平成30年度 研修・教育
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第67回神奈川県医学検査学会 発表レポート

2019年1月20日(日)に藤沢市民会館で第67回神奈川県医学検査学会が「変化の継続~臨床検査の更なる飛躍~」をテーマに開催されました。私は「検査室への問い合わせ件数減少にむけて」という演題でポスターにて業務改善報告をさせて頂きました。日頃の業務の中で担当検査業務以外に電話対応や医師を含め他職種からの問い合わせ件数が多いように思っていたため、現状調査に取り組みました。初めはどのような問い合わせが多いかわからず調査をしましたが、思いのほか同じ内容を何度も聞かれることが多い事が分かりました。事前に対策することで解消できる内容に関しては月一回の合同主任会で報告し、他部署からの協力を得て問い合わせ件数の減少に努めることが出来ました。初めてのポスター発表だったため、不慣れな部分が多かったですが、経験者の助言を頂き、なんとかまとめることが出来ました。今後も今回の経験を生かして多職種との連携を積極的に行い、さらなる問い合わせ件数減少に向けて努めたいと思います。

桜ケ丘中央病院
竹内 葉子

第46回埼玉県医学検査学会 学会長特別賞受賞

2018年12月に第46回埼玉県医学検査学会が大宮ソニックシティで開催され、「当院の輸血委員会巡視報告~安全確実な輸血療法に向けて~」と題し発表した演題が、この度『学会長特別賞』に選ばれ、先日の埼臨技臨時総会で表彰を受けました。

発表では、当院の輸血委員会を通じ「安全で適切な輸血実施の徹底」を目的に、10年以上継続してきた巡視活動において、医師や看護師等の意見を抽出しながら現場に沿った巡視方法の検討を重ね、その結果と課題について報告いたしました。

発表を機会に、改めて委員会活動の実績を振り返りましたが、輸血療法には患者に対し臨床検査技師だけでなく、医師、看護師、薬剤師など他職種が係わっており、その方々の協力なしに実施はできないことを強く感じました。

また、正しい手技で輸血が実施されているのかを確認するために、輸血療法に携わる現場の看護師に対し、口頭での質問やデモ用の製剤バックを使っての実技など、安全な輸血療法を行うためには、巡視活動が重要であると考えます。

今回、これまでの私たちの活動が評価されたものとして、この受賞を糧に「安全で適切な輸血療法の徹底」を今後も推進し、より一層、他職種と連携しながら活動を継続してまいります。

上尾中央総合病院
検査技術科 酒井 美恵

DIFFスキッタグラムの勉強会 報告書

2018年12月18日にシスメックス株式会社東京支店 東京ショールームを借りて自動血球計算装置におけるDIFFスキッタグラムの勉強会を開催致しました。参加施設は18施設26名の参加でした。DIFFスキッタグラムとは白血球の分画(好中球・好塩基球・好酸球・リンパ球・単球)を2次元分布にあらわした物です。この分布は疾患特性を示す場合があり、もちろん100%では有りませんが精査へのヒントを与えてくれます。血算検査はルーチン検査として一般外来でも手軽に実施されている項目です。通常検査では数値のみに目が行きがちであり、一歩踏み込んだ解釈がされないまま報告がされているのが現状です。しかし高齢化社会を背景にCML(慢性骨髄性白血病)やMDS(骨髄異型成症候群)の増加が懸念されます。これらの疾患はより早期に発見し治療を開始する事で患者様の予後も大きく変わります。例えば外科や整形外科に通院している患者様の中の「隠れCML」を白血球数が正常の時点でDIFFの異常から指摘して血液内科に紹介出来たらどうでしょうか?MDSは中高年層に好発しますがAML(急性骨髄性白血病)に移行する前段階、つまりは無顆粒または顆粒低形成時期に指摘し血液内科に紹介出来たらどうでしょうか?そのヒントを今回の勉強会で各技師に植え込む事が出来たと思います。検査科で伝達講習を実施し勉強会に参加した人だけでなく検査室全体の質の向上に繋げて頂ければと考えます。それが信頼される検査室に繋がり信頼される医療人に繋がると期待します。

精度管理委員会
(株)アムル 渡辺通

一級臨床検査士認定試験 合格者祝賀会

11月25日、一級臨床検査士認定試験合格者への記念品贈呈及び祝賀会(於 緒方富雄賞贈呈式)へ、病理分野で昨年の合格者(歴代48番目)として招待されました。会場は国の登録有形文化財である学士会館で行われ、偶然にも恩師である三村先生(日本臨床検査同学院の副理事長,千葉科学大学危機管理学部教授)より受贈する機会となり、とても感慨深いものとなりました。

ここで臨床検査士という臨床検査同学院の認定制度について紹介します。1954年に二級、1956年に一級の認定制度が発足し60年を超える歴史があり、臨床検査業界に根付いた認定制度です。どちらも微生物、臨床化学、病理学、血液学、免疫血清学、生理学など8分野有りますが、特に一級は全分野の合格者数が昨年3名、一昨年は0名と難関で、6度の挑戦でようやく手にする事が出来ました。

私が社会人になって間もない頃に病理分野の一級取得者の先輩に出会い、豊富な知識と情熱的に興味深く話す姿に目を輝かせたものです。これが私を支える原動力となっています。 先輩方のように、後輩に良い刺激を与えるとともに、検査の発展に寄与できるように努力していきたいと思います。

恩師 三村邦裕教授
日本臨床検査同学院 副理事長,試験統括責任者
千葉科学大学危機管理学部 学部長と共に

第七回日本小児診療多職種研究会に参加して

去る2018年11月24・25日、北九州国際会議場にて開催された研究会に、発表者として参加させていただきましたので報告いたします。

まず今回の発表に至った経緯ですが、昨年度埼玉県で開催された第54回日臨技関東甲信越支部・首都圏支部医学検査学会で発表した『当施設で検出されたHaemophilus influenzaeの6年間の推移』の内容を同研究会の学会長がご覧になり、直々にお声掛け頂いたという大変光栄なものでした。

ただ、普段より参加している学会と違い、小児科診療に関わる多職種の研究会ということで様々な職種の方が参加されるため、直接検査に関わりの少ない参加者に、如何に理解しやすい内容で発表するかの工夫に、とても苦労しました。

また遠方開催ということもあり、時間の許す限りでの演題拝聴となりましたが、医学検査学会とは違い、小児の誤嚥に関する症例や今まで認知されていなかった病気に関する内容など、新鮮でとても興味深いものばかりでした。

今回、演者としての発表経験や小児に関する演題を拝聴し深めた知識を、今後の日常業務や次回学会発表の場に生かしていきたいと考えます。

株式会社アムル
微生物学検査室 葛西晃司

AMG輸血研修会に参加して

2018年11月20日に行われたAMG輸血研修会に参加させていただきました。

研修会は講義と実習があり、講義では主に不規則抗体について、消去法について、緊急時の輸血について教えていただきました。緊急時の輸血についての講義では緊急輸血のオーダーが入った場合の対応や当直時の一人対応で輸血を行わなければいけない場合の対応などいざとなった時、すぐに対応できる方法について教えていただきました。

実習では血液型検査、不規則抗体検査を行いました。各グループ3~4人の班に2人の講師の方についていただきながらの実習だったので、コンタミネーションを起こしにくい手技や検査反応が弱かった場合の対応などを細かな所まで教えていただくことができました。

また、最後に行われたグループディスカッションでは日常の輸血検査で困っていることや緊急時の対応についてなどを話し合いました。
少人数のグループディスカッションだったので、他病院の方々が輸血検査で工夫していることやイレギュラーなことが起こったときの対応など、小さな疑問も気軽に質問させていただくことができ、とても活発な意見交換ができたと思います。

今回の輸血研修会に参加させていただいて、1日の研修ではありましたが沢山の知識を得ることができ、また技術の向上をしたいと思います。 得られた知識、技術を生かしてさらに安全かつ迅速な輸血検査を行っていきたいと思います。

報告者:桜ヶ丘中央病院 検査科 大里真央

第65回 日本臨床検査医学会学術集会に参加して

11月15~18日に京王プラザホテルにて開催された第65回日本臨床検査医学会学術集会に、当科より4人が学会発表をしました。
自分の発表演題は「トロポニンの測定ができればCK-MBは不要な検査であるが、現実は~当院Choosing Wisely推進の第一歩として~」です。
当院の臨床検査適正化委員会で取り組んでいる、根拠が乏しいにも拘らず実施されている過剰な医療行為を見直す運動(Choosing Wisely運動)の中で発見したCK-MBの過剰検査を調査し、院内に働きかけ、検査実施件数の削減に繋がった経緯を発表しました。臨床検査技師になり4年経ちますが、学会発表は初めての経験でした。
スライド作成や人前で発表することに不安がありました。スライド作成では、当院臨床検査専門医の熊坂先生をはじめ先輩や同期にアドバイスをいただき、とても勉強になりました。実際の発表では緊張もありましたが、ゆっくりと話す事で自分も落ち着いて発表し、終えることができました。学会に参加すると、通常業務では味わえない刺激を受けるとともに、学会発表を経験して、また1つ自分にできることが増えたようで嬉しくもありました。今回教えて頂いたことを、後輩に伝えられるようにしたいと思います。
発表を通して、たくさんの方に助言を頂きましたことを、感謝いたします。

【当科の演題発表】

  • トロポニンの測定ができればCK-MBは不要な検査であるが、現実は
    ~当院Choosing Wisely推進の第一歩として~
    発表者:木村 真依子
  • 臨床検査技師がインフルエンザ迅速検査を実施することによるチーム医療上の意義は高い(第4報)
    発表者:安田 智美
  • 有料コンサルティングの援助なしで臨床検査技師が自発的にISO15189を取得する意義は高い
    発表者:長谷川 卓也
  • 臨床専門医と臨床検査技師が一緒に臨床検査室ラウンドをする意義は高い(第1報)
    発表者:菊池 裕子

報告者:上尾中央総合病院
木村 真依子

第55回日臨技関甲信支部・首都圏支部医学検査学会

2018年10月27・28日の2日間、群馬県高崎市のホテルメトロポリタン高崎で第55回日臨技関甲信支部・首都圏支部医学検査学会が「ENDRESS GROWTH~臨床検査の果てなき成長~」をテーマに開催されました。AMG検査部からは4演題の発表がありました。私は「当院人間ドックにおける脂肪肝の傾向」という演題で発表させて頂きました。今回の演題発表は、最近人間ドックの腹部エコー検査に携わるようになってからよく見られる脂肪肝について調べてみようと思い、取り組み始めました。発表にむけて、自分の勉強不足や、資料・スライド作成などでの不慣れな部分が多く、検査科の皆様に助言を頂きながら、なんとか当日を迎えることが出来ました。自分の発表が終わってから他の方の発表を聴講させていただくと、「こうするともっとわかりやすかった」、「ここはもっとこうすればよかった」など参考にできることが多くあり、大変貴重な経験をさせて頂きました。今回の学会を通じて学んだことを今後の学会発表などに役立てたいと思います。
また、27日夜に行われた交流会にて、前回学会で発表した当院の「臨床検査技師による疥癬拡大防止の取り組み」が学術奨励賞を受賞し、表彰状を頂きました。

報告者:船橋総合病院
佐々木仁美

【発表演題】

  • 「プロカルシトニン測定試薬の基礎検討」
    柏厚生総合病院 鹿野朱里
  • 「感染症スクリーニング検査陽性時の精査率アップをめざして」
    千葉愛友会記念病院 大貫寛子
  • 「健診採血セットにBNPを導入した集計報告」
    伊奈病院 櫻井奈津紀
  • 「当院人間ドックにおける脂肪肝の傾向」
    船橋総合病院 佐々木仁美

【学術奨励賞受賞演題】

  • 「臨床検査技師による疥癬感染拡大防止の取り組み」
    船橋総合病院 奥村正樹

平成30年度 血管超音波実技講習会

AMG検査部超音波委員会主催・血管超音波実技講習会を10月26日(金)に赤坂パークビルのGEヘルスケアジャパンにて開催しました。今回のテーマは「頸部から腸骨までの動脈超音波検査」で20施設から25名の参加がありました。

午前中は動脈の総論から頸動脈・大動脈・腎動脈の各論、症例提示を行いました。頸動脈については、ガイドラインの変更もあり「超音波による頸動脈病変の標準的評価法2017」の解説も行いました。また、頸部から腸骨までの動脈の解説をしながらデモンストレーションし描出方法のポイントを確認しました。

午後はグループに分かれ実技講習、過去のサーベイ問題の解説を行いました。実技講習では、頸部・鎖骨下・上腕・腹部・腸骨まで連続して見ることにより血管はつながっているという意識を持ってもらうことが出来たと思います。

頂いたアンケートにも「頸部から腸骨まで血管の走行を改めて意識できた。」「自施設ではできない領域まで実習できてとても勉強になった。」とご好評いただきました。

また、特別講演として津田沼中央総合病院検査科技師長の藤沢科長より血管超音波の症例提示をしていただきました。とても貴重な症例や検査時のポイントなどの講義をいただきました。

今回の研修会では、一領域に焦点をあてるのではなく、広範囲な領域で研修をさせていただきました。これを機に今まで検査をしていなかった領域にも目を向けていただければと思います。また、ここ数年血管疾患への注目度も高まり血管超音波の重要性が高まっているように思います。今後も知識・技術の向上だけではなく、臨床に貢献できるような研修会の企画・運営をしていきたいと思います。

報告者:血管超音波小委員会
メディカルトピア草加病院
検査科 八木下 有美

機器メンテナンス講習会の報告書

2018年10月2日(火)シスメックス株式会社の協力のもと同社東京ショールームにて自動血球分析装置のメンテナンス講習会を実施致しました。参加者は各施設から16名の参加でした。使用機器別に分かれて定期メンテナンス方法~実際に出るエラー時の対応法・対策について各々が機器を分解し実技体験しました。頭で理解している事や説明書に記載されている事と実際に行って見て何が違うのか?メンテナンスのコツみたいなものも少しは落とし込めたと思います。機器トラブルには遭遇しない様に日々のメンテナンス等をしっかりと実施する事に越したことは有りませんが、それでも機器トラブルは発生します。今回の実習である程度遭遇するトラブルには迅速に対応できるようになったと思います。そしてそれはトラブル発生時の患者待ち時間の短縮に繋がる事と信じます。実技実習は日々のメンテナンスでの疑問の解消を目的とし実機を使用して体験する事が重要な為どうしても少人数での実施となり参加人数に限りがありますがここ数年、毎年継続実施していることで多くの技師が体験することが可能となりました。今後も技師のメンテナンス技術向上を図る為にも実技講習を継続し各施設での有効活用に期待したいと思います。

AMG検査部精度管理委員会
彩の国東大宮メディカルセンター
臨床検査科 鈴木 朋子

輸血検査研修会開催(9月21日)

AMG検査部適正輸血委員会主催による輸血検査研修会を、33名参加のもと9月21日(金)に上尾中央臨床研修センターにて実施いたしました。今年度は、分子標的治療が輸血検査に与える影響(輸血部門が知っておきたい薬剤とその対応)と輸血に関する最新の話題をテーマに、埼玉県赤十字血液センター 学術課 松田 充俊先生 神山 泉先生の2名を講師に迎え開催いたしました。講義内容としては、1演題目の分子標的治療が輸血検査に与える影響では、分子標的治療薬ダラツムマブは造血器腫瘍細胞に高発現しているCD38と結合して抗腫瘍効果を発揮するが、CD38は赤血球膜表面にも低発現しており、不規則抗体検査や交差適合試験などの間接抗グロブリン法において偽陽性となる可能性があること。間接抗グロブリン法への干渉は、治療中及び最終投与から6か月後まで持続する可能性があり、干渉を回避するため、赤血球試薬等をDTT(ジチオスレイトール)処理する方法が考慮されるがしかし、Kell血液型抗原も変性・破壊してしまうため、抗Kなどの抗体が検出できないことに注意が必要であることなどを分かりやすく講義していただきました。分子標的治療薬は、血液内科等の専門治療科より処方されており当グループ内でも当該患者の輸血検査に対応できるよう体制を再度整えておく必要性を感じたところです。2演題目として輸血に関する最新の話題では、2017~018年に血液センターより発行された輸血情報についての振り返りの内容でした。センターからの情報については、常に関心を持ち対応していましたが、意外と忘れてしまっていたこともあり再確認することができ、大変有意義な時間になったと思います。11月には、委員会主催で実技講習会を行う予定となっております。今後も適正輸血委員会のもと情報を共有し、より一層の安全対策の向上及び適正使用の推進を図りたいと思います。

メディカルトピア草加病院
濱田昇一

検査部主任職等以上研修会

2018年9月8日(土)大宮ソニックシティ会議室でジョンソン・エンド・ジョンソン株式会社の講師による、 2018年度AMG検査部チーフ主任職以上等研修会が行われ、約80名の役職者が参加されました。今回の研修内容は「アンコンシャスバイアスワークショップと聞きなれない言葉ですが、自分の無意識の中の偏見、思い込みをケーススタディによって気付かせ、取り除いていくトレーニングでした。

まず、職員各々が個性を活かし、力を発揮することで業務に貢献する“ダイバーシティ&インクルージョン”の説明があり、その中で生まれてくる偏見を各々確認する研修が行われました。講習の中では、羅列した単語があたえられ、単語の持つイメージで男性・女性・両方に振り分けその理由の話し合いを行うことで、「男性だから、女性だから」、「理系=男性、文系=女性」、外科部長といったら男性等、自分の偏見や先入観を気付かされました。又、それらの偏見を取り除く為には、相手を尊重しつつ、自分の中の偏見を意識してコミュニケーションを取ることが重要となることが解りました。

グループワークでは15テーブルに別れ「日常で遭遇しやすい場面での男性・女性での対応」「新入職員を飲み会に誘い断られた時の対応」「父親の介護で勤務制限のある職員を特別なプロジェクトに声をかけるか?」の3つのディスカッションを行い、ポスター形式で発表を行いました。どのテーブルもみんな積極的に参加していて、かなりにぎわい活発な意見が出ていました。今回学んだ無意識の中の偏見とは、過去の経験や習慣、周囲の環境などから身についてきた瞬時の判断力だそうです。それは、人間が生き抜いていくために身につけた防衛本能のようなものだと思い、なかなかすぐに直すのは難しいと考えます。これからは、それらを気付くために、色々な人の意見をよく聞き自分を第三者の目で見ることによって自己認識を高め、無意識を意識するよう心がけていきたいと思います。

船橋総合病院
検査科 大場 雄一

「2018年度AMG検査部新入職員リフレッシュ研修会」を終えて

9月7日に上尾中央総合病院にて、30年度に検査部へ入職した職員を対象とした研修会が行われました。今回参加した新入職員は全部で44名でした。

はじめに、「タイプ別コミュニケーションスキル講演会」として、ロシュDCジャパン株式会社の講師の方を招いてお話を聞きました。これは仕事で関わる周囲の人を客観的な特徴から大きく4つのタイプに分けて、それぞれのタイプに合わせて言動を調整することで、より円滑なコミュニケーションをとれるようになることが目的の講演でした。実際に自分のタイプや苦手な人のタイプを分析し分類することで、効果的なそれぞれの対応の仕方を具体的に学ぶことができたのでとても興味深く、おもしろい講義内容でした。

次に、班ごとに分かれて40分間のグループワークを行い、最後に発表しました。テーマは「入職から半年間を振り返り、良かったこと悪かったこと」でした。思ったことや感じたことについてそれぞれの意見を出し合い、模造紙と付箋を使ってまとめていきました。私たちの班は控えめな人が多く、なかなか話し合いが進みづらかったですが、それでも限られた時間の中でなんとかまとめて無事に発表することができました。班によって発表の仕方や出された意見に違いがあり、様々な視点から考えることができておもしろかったです。また、働いている病院によって状況は多少異なりますが、入社から約半年が経過した現在、自分と他の同期たちが悩んでいる部分に共通点が多いこともわかりました。良い点はこれからもどんどん伸ばしていき、悪い点は改善できるように努力していきたいと思いました。

研修会が終了した後は飲み会が開かれ、普段はなかなか話す機会のない同期たちと話すことができました。自分の働く職場と他の病院の違いや、どこまで仕事を任せてもらえるようになったか、などたくさん聞けてとても楽しかったです。機会があればまた参加したいと思いました。

浅草病院検査科
織田綾佳

日本超音波医学会第91回学術集会

日本超音波医学会第91回学術集会が、「超音波医学の知と技を究める」をテーマに2018年6月8日(金)~10日(日)の3日間、神戸国際会議場・神戸ポートピアホテルで開催されました。超音波検査に関わる多くの医師・検査技師・技術者が全国より集まり盛会でした。

私は「皮膚浸潤を伴った脾悪性リンパ腫の1例」という演題名でポスター発表させて頂きました。昨年、津田沼中央総合病院において開催された秋田赤十字病院消化器病センターの石田秀明先生の腹部超音波特別講習会に参加し、症例発表をした際にお声を掛けて頂いた事がきっかけとなりました。

日本超音波学会の重鎮である石田先生に声を掛けて頂いた事は光栄なことですが、専門学会での発表経験のない私にとっては身の引き締まる思いでした。また、発表を行うにあたり、改めて症例について勉強する良い機会となりました。発表時には、石田先生も駆けつけて下さり、無事終える事が出来ました。自信を持って発表することができたのも、ご指導頂きました石田先生、先輩方のおかげです。発表後に、石田先生より「良い勉強が出来ましたね」とお言葉を頂き、今回の発表で満足することなく、日々の業務に対する気持ち新たに、臨床現場に貢献出来るよう邁進していきたいと思います。

報告者:金沢文庫病院 検査科 石渡志穂美

【発表】

  • 『肝血管腫内部の移動点状エコーの成り立ちを考える上で示唆に富む2例』
    津田沼中央総合病院 本間明子
  • 『後腹膜リンパ管腫の2例』
    津田沼中央総合病院 関 春菜
  • 『感染性腸間膜動脈瘤の一例』
    津田沼中央総合病院 藤沢一哉
  • 『胆嚢頸部癌を併発した黄色肉芽腫性胆嚢炎の一例』
    柏厚生総合病院 高橋奈々
  • 『皮下浸潤を伴った脾悪性リンパ腫の1例』
    金沢文庫病院 石渡志穂美

津田沼 本間

津田沼 関

柏 高橋

金沢文庫 石渡

津田沼 藤沢

第9回AMG検査部グループサーベイ講評会報告書

開催日時:平成30年5月24日
開催場所:大宮ソニックシティビル601号室
主催:AMG検査部精度管理委員会
実行委員:AMG検査部グループサーベイ小委員会

今回で、第9回目の開催を迎えたAMG検査部グループサーベイ講評会は、30施設から参加者42名で行なわれた。サーベイの主な目的は、①日常の精度管理状況の把握、②外部精度管理調査への対応、③経験年数の浅い職員に対する教育、④精度管理に関する情報の共有の4つである。

解説を、①総論・一般検査、②血液検査、③生化学検査(1)、④生化学検査(2)の4つの大項目に分けて、精度管理の知識や重要なポイントなどを盛り込み講評会を行なった。総論・一般検査では精度管理の歴史から、今年度より実施した尿沈査フォトサーベイの解説、アンケート集計を説明し入力間違いなどの注意喚起を促した。血液検査では質問時間を設けてデータの読み方や血小板の凝集確認法など新たな取り組みを盛り込んだ。生化学検査(1)・(2)では、日常の精度管理図から、シフト・トレンドの原因や機器の特性など細かく分析した内容であった。アンケート集計より半分以上活かせると答えた参加者が100%で、発表もわかりやすいという結果であり、とても参考になったと回答をもらう事ができた。

終わりに、検査部精度管理委員会(小委員会を含む)が主体となり第9回目を迎えられ、ご尽力いただいた方々には深く感謝する。また、各病院・施設の方々には日常業務を行ないながらの参加であるが、今後もAMGの精度管理向上に努めてもらえたらと思う。検査部全体の精度管理体制の充実が、確実な検査結果提供に繋がると考える。この活動が今後も続くように検査部の1人の職員として努力していきたい。

上尾中央総合病院
検査技術科 波多野佳彦

第67回日本医学検査学会IN浜松に参加して

5月12・13日に静岡県浜松市で開催された第67回日本医学検査学会に参加し演題発表をさせて頂きました。演題名は、ヒト精巣上体蛋白4(human epididymis protein4:HE4)の有用性の検討についてです。内容は、HE4は婦人科良性疾患に対する特異度に優れており、HE4とCA125を併用することで悪性腫瘍の有無を推察することができるという検討結果でした。臨床検査技師になって5年目になりますが、学会で発表するのは初めてのことだったので自分に務まるのだろうかと不安でしたが、準備を進めていく中で新たに得る知識があったり、抄録やスライドの作成時に先生(副院長)、上司、先輩、メーカーさんなど様々な方からアドバイスを頂いたりした事は、貴重な経験になりました。より良いものになるように何度も修正を重ねながらやっと本番を迎え、当日は少し緊張しましたが無事に発表を終えることが出来た時には、本当にほっとしました。また、他院の発表を聞いて勉強になることもたくさんあり、とても良い刺激を受けました。

今回の学会発表を通して、資料を作成する難しさや、人にわかりやすく説明し伝える難しさを実感することができました。また、抄録の書き方や、スライドの作成方法についても大変勉強になり、この経験を活かして今後学会発表へ挑戦する後輩へ伝えていきたいと思います。

報告者 メディカルトピア草加病院 渡邉 優

【座長】

  • 生理1(演題253~256)
    吉川中央総合病院 野本隆之
  • 臨床化学11(演題183~185)
    上尾中央臨床検査研究所 石川純也

【発表】

  • 腹部超音波における肝腎コントラスト偽陽性改善走査法の有用性について
    ~第一報:肋間走査と腎長軸走査の比較検討~ 吉川中央総合病院 野本隆之
  • 腹部超音波における肝腎コントラスト偽陽性改善走査法の有用性について
    ~第二報:標準的走査法に向けての検討~ 浅草病院 澤井こず恵
  • CKD重症度分類を用いた新規バイオマーカーの比較検討
    上尾中央臨床検査研究所 石川純也
  • ヒト精巣体上皮タンパク4(HE4)の有用性の検討
    メディカルトピア草加病院 渡邉 優

新入職員合同研修を終えて

私たち新入職員は4月5日から三日間に渡る新入職員研修会に参加しました。
初日にはAMGの入社式が行われ、約1000人もの同期とともにグループの一員になったのだと感じ、喜びと同時に医療人としてのこれからに身を引き締めていこうと誓いました。

二日間の全体研修では、グループの業務内容、接遇マナー、医療事務についての講習を受けました。どの講習でも医療人としてはもちろん、社会人としても大切なことを学びました。
その中でも接遇マナー研修で学んだ「人の印象は視覚情報で半数以上が決まる」ということが強く印象に残っています。どんなに丁寧な言葉遣いであっても視覚情報となる身だしなみや立ち居振る舞いが大切であると学びました。AMGの理念である「愛し愛される病院・施設」を傷つけぬよう身なりを整えて笑顔で対応を心がけて行きたいと思います。

三日目の検査部の研修では臨床検査技師として検査をし、結果を出すだけでなく、検査に付随する問題や精度管理などについてグループとしてどのように取り組んでいるか、私たちがどのように注意を払うべきかなどを学びました。また、グループにとってアムルが検査部の中心核であることを強く感じ、よりいっそう緊張感をもって正確な検査を行うべきであると強く感じました。

自身のなりたかった臨床検査技師になれた今、その名を汚さぬよう、努力・勉強を惜しまずにスキルアップしていき、どなたからも信頼される技師に成長していきたいと思います。

株式会社アムル 石塚美咲