理解を深めることができたとともに、学会発表までの流れ、抄録やスライドのまとめ方などを学ぶことができ、非常に有意義な学会となりました。輸血療法は患者の命に直接かかわるため、施設ごとに様々な工夫をして事故防止に努めていることを今回の学会で改めて感じました。今後も学会や勉強会に積極的に参加して、知識を増やし、科内で情報を共有していきたいと思いました。また、今回の学会発表での貴重な経験を今後の業務にも生かしていきたいと思います。

「2022年度AMG検査部 入職5年目研修会」を終えて

津田沼中央総合病院
検査科 久保田裕登

2022年11月25日(金)AMG学習館にて、入職5年目のAMG検査部職員を対象とした研修会が開催されました。研修目的としては、【横の繋がりを再確認し、チーム目標の達成を主導する役割を深める】をテーマとし、講師のアボットジャパン合同会社 山田逸枝先生の講義とグループワークを行いました。

まず、5人1組のグループで、日頃の業務における工夫や業績を共有し、互いを理解するために、仕事における何でも自慢を行いました。
入職して5年目に入り任せられる仕事の量も増え、多くの苦労がある中で学会発表や認定資格の取得など自分自身の知識や技術の向上に努めたり、後輩の教育やサポートを行ったりと検査科内の底上げに貢献している事を再認識しました。

講義では、次世代を担う人材となるために今、知っておくべき事、備えておくべき事をテーマにプレイングリーダーの役割、人材育成の6ステップ、目標に対する「スキル・経験」×「意欲・自信」を考慮した指導方法について学びました。中堅の立ち位置となり、臨床検査技師のスキルだけではなく、リーダーとしてのスキルも身に付けていく事が大事になっていくと教えて頂きました。

グループ内では、ファシリテータ、タイムキーパー、書記に分かれ理想の検査技師長、検査室についてディスカッションを行いました。
グループの雰囲気は非常に良く、全員が意見を出し否定するのではなく、出た意見について何が足りないか、具体的な内容はないかについてもディスカッションができたため、ファシリテータの役割を行った際は、容易に意見をまとめる事ができました。
グループごとの発表では、興味深い話や、思いつかなかった話を聞くことができ、自分が思い描く検査室、検査技師長像が明白になりました。

今回の研修会を通して、同じ悩みや苦労がある仲間と話せたことで少し肩の荷が下り、仕事に対するモチベーションが高まったと感じました。
大変な事の先に楽しい事があると知ることができたので、明日の業務から次世代を担う人材になれるように勤めていきたいと思います。

AMG適正輸血委員会 実務委員を経験して

伊奈病院 検査技術科 大塚真紀

今年度初めて輸血実務委員として、11月9日のAMG適正輸血委員会実技講習会で講師として参加することとなりました。ここ数年、新型コロナウイルスによる影響で集合型開催が見送られ、実に3年ぶりの実技研修会の開催となりました。

研修会自体は入職してから受講者として3回程参加していました。毎回その講義内容や他の参加者、実務委員を交えてのディスカッションが、いかに有意義な内容であるか実感していました。輸血専従技師となり、さらに経験を積んでいきたいと思っていたので、今回実務委員の一員として参加できるということで、前向きに取り組みました。

八潮中央総合病院の大垣主任をリーダーとし、8月頃よりWeb会議を重ね、研修会の内容などを検討してきました。テーマは最近行っていなかった試験管法による実技に決まり、実務委員も研修会前にメーカーのご協力のもと講習を受け、改めて正しい手技・正確な操作を行うことの重要性を見直すことが出来ました。また、各委員から多くの質問が挙がり、メーカー講師の方から直接ご指導いただけたのも良い学びとなりました。
参加者は長丁場のスケジュールにも関わらず、皆真剣に講義を受け、積極的に取り組んでいました。直前まで当日の講義資料の推敲を重ね、検体準備等を終えて開催に至ったので、苦労が報われたようでした。

実務委員として研修会準備から携わり、手技の知識からルーチン中の改善策等、指導者の視点というものも学ばせていただきました。これは参加者の立場では分からなかったことです。そして、微力ながら私も実務委員として、参加者の方々にアドバイスができたのではないかと思います。今後の自身の成長のためにも、自施設への還元という意味でも、とても実りのある経験となりました。今後も機会をいただける限り、グループの活動に尽力していきたいと思います。

AMG輸血実技研修会【試験管法】に参加して

勝田病院 検査科 平野友香

11月9日(水)上尾中央臨床研究センターにて「AMG輸血実技研修会【試験管法】」に参加しました。
事前に配布されていた問題の解答・解説、「検査時の手技における注意点」の講義から始まり、輸血検査に影響を与える因子や検査手順・判定方法のポイントなどを学びました。その後は3人ずつ4つのグループに分かれ血液型と不規則抗体検査の実技を行いました。各グループに2人ずつ講師の方がついてくださり、実際に検査を進めながらその都度疑問点に答えていただき、細かなアドバイスを聞くことができました。部分凝集の症例では、血球洗浄の必要性や異常な反応を見逃さないために注意すべき事を、研修のおかげで改めて理解することができました。グループごとに症例の結果をまとめて発表し、解答・解説を受けた後、「輸血検査の精度管理について」、「不規則抗体カードの活用について」の講義となり、適切な精度管理を行うポイントや実際にカードを活用している施設の運用例を教えていただきました。
最後に2つのグループに分かれて講師の方も交えたグループディスカッション方式で質疑応答を行い、講義で疑問に思った点や日々の業務での不安など気軽に話すことができました。長く輸血に携わってきた方々の意見を間近で聞くことができる大変貴重な時間となりました。
今回の研修会を受けて自施設でも取り入れたいと思うことがたくさんあり、翌日から早速実践しています。座学で理解したつもりでいても実際の手技ではできていないことがいくつもあり、実技研修のありがたさを身に染みて感じました。また、他施設とのつながりを持つことができたことも大きな収穫となりました。今回学んだことをしっかり身に着け、今後も業務に励みたいと思います。

第61回日本臨床細胞学会秋期大会 発表を終えて

上尾中央総合病院 検査技術科 柴田真里

2022年11月5日(土)、6日(日)に、第61回日本臨床細胞学会秋期大会が仙台サンプラザホール、ホテル仙台ガーデンパレスで開催されました。学会のメインテーマは「細胞診と学際」です。新型コロナウイルス感染症の状況推移や社会情勢を踏まえ、現地とWebのハイブリッド開催となりました。私は「TACASTMRuby:上尾方式による膵胆道細胞診の検討」という演題でポスター発表をさせていただきました。症例検討という形での発表は初めてで、データ収集や抄録、発表スライドの作成に苦心しましたが、先生や諸先輩方に助言いただき、無事発表を終えることが出来ました。今回の示説では口頭発表はなく、ポスターの前で質疑応答に対応することとなりましたが、多くの質問を頂き、参加者の方々と交流させていただくことが出来ました。また、様々な発表を聴講させていただき、実りある学会参加となりました。今回得た経験を日々の業務に活かし、今後も自身の知識と技術の向上を目指して精進していきたいと思います。

埼玉県公衆衛生事業功労者賞受賞の報告

株式会社アムル 上尾中央臨床検査研究所 病理学的検査室
渡邉俊宏

11月9日、浦和に有る埼玉会館で第66回埼玉県公衆衛生大会が開催されました。終息しないコロナ禍ではありますが、埼玉県公衆衛生事業功労者の表彰式が執り行われましたので報告します。AMGから2名(上尾中央総合病院の菊池技師長と私)が、功労者として知事表彰を受けて参りました。この表彰は「多年にわたり埼玉県における公衆衛生の向上に寄与した」とご評価頂いたものですが、それに値する人は大勢おられるので、その代表に過ぎないものと感じております。

さて、ここからは私事ではございますが、専門である病理学検査業務の他、病理学に係る活動についてご理解や率直なご意見をくださいました職場の皆様および関係者の皆様に感謝申し上げます。2001年に転職してAMGの一員となりましたが、前職より活動していた埼玉県臨床検査技師会の病理検査研究班活動を継続させていただきました。その活動で県内の研修会運営、精度向上や標準化に係ったことが自身の成長基盤となり、認定資格の取得や検査室の最新化の継続、AMG検査部病理細胞検査委員会を通じた標準化活動などに生かせる経験が得られたと思っております。

そして知事表彰にはもう一つの目的として「公衆衛生事業に従事する者の意識の高揚を促し、もって公衆衛生事業の発展向上を図る」というのがあります。これは、関係者に広く係るような、継続的課題を与えられたとも解釈できます。今後もご指導・ご協力を賜りつつ、より一層成長し、AMG発展のために尽力しなければと身の引き締まる思いでおります。

「2022年度 新入職員リフレッシュ研修会」を終えて

伊奈病院 検査技術科
市川 そら

2022年10月28日(金)に上尾中央総合病院にて、同期の絆を深め、職場環境を向上させることを目的とした新入職員リフレッシュ研修会が行われ、50名が集まりました。

初めにタイプ別のコミュニケーションのコツについての講演が行われました。人の言動を4つのタイプに分類し、自分と相手の特徴や考え方を分析・理解して効率的なコミュニケーションをとることを目的とした「ソーシャルスタイル理論」を学びました。講演の中では自分の仕事上のコミュニケーションについての振り返り、自分のタイプの分析、動画の人物はどのタイプに属するかという演習も行いました。4つのタイプにはそれぞれの特徴、見分け方があり、対応や質問、褒め方が変わります。そのため、自分の伝え方や上手く伝わらなかった理由について考えることが出来ました。
業務では同じ職場の人だけでなく業者の方や患者さんと関わるため、講演で学んだことを活用し、演習の振り返りで出てきた悩み事の改善にも繋げていきたいです。

次に「半年間を振り返り、良かったこと悪かったこと、またその改善策」についてグループワークを行い発表しました。私の班では皆が意見を出し合い、和気藹々とした雰囲気で話し合いが進められていきました。発表では改善するための難易度や時間で分類する班、付箋を分類ごとに分けて貼った班、文字で簡潔にまとめた班と各班それぞれの工夫をしていました。まとめた意見の中には共感できるものやこの場だから言える本音もあり、自分自身を見つめ直すことが出来ました。

今回の研修会を通して、働く環境が異なっても今の時期だからこその経験や悩みを共有することができて良かったです。研修会が始まる前は緊張した雰囲気が漂っていましたが、講演やグループワークを行っていくうちに打ち解けていき、最後は楽しく終えることが出来ました。新人でいられる期間はあっという間に過ぎていってしまうので、今という時間を大切にして今後も様々な経験をして成長していきたいと思います。

第2回 超音波研修会を開催して ―腹部超音波検診判定マニュアル改訂版(2021)―

AMG検査部 超音波委員会副委員長
蓮田一心会病院 検査科 野本隆之

今年度の超音波研修は、コロナ禍における状況を鑑み集合型の実技研修会ではなくAMGポータルサイトを利用した動画研修として、2022年10月1日(土)0時~11月1日(火)0時の期間に受講するオンデマンド配信で行われました。そのため、集合型研修に比べ多くの参加者があり、腹部領域「腹部超音波検診判定マニュアル改訂版(2021)」(講師:白岡中央総合病院 増田係長)では181名となりました。また同領域の研修として、富士フイルムヘルスケア(株)による「NAFLD/ NASHと超音波」についても182名の参加がありました。

講義では、改訂のポイントをこれまでと比較して一つ一つ丁寧に解説され、とても分かりやすいものでした。今回の改定では前置きとして大切なことに触れていました。「がん検診における超音波検査者として理解しておくこと」として、その中で偽陽性の存在が受診者に様々な不利益をもたらすことが示されていました。超音波検査において、病気を疑うより否定する方が難しく、見落としたくないため偽陽性を生み出しやすいということを理解し、高い技術の習得でしかそれを回避できないため、自他施設問わず上位者との目合わせが出来る環境が必要ではないかと感じました。また、より実用的な内容も多く盛り込まれていました。超音波の前処置について、カテゴリー分類、判定区分がより細分化され、要医療についてもパニック所見が示され緊急度が明確になりました。これから超音波を学ぶものにとっても教育的に有意義なものであると思われます。

オンデマンドでの研修は、実技のような技術習得やその場のディスカッションからテーマが広がったり思わぬ知見が得られたりといったことはありませんが、多くの参加者を得られたり、見返せることで十分に理解が深まったり、なんといっても半永久的に学術資料が残っていくというメリットがあります。オンデマンドと実技はこれからの超音波研修会のスタンダードになっていくのではと感じました。

第2回 超音波研修会を開催して-心臓領域-

AMG検査部 超音波委員会
柏厚生総合病院 清水麻由美

令和4年10月1日~31日の期間でAMG超音波検査Web研修会を開催し、心臓領域は参加者数174名、経験年数割合は未経験36%、1年未満8%、1~3年13%、4~6年13%、7~9年6%、10年以上13%(無回答あり)と大変多くの方に参加していただくことができました。テーマは以前より要望をいただいていた「右心負荷・右心機能評価」に取り組み、研修内容は心臓の解剖、右心不全の機序・病因、評価断面像、評価方法、症例提示という構成で行いました。

研修後のアンケート評価では「分かりやすい」「理解できた」との声がとても多く、ほとんどの方から普段の業務に活用できると回答をいただきました。院内で研修を受けた職員からも、評価断面像の説明でプローブの向きとその時に描出される超音波像がリンクするように動画作成されているのがよかった。評価方法の説明で最新のガイドラインの提示や計測時の注意ポイントが付いていたのがよかった。症例が沢山提示されているのがよかった。と高評価な感想を聞くことができ、有意義な研修会を開催出来たと感じることができました。

自分の好きな時間に自分のペースで受講できる事、内容を聴き逃しても戻って見返す事が出来るのがWeb形式の良さで、実際にそういった感想を沢山いただきました。今後、集合型で研修会を開催する事になってもこの良さを取り入れて行けたら、更に良いものになると考えます。いただいたご意見、ご要望を元に今後も充実した内容の研修会開催に努めていきたいと思います。

2022年度 超音波検査士受験者対象研修会を開催して

上尾中央総合病院
検査技術科 田名見里恵

超音波検査に携わる検査技師の多くが取得を目指す資格として、日本超音波医学会が認定する「超音波検査士」があります。
超音波委員会では毎年、この資格にチャレンジする検査部職員に対してサポートを行っており、今年度は2022年5月20日に第37回超音波検査士認定試験受験者を対象としたオンライン(zoom)研修会を開催いたしました。
今回の研修会には9施設13名の受験者を含め19名の参加がありました。不備の起きやすい書類に対する注意点や、推薦状をいただく認定超音波専門医からの要望、各種書類の期限を中心としたスケジュール管理などについて説明いたしました。
この認定資格は消化器・循環器・泌尿器・健診・体表・血管・婦人科と7領域に分かれております。領域特性に合わせて症例実績書の様式が異なったり、認定超音波専門医に検査実績書の確認・署名をいただき推薦状をもらったり、受験資格を得るための事前準備を個人だけで進めるのは困難なことがあります。
超音波委員会では、施設規模に関わらず受験者がスムーズに試験に臨めるよう、サポート協体制を整えております。
今後も資格取得希望者にはAMG検査部としてサポートし、グループ全体の超音波検査の質の向上とその保証につなげていきたいと思います。

入職3年目研修会を終えて

船橋総合病院
検査科 齋藤 舞

2022年6月24日(金)にAMG学習館にて、入職3年目の職員に対して“横の繋がりを再認識させ、離職率を下げる”を目的とした、研修会が開催されました。

今回の研修では、「キャリア」について講義を受け、グループワークで意見交換などを行いました。入職3年目に突入した私たちは、これからの仕事に対する考え方が変わってくるターニングポイントとなる為、今回の研修が開催されたと思い参加しました。「キャリア」とは「個人が経験を通じて能力を蓄積していく“過程”」であるということから、今の私たちは“過程”が1・2年目よりも厚み・深みがあると言え、これからを考えるのに最適な研修でした。

今までのキャリアの考え方(伝統的なキャリア)はどこか凝り固まったような組織中心の価値観のようですが、これからは個人を尊重したキャリア(プロティアンキャリア)が大切になっていくことを知る良い機会になりました。もちろん、自分を知ることも重要ですが、他者からみた自分自身の特性を受け止め、これから昇華していくことも大切と感じました。

グループワークでは、これまでの出来事や考えたことを話すことで、気づけなかった自分の特性を知ることが出来とても意義のある時間でした。また、グループのメンバーの話を聞いたときは、各々の特性を提案できたので、お互いに自分自身のことを深く理解できました。

自分自身を理解したら、今度は何が出来ているのか、これから何がしたいのか、何を行わなければならないのか、じっくり考えることが大切であることがわかりました。

3年目になり、出来る事が増えた事で、その中で自分の強みを見出すことが出来たと思います。そして、これから何がしたいかを前向きに捉える良いきっかけを与えてくれる研修でした。

これまでやってこられたという自信を生かして、やるべきことを把握し、相手別に何を求めているか見極めて、責任ある業務をこなすことが大切だと学びました。

今回の研修では、他者に協力してもらい、自分の強み・特性を知っていき今後の「キャリア」を考える良い機会でした。尊敬できる仲間がいることを再認識できたので、お互いを高め合いながら仕事に取り組んでいきたいと思います。

AMG検査部入職3年目研修会を開催して

AMG検査部人材育成委員会
彩の国東大宮メディカルセンター 中田正人

今年度より新たな研修会として“横の繋がりを再認識させ、離職率を下げる”を目的として「AMG検査部入職3年目研修会」を開催致しました。

6月24日(金)真夏のような暑さの中46名の職員がAMG学習館に集い、感染対策を実施したうえで集合型研修を実施しました。講師をお招きし『キャリアデザイン』をテーマに時代と共に変化する『キャリア』の意味や、キャリアとは自分を知ること、WILL-CAN-MUSTのフレームワークなどを講義頂きました。事前課題・講義・個人ワーク・グループワークを組み合わせた構成で、入職3年目になるとその場の判断で役割が分担されグループワークもスムーズに進行し、オンライン研修会では味わえない活気あふれる雰囲気でした。

研修会を企画する立場としては今年度より初の試みの為、入職3年目に適した内容になることを特に意識しながら進めました。またコロナ禍という事もあり講師や委員会の打合せはオンラインとメールでのやり取りだった為、情報共有やニュアンスを伝えることに苦慮しましたが、当日の受講者の様子や後日各施設の検査科責任者経由で頂いた感想からも、無事に開催できて良かったと感じています。

まだまだ先の見えない感染状況ではありますが、AMG検査部人材育成委員会として引き続き有意義な研修会を開催していきたいと考えております。

第12回AMGグループサーベイ講評会に参加して

船橋総合病院
小城茉央

今回は新型コロナウイルス感染症の影響もあり、グループサーベイ初の試みで2021年度に実施されたグループサーベイの講評会を動画のweb配信にて5月23日(月)~6月18日(土)の期間に行われました。
生化学検査ではサーベイのレビューや日々の精度管理は、系統誤差、偶発誤差(ランダム誤差)という目で評価することで必要な対策が分かりやすくなることや、±2SDを外れた施設には何らかの異常があるためしっかりとレビューを行う必要があると感じました。
今後は系統誤差についてはキャリブレーション状況の確認、試薬の開封日の確認、機器の状態を再度確認すること、偶発誤差については2回測定や機器の保守点検を行うことで防いでいきたいと思います。またサーベイにおいては結果の記載間違いによっても起こりうるため気を付けていきたいです。

一般検査の尿沈査の問題の解説では、尿細管上皮の向きを切り株に例えているのがわかりやすくて印象的でした。フォトサーベイでは写真の真ん中だけではなく隅々に何かヒントがあるか、背景をよく観察することが大切だと学びました。また、一般検査に限らず顕微鏡での検査では正常形態をよく覚え、普通とはなにか違うなと気付けるように心がけます。

血液検査では施設間差や、機械間差がないかのチェックができました。グループ全体の結果は良好だったので継続していきたいと思います。系統誤差が見受けられる施設もあったため、日頃から機器の状態把握などをしっかり行うことが大切だと感じました。

本日の内容を活かし、今後の業務に励みます。精度管理小委員会の皆様、コロナ禍で多忙な中でのご活動ありがとうございました。

第71回日本医学検査学会in大阪

白岡中央総合病院 検査技術科
増田 章子

新型コロナウイルスが日本にも蔓延し早2年が過ぎ、GWの影響による流行もあまりなかった5月21、22日に大阪府大阪市の会場で第71回日本医学検査学会が開催されました。新型コロナウイルス禍ということで流行状況を鑑み、会場とwebのハイブリッド開催となりました。上尾中央医科グループ(以下AMG)検査部からは検査部内の適正輸血委員会と超音波委員会より1演題ずつ、埼玉県がん診療連携協議会臨床検査部門の一員として1演題の計3演題の発表がありました。

AMG検査部では精度管理・適正輸血・人材育成など8つの委員会が活動しており、病院間の垣根なく活動し臨床検査の向上に努めています。その中で私が在籍している超音波委員会では各病院施設で実施する超音波検査の施設間差や技術格差をなくし技術や品質の標準化をめざして活動しています。今回の学会では超音波委員会の活動報告第5報ということで毎年超音波委員会より発表している委員会活動の続報を発表させて頂きました。

演題名は「新型コロナウイルス禍での委員会活動の工夫」で、新型コロナウイルスのパンデミックに直面しましたが感染対策を第一に考え、従来、集合型で行っていた委員会開催・施設巡視・実技研修の企画運営を見直し、内容を工夫することで委員会としての活動を継続できたことを報告しました。中でも実技研修はwebによる動画配信型へ変更し参加対象はAMG検査部希望者全員としたところ、参加人数は例年の約7倍あり思いのほか好感触のアンケート結果が得られました。

この約2年は新型コロナウイルス禍において臨床検査の通常業務だけでも激務ではありましたが、超音波委員会の役割を継続することで各病院施設内だけに留まらないAMG検査部内の強い連携と臨床検査技師一人ひとりの知識・技術への向上心を感じることができ、そのことを全国規模の学会という場でご報告できたことは大変貴重な経験となりました。今後もどのような環境下においても日々の臨床検査の向上に邁進し、業務にあたっていきたいと思います。

新入職員合同研修会を終えて

上尾中央総合病院
検査技術科 井上穂佳

新社会人としての晴々しい心模様が表れたかのような晴天の下、さいたま市文化センターにて約1000人の仲間たちと共にAMGの入職式が行われました。これから医療従事者として数多の命を救っていくことを実感し、気を引き締めて行動しようと決意した1日でした。
私は「常にアンテナを立て続けて吸収力を養う」という菊池科長のお言葉がとても印象に残りました。医療に関わるということは、常に勉強をしなければいけないので自分でアンテナを立てて情報を取り入れ続けていかねばならないと思います。上手くいかずに辛くなった時や、自分だけでは及ばないと感じた時は、同じグループの仲間と支え合い、共にレベルアップしていきたいです。
今回、全ての研修を終えて、新人としてたくさんのことに興味を持ち、取り入れて着実にできることを増やしていきたいと思いました。常に上に成長できるように、目標を立てて達成することを継続し、多くの命を救えるような臨床検査技師を目指して頑張りたいです。