平成26年度 研修・教育
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埼玉県医学検査学会 優秀発表賞授賞式

報告者 菊池 裕子

3月20日に開催された埼玉県臨床検査技師会総会(大宮ソニックシティ)において、昨年12月に開催された第43回埼玉県医学検査学会(袴田博文学会長)で、抄録内容および発表パフォーマンスに優れていた発表者に対する授賞式が行われ、AMG検査部で5人が受賞しました。
一般演題162演題のうち、埼玉県臨床検査技師会の査読委員や学術委員のブラインドによる厳正なる審査により、全受賞者12人中、AMG検査部から優秀発表賞(全10演題)に3演題、学会長特別賞(全2演題)に2演題の計5人の演題が選出されたことは光栄でした。
AMG検査部では学会発表者へのサポートとして、数年前より査読制度を導入しております。抄録を学会に提出する前に検査部メールにALL配信すると、各施設の学会発表の経験や知識の豊富な方からアドバイスがもらえるので、指導者のいない施設や経験のないスタッフには、心強い制度です。また、各施設での取り組みがメール上で見える形になりますので、自施設での前向きな姿勢にもつながります。
今後も学会発表を通して、研究することで得られた知見を日頃の業務に活かすとともに、専門職である臨床検査技師の資質向上につなげる活動として、積極的に取り組みたいと思います。

<優秀発表賞>

  • 上尾中央総合病院 黄瀬祐馬
    当院にて1年間で経験した日本海裂頭条虫症が疑われた3例
  • アムル 今泉麻里
    当施設における口腔細胞診の現状
  • 八潮中央総合病院 菊池裕子
    手指衛生向上を目指して~当施設での取り組み『託児室の手洗い教室』~

<学会長特別賞>

  • 八潮中央総合病院 上野 初音
    当院糖尿病ケアチームによる活動「自己注射による糖尿病治療に伴う医療廃棄物に関する検討」
  • アムル 押田 依里
    染色液の客観的な品質管理についての検討

第6回乳腺超音波研修会

報告者 菊池裕子

AMG検査部超音波委員会主催・乳腺超音波研修会を、3月13日(金)に大宮ソニックシティで開催しました。今回で6回目の開催となり、AMGにおいて乳腺超音波検査に携わる15施設から22人の参加があり、講義・症例検討・実技を実施しました。  前半の講義のテーマは「乳癌診療におけるエコー像とMMGの読影」です。乳癌診療の現場では切り離せない、「乳腺超音波検査」と「マンモグラフィー」の2つのモダリティを比較・画像特性を理解することにより、乳腺超音波検査の精度を向上させることを目的としています。

講師に、前回もお招きしている埼玉県診療放射線技師会会長の田中宏先生にお越しいただき、主訴から、画像診断、組織診断、治療方針まで、普段の検査科業務では情報の少ない画像の向こう側の患者さまにもスポットを当てて、臨床現場の深い話を聞くことが出来ました。

後半の症例検討・実技では、「乳腺所属リンパ節」をテーマに、リンパ節の解剖から術中のセンチネルリンパ節も含めた概要と、実際のリンパ節腫大を伴った乳腺疾患の画像を提示して知識の共有を図った後、実技では3班に分かれ、腋窩リンパ節のレベルⅠⅡⅢの描出確認を行いました。この乳腺の実技講習会では、検査領域が特殊であることから、参加者を女性限定にして、お互いが被検者となって実施しているのが特徴です。日頃解決に苦慮している乳腺超音波検査に関する質問や、各施設の情報交換など、AMGの横のつながりを感じる有意義な交流が持てました。

厚生労働省が乳がん死亡率減少を目標として国家的プロジェクトとして立ち上げた『乳がん検診における超音波検査の有効性を検証するための比較試験J-START(ジェイ・スタート)』の集計結果が間もなく公開予定で、「超音波検査は有効である」との検証結果が出される事前情報が入っております。

私たち臨床検査技師が行う乳腺超音波検査が、高い精度を目指して臨床に役立つ結果が提供できるよう、これからも検査部全体で取り組んで行きたいと思います。

第8回AMG検査部 腹部超音波研修会

研修会報告者
上尾 小倉
千葉愛友会 時岡

超音波委員会では超音波検査の標準化を目標に活動しています。
2015年1月30日に腹部小委員会主催による症例検討及び実技講習会を行いました。
当日は朝から雪が降り、交通の乱れが心配される中、28名(超音波委員8名を含む)が参加しました。これまでの研修会は午後から症例検討会と実技講習会を年2回に分けて行っていましたが、参加者から実技の時間を長くしてほしいとの要望が多かったため今回は腹部領域初の1日研修を行いました。

現在、食生活の欧米化による高血圧や糖尿病患者の増加により、腎動脈を施行する機会が増加していますが、施設によっては件数が少なく、検査に苦慮することが多々あります。
こういった現状を踏まえ、テーマを『腎動脈超音波検査』としました。午前はフォトサーベイの解説・症例検討・腎動脈超音波検査の講義を行い、午後からは腎動脈の実技・実技の待ち時間に大腸の成り立ちの講義と26年度日臨技フォトサーベイの解説を行いました。午前中は座学中心のためか施設間の交流は少なかったものの、午後からは施設の撮り方や質問など活発に意見交換が行われていました。

実技講習では腎動脈描出方法をはじめ、血流測定方法、腎動脈狭窄を評価する為に必要な測定項目について行いました。初めて腎動脈を描出する参加者も多く、熱心に画面を覗き込んでいました。参加者の皆さんからは実技の時間が長くてよかった・1日研修で時間にゆとりがあったといった意見が多く寄せられました。

今回の症例・実技講習会を通してAMGグループの腎動脈超音波検査の標準化と腹部超音波のスキルアップに繋がればと思います。

今後も腹部小委員会主催の講習会を継続し、様々な症例をAMG全体で共有していきたいと思いますので次回もAMG検査科職員の多数のご参加お待ちしています。

2015年埼臨技賀詞交歓会にて第43回埼玉県医学検査学会報告

学会報告者 袴田 博文

平成27年1月9日に埼臨技賀詞交歓会が開催され、昨年12月21日に開催された第43回埼玉県医学検査学会報告を学会長を務めたAMG協議会検査部袴田より大きな問題なく無事終了した事を報告してまいりました。
上尾中央医科グループより32演題、板橋・戸田グループを含めますと50演題を超す演題が発表され、総演題数は162演題と過去最高の演題発表となりタイトなスケジュールでしたが、盛会裏のうちに無事終了しました。
飯田実行委員長((株)アムル)はじめ、AMG検査科の方に実行委員や実務委員の協力をいただき、また埼玉県以外のAMG検査科からも励ましの言葉をいただき本当に感謝しております。
情報を発信していませんでしたので、検査部HPにて報告させていただきます。

第43回埼玉県医学検査学会 参加者報告

参加者数1,259名
有料参加数1,012名
学生125名
一般市民参加数122名
市民公開講演450名
動脈硬化検査体験135名

第43回埼玉県医学検査学会参加報告

学会報告者 芦 直樹

12月21日(日)に第43回埼玉県医学検査学会が埼玉県の市大宮ソニックシティにて行なわれました。メインテーマは「つ・な・が・る」、サブテーマは~職種の壁を越えて~を掲げ、全体で162演題と多くの発表がありました。今回の学会長は検査部袴田部長が務めた事もあり、職員達が奮起、上尾中央医科グループとして32演題ものエントリーがありました。今回初めての発表者もいましたが、準備を十分に行なった結果が見える堂々とした発表で職場の先輩もますます学会への発表意欲が増したのではないかと思います。特別公演では「栄養管理と検査のつながり」に関して上尾中央総合病院、栄養サポートセンター長である大村健二先生が検査結果の重要性だけでなく追加検査の提案など検査技師に必要な検査結果の管理に関して積極的に取り組んで行く事の重要性を再確認できる貴重な公演をして頂きました。市民公開講演では埼玉医科大教授の和合治久先生が音楽療法に関して公演を頂き、又大宮高校吹奏楽部によるすばらしい演奏を聞く事が出来ました。臨床検査技師が関わる業務範囲は広いですが、今後も日々の業務向上を目的として検討を行ない様々な学会発表を継続して行なえればと思います。

発表演題者

  • 上尾中央総合病院(板橋弘明・小宮山英幸・呂徳哲・関口泉・多川祐介・黄瀬祐馬・和田亜佳音・河口善博・遠藤枝美子)
  • 八潮中央総合病院(山本はるみ・上野初音・菊池裕子)
  • 白岡中央総合病院(片桐佳紀・上岡博美)
  • 吉川中央総合病院(野間納生・田中詩織・野本隆之)
  • 東大宮総合病院(三山詩織・滝田太郎・田代徹也)
  • 三郷中央総合病院(田村辰徳)
  • 東川口病院(村椿恵理子・市川智詩)
  • 蓮田一心会病院(高師さゆり)
  • 伊奈病院(小畑紅美)
  • アルシェクリニック(萩原良枝)
  • メディカルトピア草加病院(神澤幸枝・藤本優)
  • 上尾中央臨床検査研究所(日下邊竜平・中田正人・佐藤聡太・綿引望・安田達明・押田依里・今泉麻里・津田聡一郎)

座長・司会

  • 上尾中央総合病院(長谷川卓也・田名見理恵・穴原賢治)
  • 東大宮総合病院(鈴木朋子)
  • 上尾中央臨床検査研究所(飯田眞佐栄・津田聡一郎・渡邉俊宏)

輸血実技講習会

報告者 髙橋 綾子

各病院・施設の輸血技術の標準化と技術・知識向上を目的として、平成26年度適正輸血委員会主催の実技講習会が10月28日(火)と11月21日(金)両日に上尾中央臨床研修センターにて行われました。
28日(火)は12名の参加者で血液型、不規則抗体スクリーニング検査、交差適合試験を試験管法にて行いました。日頃遭遇するであろう場面を想定し、輸血のオーダーから払い出しまでを30分で行う内容では、苦戦している方もみられました。21日(金)は20名の参加者でカラム法を中心に、試験管法の時と同様に具体的な設定を設けて血液型、不規則抗体スクリーニング検査、交差適合試験を実習しました。検査後に実際輸血をする場合の選択血の選び方等をグループで検討し発表して頂きました。
実習・講義終了後は、質疑応答の時間を設け日常の輸血検査で疑問に感じている事等いくつかのテーマについて意見交換が行われ、他施設の意見や対応を知る良い機会だったと思います。

今後もAMG各施設の標準化と輸血検査技術・知識の向上はもちろん、情報交換も行えるような実技講習会を継続していきたいと考えます。

第2日目のカラム法実技講習会後はノミニケーションも開催されました!!!

AMG心臓超音波委員会研修会報告

報告者 三橋 順子

MG検査部超音波委員会主催・心臓超音波研修会を11月13日に株)フィリップス エレクトロニクスジャパン 品川本社で行いました。心臓超音波に携わる施設から毎年多くの御参加を頂いております。今年度は23施設36名(委員6名含む)の参加がありました。今回の講義テーマは「弁膜症疾患~明日からできる臨床から求められる超音波検査~」と致しました。

午前中は1.解剖と病態の基礎 2.超音波診断計測ポイントの解説 3.心臓VTR 4.症例提示 を行いました。解剖と病態を臨床と関連づけて学ぶ事で、知識の再確認をしていただきました。超音波診断計測ポイントの解説では、実践で使用できるコツや必ず押さえておかなければならない重要ポイントを示し、明日からの業務ですぐに活かせる内容でした。心臓の実物VTRや症例提示では参考書で学ぶのとは違い、実際に目で見て多くの事を学んでいただけたと思っております。

午後はハンズオンを中心に行いました。2~3名を1組とし、1人20分ほど実際にプローブを握って描出や計測を行ってもらいました。また空いた時間も有意義に過ごしていただけるように、大動脈弁狭窄症の症例提示、人工弁の展示、手術VTRとその解説などの各コーナーを設けました。一日がかりの研修会ではありましたが充実した企画・内容となりました。

参加者からは「普段は見ることの出来ない手術VTRが見られて為になった」「人工弁を実際に手に取り見ることができ勉強になった」「普段聞けない質問も個別で聞けたので良かった」「他施設の方々と意見交換ができた」など、有意義であったとの声を多くいただきました。「ハンズオンの時間がもっとあったら良かった」との意見もあり、今後の参考にさせていただきたいと思います。

こうして多くの施設で知識を共有し、互いに向上させていく事が出来るのはAMGグループの強みだと思っております。今後も様々なテーマに取り組み、有益な研修会の開催をしていきたいと思います。

AMG精度管理委員会研修会

報告者 佐藤 俊也

AMG検査部精度管理委員会主催による研修会を11月10日(月)、大宮ソニックシティで開催致しました。

研修会名:「精度管理の基礎と応用 A&Z」
講師:津田 総一郎(株式会社アムル 精度保証室室長、埼玉県臨床検査技師会会長)

今回の研修会は、45名と多くの検査科職員が参加されました。
内容は、精度管理の「A」最初の基礎と「Z」最後の専門的知識について講義をして頂きました。
最初は「Z」としてISOについての話から始まりました。
ISOとはどんなものなのか、ISO 1から始まり90000位までありますが、番号は飛び飛びなので9万個あるわけではないそうです。
ISO 1の製品の幾何特性の標準基準温度について定めた国際基準から始まり、臨床検査についてはISO 15189に臨床検査室品質及び能力に関する特定要求事項になっていました。
ISOは、標準化、共通化していくと生活、仕事、世の中を便利にスムーズにすることができ、大変必要なことであると話されていました。
また、「A」の精度管理の基礎については、「なぜ精度管理をやるのか?」という疑問から入り、100M競争を例にして、ストップウォッチが正確でなかったら10秒の壁を破った1968年の選手は、手動で9秒9の世界記録、電動では10秒03は参考記録となっていて本当に10秒の壁を破ったのか、疑問が残る世界記録という興味深い話をしてくれました。
精度管理のデータについては、実際、日常で使用しているグラフを基にわかりやすく解析をして頂き、特に、精度管理の見方、管理法については、今後、精度管理を行っていく上で非常に役に立つお話でした。
受講者からのアンケートには、ISOについて理解できた、精度管理について勉強になった、わかりやすかった、職場で生かしたいなどの回答が多数寄せられました。
今回の研修会を通して、各施設の精度管理の更なる向上に役に立てればと考えおります。

第35回CMS学会

報告者 菊池裕子(八潮中央総合病院)

9月28日(日)に第35回CMS学会が東京国際フォーラムで開催されました。この学会は、板橋・戸田・上尾中央医科グループが合同で年1回開催される多職種が参加する学会です。東京国際フォーラムがスーツ姿のCMSグループ職員で埋め尽くされる壮大な学会となっております。

今回のテーマは「多職種連携によるシームレスな医療を目指して」でした。医療を取り巻く厳しい環境において、多職種連携で効率のよい合理的な病院運営が求められる中、今、私たちはそれぞれに与えられた職務の意味合いをもう一度確認し、患者さまの幸せに向かって一致団結して行かなければなりません。

一般演題では、AMG検査部から4演題の発表(口頭2演題、ポスター2演題)が行われました。フロアから積極的な質問が多数寄せられ、CMSグループ間の横のつながりが出来たのを実感できました。患者さまが安心して質の高い医療サービスを受けられるよう、これから私たち臨床検査技師も、高い精度の検査を提供し続けたいと思います。

発表演題

  1. 当院におけるPOCT対応血糖測定器の管理方法について
    柴田真明(上尾中央総合病院)
  2. ホルター心電図装着時のモニター波形から急性冠症候群が疑われた1症例
    片桐佳紀(白岡中央総合病院)
  3. SMBG機器の比較検討~患者様により良い自己血糖測定を行ってもらうために~
    竹野祐希(金沢文庫病院)
  4. 整形外科術前のDダイマー値と下肢静脈エコーによる深部静脈血栓症(DVT)の検討
    今里牧子(八潮中央総合病院)

第51回関甲信支部医学検査学会を終えて

報告者 中田 正人

2014年9月27日~28日にかけて第51回関甲信支部医学検査学会が、栃木県の鬼怒川温泉ホテル三日月にて行われました。メインテーマに「人は人を育てる」、サブテーマに「未来をみすえて」を掲げ122演題がエントリーされ、AMGからも3演題の発表と座長としての参加がありました。

私は血液学のサーベイ試料作製方法について検討を行い、発表を致しました。緊張もありましたが、諸先輩方に支えられながら、無事に学会発表を終えることができました。

今後も追加検討を進める事はもとより、様々な課題に取り組んでその成果を発表していけるように精進して参ります。

発表演題

  1. 新鮮血を用いた血液学サーベイの試料作製の試み
    中田 正人((株)アムル)
  2. リアスオートP-FDPの基礎的検討
    浅井 和喜((株)アムル)
  3. 当施設におけるホルムアルデヒド作業環境改善の方法と評価
    小林  要((株)アムル)

検査部新人リフレッシュ研修会

報告者 渡辺智美

9月19日(金)、上尾臨床研修センターにてAMG検査部新人リフレッシュ研修会を行いました。今回が初の開催でしたが13施設34名の新入職員が参加され、4月に入職した新入職員が誰ひとり欠けることなく全員参加できたことは、まずは検査部として喜ばしいことと考えております。

これまで新人リフレッシュ研修会は各施設で行われることはありましたが、検査部全体において施設横断的に行われることはありませんでした。今回、科長会の発案で“AMGへの帰属意識を高める”ことを目的として、各自がAMG検査部の一員であることを誇りに思い、同期との絆を深めてもらう有意義な時間になるようにとの願いのなか企画されました。

最初に日臨技チーム医療推進検討委員 奥田勲氏(LSIメディエンス顧問)に「AMGの臨床検査技師としてこうあってほしいと思うこと」とのテーマで講義して頂きました。奥田氏は、国立病院機構厚労省東京医療センターの技師長を退職された後、厚労省でも勤務され現在は日臨技で要職につかれております。まずは社会人・医療人として必要な資質についてわかりやすく教えて頂いた後、今後の臨床検査技師に求められる将来像を具体的に示しながら、そうなれる舞台がAMGであることを楽しい話を織り交ぜながら御講演下さいました。参加者からは、「検査技師としての未来像やAMGついて改めて考え直す良い機会になりました」等の前向きな感想をもらいました。

次にその講義を参考にして、「AMGに就職して良かったと思うこと」「自分達が将来AMG検査部門をこうしたいと思うこと」の2つのテーマで、6班に分かれてグループワークを行いました。司会進行、記録、発表の役割を決めたあと40分間の話し合いの中で意見を模造紙にまとめ、各班5分ずつの発表を行いましたが、どの班も新人とは思えない程素晴らしい発表だったと思います。各班にサポーターとしてベテランの技師が付いたこともあるかもしれませんが、客観的に組織の良さを把握しそれを高めようという気持ちを簡潔に表現していました。発表を聞いて、私達も負けていられない!と気を引き締めた次第です。同期と久しぶりに会えた喜びも多く方の感想からあがり、今後も継続して欲しいとの要望を多数頂きましたので、来年度以降も企画されると思います。今回は初めてであり、至らない点が企画側にも多々ありましたが、それを反省とし更に充実した研修会になっていくことを祈っております。

最後になりましたが、研修に参加された皆様お疲れ様でした。今後困ったことがあった時に助け合える同期の仲間の顔と名前をしっかり覚えて、皆で高めあって下さい。更なる活躍を期待しております。

第3回日臨技首都圏支部医学検査学会

報告者 笹崎明孝

9月13日、14日の2日間にわたり、第3回日臨技首都圏支部医学検査学会が千葉県木更津市 かずさアカデミアホールで開催されました。  自然豊かな環境にあり、学会に集中できるすばらしい会場でした。千葉県臨床検査技師会が主催担当の為、AMGの千葉県病院検査科から演題発表、当日の実務担当者でも参加され活躍されました。
本学会のメインテーマは「~UNION IS POWER~」、サブテーマが「臨床検査技師の多様性への挑戦」でした。日臨技企画として、「臨床検査技師に関する法律改正(検体採取など)」の講演もあり、多様化した医療に対して臨床検査技師が果たす役割を意識できる学会でした。
一般演題では、AMG検査部から5演題発表がありました。緊張の中皆さん落ち着いて発表されていました。質疑応答にもしっかりと応対されており、学会発表に向けて真剣に取り組まれた成果だと思われます。今回の発表を通過点として、この学びを次の発表に向けて活かしていきたいです。

発表演題

  1. 当院検診における心電図所見について
    酒井 繭子(船橋総合病院)
  2. 低アルブミン患者におけるプレアルブミンの栄養指標としての有用性
    高橋 奈々(柏厚生総合病院)
  3. 成人の大腸脂肪腫による腸重積の1例
    関 春奈 (津田沼中央総合病院)
  4. 転移性心臓腫瘍の1症例について
    松浦 幸子(津田沼中央総合病院)
  5. 腫瘍マーカークロスチェック(フェリチン)から見えたこと
    笹崎 明孝(アムル)

第6回血管超音波実技講習会「頸動脈」

報告者 渡邉 ますみ

AMG検査部超音波委員会の血管超音波小委員会による、第6回血管超音波実技講習会が、8月22日講義(上尾中央総合病院)、9月26日実技(大宮法科専門学院)の2回に分けて開催されました。
頸動脈エコー検査は、動脈硬化の指標や脳血管疾患に対する評価として、幅広く行われています。
参加者は、各施設で頸動脈エコーに携わる検査技師15名。講義ではスキルマップによる解説、実技では少人数に分かれ、実際にそれに沿った操作手技の確認などが行われました。ディスカッションでは日々の検査における疑問点、改良点などについて、様々な意見が交わされました。
参加者からは、「改めて基本に立ち返り、手技の確認ができた」「他施設の意見を聞くことができ、自施設に帰り検討したい」などの感想が寄せられました。
今後も、それぞれの施設でニーズに応えた質の高い検査結果を提供するために、今回の講習会は貴重な意見交換の場となりました。

AMG適正輸血委員会 研修会報告

報告者 濱田 昇一

AMG検査部適正輸血委員会主催・輸血研修会を7月18日に上尾中央臨床研修センターにて行いました。参加施設:28施設 41名と多くの参加がありました。
講師に、埼玉県赤十字血液センター学術課係長の田中良様をお迎えし【輸血における感染症及び医療事故の現状】と言うテーマで講演をして頂きました。
現在、輸血によって伝播する可能性のある主なウィルスは、(日赤で把握)
肝炎ウィルスで5種類、レトロウィルスで2種類、パポバウィルスで1種類、ヘルペスウィルスで3種類、フラビウィルスで1種類、コロナウィルス1種類でその他として寄生虫のスピロヘータ、トリパノソーマ、トキソプラズマ、バベシアがあり輸血で大きな問題が発生しているのは、やはりHBV・HCV・HIVであるとの事でした。
2004.8~2011.5までの期間:検体プール20プールにてNAT検査を行ってHBV陽性611HCV陽性45・HIV陽性14となりどうしても輸血を行う患者が全くリスクを負わないと言う事にすることは、どうしても不可能であることから、医療機関では、輸血前検体の検査並びに検体の保管そして、輸血後の医療機関受診に伴う検査の必要性が非常に重要であると改めて認識をさせる有意義なものでした。又、以前では、中南米の貧しい農村地帯特有の風土病としていたシャーガス病が、グローバル化が進み日本でも初めて感染した血液が献血から発見され、献血した人物は感染に気づいていない。など、あらたな感染症についても学ぶ事が出来ました。
最後に、輸血現場の医療事故として、実際に起きた輸血事故の事例を元に、どこに原因があったのか、その事故を防止するにはどのようにすればよいのかを解り易くご説明いただきました。中でも緊急・時間外の輸血で事故発生率が極めて高く、緊急時における検査および輸血療法体制(知識・教育面も含めて)が整備されているか、否かが非常に重要であるこが再度示されました。輸血療法は、医師・看護師・検査技師を含め院内全体で取り組むことが重要であることが再認識され、1時間半という短い時間でしたが有意義な研修ができたと思います。今後も多くの職員の意見を反映した講習会をしていくと共に、安全な輸血医療推進のための活動を行っていきたいと思います。

第2回 AMG検査部学術報告会を終えて

報告者 小島 徳子

平成26年6月14日(土)、第2回AMG検査部学術報告会が開催されました。昨年に続き、会場を東芝本社ビルの39階会議室を借りて行いました。ここは浜松町の駅近くのため、AMG各施設の臨床検査技師が集まるのに割と便利です。39階とあって、昨年は東京タワーとスカイツリーが見渡せる会議室、今年はレインボーブリッジとフジテレビが見渡せる会議室で、報告会の合間の時間に景色も堪能できました。

報告会では、CM演題1題、昨年度AMG臨床検査技師が各学会で発表した45演題の中から、学術報告委員が選んだ12演題の発表が行われました。12演題の内訳は微生物検査領域3演題、生化学検査領域3演題、一般検査領域2演題、生理検査領域3演題、輸血検査領域1演題でした。

参加者は昨年より約30名多い223名でしたが、各種の学会で発表したものをもう一度聴ける機会はこの報告会をおいて他にはないと思われます。よって、学会経験の少ない若手技師育成のためにも本学術報告会は有効と考えます。

今後は、この学術報告会を継続して、未発表のものも発表できるように研鑚していきたいと思います。

平成25年度 埼玉県臨床検査技師会誌優秀論文賞

受賞者 アムル微生物検査室 江端晃子

分類: 原著
テーマ: 臨床検査センターにおける血液培養陽性検体のグラム染色による菌名判定の精度に関する研究

梅雨入りした翌日で大雨が降る中、公益社団法人に変わって初めての埼玉県臨床検査技師会定時会員総会が6月6日に開催されました。総会は滞る事無く進み、総会後は各研究班の紹介が和やかな雰囲気の中で行われ、技師会の活動に携わっておられる方々を目の当たりにして、改めて活気ある技師会を感じて参りました。
今回私は、優秀論文賞の授与の為、初めて総会に出席しました。昨年の10月に論文の査読委員とのやり取りによる修正が全て終了し、技師会誌に掲載されるのを待つのみとなった時、「終わった、終わったー!!!」と両手を挙げて終わって半年後が過ぎた頃、優秀論文賞に選ばれたと知った時は大変驚きました。
学会発表は幾度か経験させて頂きました。論文はどうしたら良いのか解らず、研修会に参加した事もありましたが、指導して頂ける方が身近にいらっしゃらないと難しいと思っていました。論文の執筆にあたり指導をしてくださいました上尾中央総合病院 感染制御室の熊坂先生を始め、関わって頂きました方々にはとても感謝をしています。
初めての論文は、「終わったー!」という気持ちでいっぱいでしたから、次の機会があるのかどうか全く未定です。何だか色々と大変だけれども、たまには優秀賞なんて貰えたりするのですから、難しい事に立ち向かうのも良い事ではないでしょうか。

第5回AMG検査部グループサーベイ(精度管理調査)報告会

報告者 渡邉 通

第5回AMG検査部グループサーベイ(精度管理調査)報告会が平成26年5月29(木)埼玉県にある大宮ソニックシティにて開催されました。
参加人数は各病院・施設より最低1名以上の参加、合計54名で行われ各病院・施設にて伝達講習により周知徹底を図りました。

はじめに、精度管理の種類・必要性は以下の通りです。

精度管理が必要な理由

  1. 誤った情報が提供されてしまう事を最小限にする事。
  2. 臨床からの信頼性を確保する為の必要経費を最小限にする事。

精度管理の種類

  1. 内部精度管理:病院・施設の内だけで管理試料を測定して管理するもの、毎日数回測定されています・・・・・・精密度の評価(バラツキの度合い)
    例としては毎日測定されるコントロール血清やコントロール血球などがあります
  2. 外部精度管理:各外部団体より配布される試料を測定し、母集団毎に自病院・施設の位置を確認する・・・・・・精確度の評価
    例として日本医師会が主催する精度管理調査や日本臨床衛生検査技師会が主催する精度管理調査などがあります(いずれも1回/年)

精度管理調査の目的

精度管理調査の目的は決して良い点数を取る事ではありません。機械の経年的劣化、試薬の変更・変質、標準液での校正不良サンプリングプローブや流路系の目詰まりなど様々な要因が単独又は複数重なり合って測定値は変動致しますが、その測定値が許容範囲を超えているかどうかを確認して、超えているようならば是正対応し日々の測定が正しく行われるようにする事です。
これらは患者の利益を守り、ひいては病院の利益にもつながります。
AMGの各病院・施設では毎日、内部精度管理は実施されており、外部精度管理としては日本臨床衛生検査技師会が主催する精度管理調査(毎年6月頃)、日本医師会が主催する精度管理調査(毎年10月頃)、各都道府県医師会・技師会、各試薬メーカーが主催するものなどにそれぞれ年1回参加していますが、全病院・施設が全てに参加している訳ではありません。
そんな現状の中でAMG検査部として独自に試料を調整・作成してまで精度管理調査を行うメリットは以下の通りです。

AMG精度管理調査の目的と利点

  1. 日ごろ精度管理調査に触れる事の無い人に対する教育の場
  2. 通年を通しての検査精度の維持
    (日本臨床検査技師会の精度管理調査が毎年6月頃 、日本医師会の精度管理調査が毎年10月頃なのでAMG検査部としての独自の精度管理調査は毎年2月に実施しています)
  3. 他の精度管理調査では実施出来ない項目の実施
    (他精度管理調査では検体の鮮度の問題で実施出来ない項目:血液像など当日採血・発送、翌日測定で可能となっているまた測定回数を1項目3回測定してもらい全データー提出により機械のバラツキ度の検討など)
  4. 項目ごとに異常値の設定が可能
    (今年は TP・Alb・AST・ALT の高い検体、Na・Cl・Kが低い検体など日頃遭遇する頻度の高い項目を選択し2~3年で全項目の低値・正常値・高値の確認がとれるように試料バランスを考慮)
  5. 各病院・施設毎に細かく指摘・指導が出来る
  6. 高価な外部精度管理に参加出来ない施設でも参加出来る。(無料)

結果

今回は生化学項目としてはCK・AST・LDH・ALP・γ-GT・ChE・AMY・Na・K・Cl・Ca・CRP・TP・Alb・T-Bil・D-Bil・BUN・CRE・UA・T-cho・TG・HDL-C・LDL-C・GLU・HbA1c 血球数項目としてはWBC・RBC・Hb・Ht・PLT・MCV・MCH・MCHC・血液像の合計34項目を実施致しました。測定値の評価は各病院・施設ともに管理が行き届いた感があり2年連続で同じ項目を指摘された病院・施設は有りませんでした。又指摘項目数・指摘される病院・施設数ともに減少傾向にあり(表1)
回を重ねるごとに集約されている傾向です。
一方で、ある項目に関しては測定材料(管理血清なのか、人血清なのか)と測定試薬(ドライ試薬なのか、液状試薬なのか)の組み合わせによっては測定結果に乖離が生じ、通常使用している管理血清での判読に注意が必要な事が判明しています。
(管理血清ではドライ試薬で低値になる項目が判明しており、判読に注意が必要である。)図①
血球数項目においては、同じ原理を採用していながら機械別に測定値の差(機械間差)がみられる項目もあり是正されています。図②
又、測定試薬の原理、測定方法の原理、標準物質の性状の理解に関しては余り改善されていない事が浮き彫りとなり(表2)、原因としては今回のサーベイ参加において、今回が参加初めてが26%,2-5回目が45%と経験の浅い人が全体の71%を占めている事による理解不足・経験不足が推定され、この辺は新人教育のプログラムに導入する必要があると考えます。図③

今後の課題

現在の精度管理は生化学的項目と血球数項目がほとんどであるが、日々の測定はそれ以外の項目もあり、凝固検査・一般検査など管理調査試料の調整が困難な項目やPOCD(Point Of Care Diagnostics)と言われる、キット物や自己血糖測定機器の精度管理をいかに行っていくか検討が必要であり、生理検査の分野では未だ適正な精度管理方法が無く各団体で方法を模索中で、AMG検査部としても今後検討を重ねより現実的なものを作りあげる必要があると考えます。

第63回日本医学検査学会を終えて

報告者 髙橋 綾子

学会メインテーマに~越える~サブテーマに「私たち臨床検査技師の医療への挑戦」を掲げ、2014年5月17日~18日に第63回日本医学検査学会が新潟県朱鷺メッセ・ホテル日航新潟・ANAクラウンプラザホテルにて行われました。
特別講演、シンポジウム、ランチョンセミナーなどがあり、一般演題702演題がエントリーされました。AMGからは7演題が発表され、新潟県まで多くの職員が足を運んでいました。

私は今回の学会で、AMG適正輸血委員会で行っている職員教育について報告させていただきました。当日は初めての学会発表でとても緊張しましたが、委員会メンバーの協力と諸先輩方からのアドバイスや暖かいお言葉をいただき、無事に発表を終える事が出来ました。今後も適正輸血委員会の活動に力を入れ、また様々な分野での発表を視野に入れながら日々の仕事に励みたいと思います。

学会に参加された皆様、お疲れ様でした。

  • 上尾中央総合病院
    • 当院の輸血後感染症検査の現状
      酒井 美恵
    • 当院におけるPOCT対応血糖測定器の管理方法について
      柴田 真明
  • 柏厚生総合病院
    • 胃癌乳腺転移の一例
      湯本 ひろみ
  • 津田沼中央総合病院
    • 当院に於ける病理検査室と超音波検査室との関わり
      関口 哲成
  • アムル 上尾中央臨床検査研究所
    • 婦人科ホルモンに対する機種間差の検討
      笹崎明孝
    • 消化管内視鏡生検組織の安全な検体処理方法の検討
      渡邉 俊宏
    • 上尾中央医科グループ検査部適正輸血委員会活動報告 第三報
      高橋 綾子

日本超音波医学会第87回学術集会

報告者 本間 明子

5月9日~11日の3日間、横浜パシフィコで日本超音波医学会第87回学術集会が開催されました。9日には当院の山口主任が「High-frame超音波(Bモード、カラードプラ)の使用経験」で発表されました。発表形式はスライド発表でした。肝臓の観察にはhigh frame rateで、かつ高画質な超音波画像が求められていたが、この方向性を考える上でhigh frame超音波(HFUS)が開発された。そこで肝内門脈、静脈に関しBモード、カラードプラ画像上の鮮明さをHFUSと通常USとで比較し、High-frameの有用性を示されました。

私は11日に「小腸間膜に発生した神経鞘種の一例」で症例報告をさせて頂きました。発表形式はポスター発表で超音波像、CT画像、MR画像、術中写真、摘出腫瘍の水浸法での超音波像、病理組織標本の写真など提示しました。

神経鞘種は頸頭部や体表に好発し、腹腔内に発生するのは稀ですが、どの部位に発生しても腫瘤は表面平滑で内部は多房性になることが特徴的で、術前診断は推定可能であると発表しました。しかし、まだまだ症例の蓄積は必要であると思われました。

私は今まで学会に参加してもポスター発表を視聴したことがなく、どのような発表になるか想像が曖昧でした。実際には発表時間は短く、ポスターで解りやすく構成をして提示しなくてはならないこと、質疑応答も視聴者との距離が近く、色々な話が出来ることがわかり、とても良い経験をさせて頂きました。また、他の講演者や発表者の意見や高い知識に触れ、更なるスキルアップの必要性を改めて感じました。

津田沼中央総合病院

  • High-frame超音波(Bモード、カラードプラ)の使用経験
    山口 梨沙
  • 小腸間膜に発生した神経鞘種の一例
    本間 明子

新入職研修を終えて

報告者 齊藤はるか

多くの期待と緊張のなか入職式を迎えました。1024人という新入職員の多さに改めて大きなグループだと実感し、これからはAMGの職員として、責任ある行動をとらなければならないと身の引き締まる思いがしました。

接遇マナー研修を受けた際、笑顔が大切だと学んだことが印象に残っています。患者様に接する機会は他の職種の方より少ないかもしれませんが、いつも笑顔で接し行動することを心がけ、患者様からも笑顔が頂けるようになりたいと思いました。また、クレームを頂いたときは素直に受け入れ迅速に対応し、より良い医療の提供につなげていきたいと思います。

3・4日目は検査部の新入職員研修を受けました。(株)アムルを見学した際、オーダーや結果などで悩んだときには相談にのってくださると聞き、とても心強く感じました。コミュニケーションを円滑にし、多くのことを吸収していきたいと思いました。
また、私は1つの分野に精通した検査技師になりたいと考えていましたが、求められているのは広い知識をもった技師だとわかりました。視野を広げ多くのことを学び、様々な場面に対応できるようになりたいと思います。勉強会や学会に積極的に参加し、認定資格や試験に挑戦し、個人のスキルアップも図りたいと考えています。

研修会を通して、医療人・社会人の基本となる大切なことをいろいろと教えていただきました。初心を忘れず日々努力して、誰からも信頼される検査技師を目指したいと思います。1日でも早く仕事を覚え、病院に貢献できるように頑張ります。まだまだ不安でいっぱいですが、AMG理念のもと、愛されるだけでなく自分たちも愛する病院・施設となるよう、働くことを楽しみたいと思います。