第35回AMG放射線部 CT技術研究会
日時:2024年3月7日(木)14:30~16:50
場所:ハイブリッド研修会
報告者:河上 優
今回は初の試みとなるHybrid形式にて開催、演者は東川口病院に集合して、各講演やディスカッションをzoomにて配信いたしました。Hybrid形式にしたことで参加者は54名となり、沢山の方々にご参加いただきました。
基礎講演①では、彩の国東大宮メディカルセンター 和田主任より「CTDI・DLP」についてご講演をいただきました。
理解するのが難しく苦手な方も多いと思われる放射線被ばく量の分野を、絵や図などを使用して分かりやすく解説していただき、併わせてCT検査における線量管理および記録についてのお話もしていただきました。
基礎講演②では、上尾中央総合病院 上野さんより「画像再構成」についてご講演をいただきました。 CT画像再構成の基礎となる部分を再確認できる内容となっており、フィルタ補正逆投影法や逐次近似法などの再構成法についての解説もあり基本的な部分を見直すことが出来ました。
メーカー特別講演では、「CTの画像再構成~基礎から低被ばく高画質を実現する画像再構成まで~」と題した、最新再構成技術TFI(Deep Learning Image Reconstruction)の話を中心にご講演をいただきました。
Deep Learningがもたらす画像ノイズや被ばく線量の低減効果の解説や、TFIとフィルタ補正逆投影法を臨床画像にて比較して解説してくださいました。被ばく線量を抑えているにもかかわらず違和感が少ない優れた画質に驚きました
最後は、ディスカッション「症例から学ぶ急性腹症 ~Dr.へのアプローチ~」として、テーマを急性腹症の撮影から医師への報告までといたしました。津田沼中央総合病院 坂井主任が座長となり、演者3名と撮影・読影のポイントや医師への緊急症例報告の方法 等、各施設の運用や施設間の違いなどを共有することができるグループならではの良さを活かした、実践的なディスカッションになりました。
今回はHybrid形式での開催が初めてであった事もあり、一部音声の不具合もありました。それを反省点として次回の開催に繋げ、今後も参加者にとって有意義な研究会を企画·運営できるようにスタッフ一同尽力してまいります。
第26回AMG放射線部 MRI技術研究会
日時:2024年2月10日(土)14:00~16:30
場所:リモート研修会
報告者:内田 博
第26回となるMRI技術研究会は参加者66名を集い、リモート研修会として開催いたしました。
メーカーによる基礎講座「DWI基礎から応用まで」では、DWIの原理や撮像の際に問題となる歪の対策、それらを生かしたDWIBS検査の歴史から有用性について解説をいただきました。
初学者から上級者までが興味の持てる内容であり、研究会後のアンケートでも「興味がもてた」「業務に生かせる」など好評でした。(画像①・②)
導入報告として「はじめました心臓MRI」では、東川口病院における心臓MRI検査の立ち上げまでの過程を報告していただきました。
心臓検査の基礎知識からプロトコール構築・画像評価など、導入の際の工夫や苦労した点などを分かりやすく解説していただきました。(画像③)
事例報告となった「検査中の急変対応」では、三郷中央総合病院で体験したMRI検査中におきた患者急変時の対応について報告していただきました。
MRI室という特殊な環境では2次被害を防止する事が重要であり、緊急時マニュアルの整備や日頃の訓練の必要性を再認識する内容でした。
(画像④)
また、質問箱に寄せられた「発熱患者の対応について」への回答では、自施設での発熱患者のルール作成や低SAR用プロトコール準備の必要性を考えさせられる内容となりました。
報告内容となった心臓MRI検査に関することでは、上尾中央総合病院より情報提供や研修の許可をいただき、また、急変時対応の詳細な報告を聞くことができたのも、AMGならではの事だと思います。
今回も横の繋がりや強みを感じることができる会となりました。
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第3回AMG放射線部 全ブロック研修会
日時:2024年1月20日(土)14:00~16:00
場所:リモート研修会
報告者:三反﨑 宏美
今回の研修会も昨年同様に全ブロック合同開催となりました。
① 人材育成「プレゼンテーションについての座学」 埼玉東ブロック 吉川中央総合病院 係長 内田 博
プレゼンテーションは、自分らしく働き自分のアイデアを実現するためのツールでもあり、業務改善に役立てられることを学びました。聴き手の心を動かし、理解→納得→共感→行動、に移させる事が出来ればそのプレゼンは成功と言えます。そのために必要なのが内容力・伝達力・人間力ということでした。
具体的なスライドの作成方法も交えつつ、相手に伝えるための方法を分かりやすく講義していただきました。
② 人材育成「画像評価を用いた一般撮影技術向上への取り組み」 千葉ブロック 船橋総合病院 小峯 諒也
今まで新人技師教育の方法が明確に定まっていなかった、という背景のもと行われた取り組みとのことです。新人技師が自分で撮影した画像を自己評価して、上級技師による評価との相違率を算出します。上級技師の評価は新人技師にフィードバックされるため、擦り合わせにより画像評価や撮影技術を向上させることが可能だそうです。評価の相違率、再撮率ともに減少傾向にあり、科全体の再現性向上に繋がったと解説していただきました。
③ 災害対策「大規模災害に備えて」 神奈川ブロック 笛吹中央病院 主任 川田 哲也
AMGにある災害拠点病院は上尾中央総合病院と笛吹中央病院の2病院ということを、恥ずかしながら今回の講義で初めて知りました。災害拠点病院は防ぎ得る災害死を最小にすることが役割であり、トリアージポストで篩い分けや治療を行っている、と解説して頂きました。災害に備え、大規模災害訓練を行うことは非常に重要となります。最優先はまず自分の安全確保でありますが、日頃から様々な状況を想定して準備をしておくこと、訓練をして改善点を洗い出すことが重要であると、この講演を通して痛感しました。
④ タスク・シフト/シェア「当院のタスク·シフト/シェアに関する取り組み」 埼玉西ブロック 上尾中央総合病院 係長 笹原 重治
法改正により告示研修受講後に実施可能となる行為について、上尾中央総合病院での取り組みを講演していただきました。実際に行っている行為は「RI検査における静脈路確保·投与·抜針·止血」と「注腸カテーテル挿入·抜去」だそうですが、この行為を実際に始めるにあたり、院内コンセンサス·教育方法の確立·安全性の担保·マニュアルの作成、と言った準備が必要不可欠であると学びました。
今回、普遍的なテーマと今の時代に必要なテーマの両方が取り上げられており、学びの多い合同研修会であったと感じました。
第21回AMG放射線部 MMG技術研究会
日時:2023年11月30日(木)14:00~16:00
場所:リモート研修会
報告者:戸井田 由紀
今回のMMG技術研究会では、時短勤務の方も参加しやすいように、開催時間を14時~16時に変更してリモート形式で開催しました。
内容を中級者向けとして、メーカー講演ではMMG最新の動向と画像処理の知識について、技術講演では再撮影の判断基準について各施設で共有できるようにしました。
また事前には、AMG放射線部に所属している女性の診療放射線技師全員を対象にアンケートを実施して、その結果をもとに、撮影技術のコツや生じている問題点とその解決策、対策についてディスカッションをしました。
事前アンケート結果では、各施設の使用機器や患者層は異なるものの、抱えている問題点や疑問点は共通している事が多いことが分かりました。
しかし、対策は施設毎に異なり、その中でも個々による方法で対策をしていることも分かった。
ディスカッションでは、よりよい対策をしている施設の技術や方法と、その考え方を聞くことができて、とても参考となる有意義な時間でした。
明日から直ぐにでも活用できるため、よりよいMMG検査技術・検査環境を提供できると思います。
今回のアンケート結果は全施設に配信していますので、研究会に参加できなかったMMG担当者にも参考にしていただき、AMG全体の技術と知識の向上に繋がれば幸いです。
第1回AMG放射線部 係長職研修会
日時:2023年11月18日(土)13:40~17:30
場所:東川口病院 多目的室
報告者:中橋 義秋
第1回となるAMG放射線部係長職研修会を東川口病院多目的室において、放射線部の次世代を担う管理職の人財育成を目的とし、17名を迎え開催いたしました。
先ず「放射線部のこれからについて」として、放射線部 吉井部長より、初級管理職に求める「管理」「教育」「技術」についてお話をいただき、今後にある様々な研修会等の運営への携わり、新人教育等の指導者、あるいは上級プレイヤーとして専門性に特化した若手の育成に期待を寄せていることなどを講話していただきました。
その後は、放射線部での技師長職の共通業務と、施設規模別に4病院の技師長から自施設の業務内容、院内での役割、今後の課題や取り組み等についての説明がありました。
多岐にわたるアドバイスもあり、他施設の特色や各技師長の部署運営に関する思いを、改めて知る良い機会となりました。
研修会の後半は参加者による自己紹介から始まり、4班に分かれてのグループディスカッションを行いました。
吉井部長による講演から「業務管理」「離職対策」「主任職とNo3の育成」をテーマとして、次世代人財の教育と個性の育成、キャリアマップや教育システム、労働環境の整備や、人間関係を育むコミュニケーションなど、係長職としてそれぞれが抱えている日頃の悩みを相談しながら、共感・共有をするができました。
この研修会にて、他施設の係長職である方々と交流を深め合うことで、次世代の放射線部の人財育成につながっていくものと期待しています。
第34回AMG放射線部 CT技術研究会
日時:2023年11月9日(金)14:05~16:50
場所:リモート研修会
報告者:和田 樹昂
今回も基礎講座の中から、「物理評価」「3次元画像の基礎」の2演題を前半のセッションで、ワークステーションに関するのディスカッションを後半のセッションとして開催いたしました。リモート開催による参加者は50名となり、多くの方々にご参加いただく事ができました。
上尾中央総合病院の茂木主任からは物理評価のノイズ測定を中心に解説していただきました。装置の基本性能を評価するうえで、非常に重要な部分をわかり易くお話していただきました。今回も参加者からは続編を期待する声があがり、非常に有意義な講義内容でした。
彩の国東大宮メディカルセンターの和田主任からは、画像等手術支援認定技師の知識からワークステーションで使用する用語·処理方法·画像の表示方法等の3次元画像の基礎を初学者にもわかりやすく解説していただきました。
ディスカッションでは座長を交え4人の演者にて4機種のワークステーションについて貴重な意見を交わすことができました。テーマとした疾患は「大腸」「股関節」で、撮影方法、VR作成方法等を解説していただきました。多数のご質問をいただき、最後まで大いに盛り上がるディスカッションとなりました。
今後も参加者にとって、有意義な研究会となることを目指して運営して参ります。
第25回AMG放射線部 MRI技術研究会
日時:2023年10月7日(土)14:00~16:15
場所:リモート研修会
報告者:小堀 昌宏
今回も、第25回となるMRI技術研究会をリモートにて開催いたしました。
メーカーによる特別講演「Steady state MR Imaging techniques」では、普段MRI検査をしている技師でも理解が難しいSteady state Imagingの基礎や、最近話題のbone imaging mriを3DWS利用して骨と靭帯の画像を作成することなどを学ばせていただきました。(写真1)
基礎講座「MRI安全管理に向けて(体内金属編)」では、MRI検査を担当するなかで撮影技術と同じくらい重要な安全について、インシデント・アクシデントの事例報告からと、船橋総合病院での『安心で安全な検査に向けて』の取り組みの紹介により学びことができました。
研究会後のアンケート結果においても、定期的に安全管理に関する内容で開催して欲しい、具体的な事例における解説が合ってよかったなどの声を聞くことができました。(写真2)
臨床講座「腰椎」では、解剖、ポジショニング、シーケンス、臨床症例が解説されました。
基礎について丁寧な解説があり、アンケート結果には、初学者向けで良かった、段階的に理解を深められたなどの意見があり、幅広い層のニーズに合った発表でした。(写真3)
「腰椎検査ディスカッション」では、各施設の撮影方法や工夫などが話し合われました。
他施設の情報を得る機会となり、アンケート結果には、各施設の撮影方法が聞けてよかった、他施設の腰椎のMRIの撮像方法を知れてよかったなど、他施設の検査方法に刺激を受けている印象を受けました。(写真4)
最後には、現場で困ったことを相談できる環境としての質問箱に寄せられた脳底動脈解離と関節唇損傷についての疑問に対する解説を行いました。アンケート結果にも、とても分かりやすい解説でしたなどがあり、今後も質問箱を運用していこうと思います。
今回は57名となる沢山の方々にご参加いただけましたが、アンケート結果の評価も良く、皆様にご満足いただける内容であったと実感できました。引き続き、高評価を得られるような開催となるよう、アンケート結果をもとにプログラムを作成していきたいと思います。
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第33回AMG放射線部 CT技術研究会
日時:2023年7月7日(金)14:05~16:35
場所:リモート研修会
報告者:菱沼 寛訓
今回は予てより実施している基礎講座の中から、「造影理論」「造影剤の安全性」「画像濃度」「物理評価」と、4つの演題を内容として開催いたしました。リモート開催により参加者は58名と、多数の方々にご参加いただく事ができました。
彩の国東大宮メディカルセンターの谷川さんからは、造影剤の薬物動態から体内循環を、丁寧に解説していただきました。安定した造影効果を得るために必要なインジェクターの設定·撮影タイミング·穿刺部位に至るまで初学者にもわかりやすいものでした。
津田沼中央総合病院の坂井主任からは、ガイドラインをベースとして造影剤の副作用·副作用対策に至るまで、リスク部分についてわかり易く解説していただきました。また、自施設での医療安全に関する事例や副作用発生時のシミュレーションを織り交ぜながらお話しくださり、参加者からも活発に質問があがる興味深い内容の講義であったと感じます。
金沢文庫病院の山根主任からは、「画像濃度」についての講義がありました。CT撮影技術の基礎であるCT値やマトリクスに関して非常にわかり易く解説していただきました。画像濃度の見せ方によって診断能に影響される場合もある為、しっかりと理解しておく必要があると改めて感じる内容でした。
上尾中央総合病院の茂木主任からは物理評価のMTF測定を中心に解説いただきました。装置の基本性能を評価するうえで非常に重要な部分を、かみ砕きわかり易くお話していただきました。参加者からは続編を期待する声もあがり非常に有意義な内容でした。
今回は年3回開催するうちの1回目ということもあり、基礎講演を中心とした内容でした。
今後も基礎講演を軸に、臨床やディスカッション等を取り入れて、参加者に有意義な研究会となることを目指し、運営していくつもりです。AMG放射線部のボトムアップに貢献できるよう、運営委員一丸となり尽力して参ります。
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第7回AMG放射線部リフレッシュセミナー
日時:2023年9月16日(土)14:00~17:30
場所:東川口病院
報告者:曽根 達也
今年度のリフレッシュセミナーは、参加対象者16名と運営陣を含めた総勢28名で開催されました。
参加対象者を3~5年目の診療放射線技師として、グループディスカッションをきっかけにコミュニケーションを図り、施設間のつながりを深めることと、中堅技師にとって今後に必要となるプレゼンテーション能力の向上を目的といたしました。
初めに、東川口病院 川島科長より開会挨拶と運営委員の紹介、今回のリフレッシュセミナーの趣旨などのオリエンテーションが行われました。
続いて、参加者による自己紹介にて場が柔らかくなったのちに、吉川中央総合病院 内田係長による「プレゼンテーション」をテーマにした講義を行っていただきました。プレゼンテーションを成功させるための話し方やスライドの作成方法について、分かりやすく解説していただきました。
(開催後のアンケート結果でも、評価の高いものでした)
その後は4組のチームに分かれ、事前課題により決定した「仕事の悩み」をテーマに、グループディスカッションをはじめてもらいました。施設毎の異なった悩みの共有や解決に向けたディスカッションが行われることを、運営委員として期待していました。
開始直後は遠慮している様子もありましたが、同年代ということもありすぐに打ち解け、笑顔を見せながら和やかな雰囲気で意見交換や資料作成をしていました。
最後に、作成した資料を基に、それぞれのチームスタイルでプレゼンテーションをしてもらいました。
技師歴3年目となるチームもありましたが何ら遜色無く、各チームともに難しいテーマを分かりやすく纏めて完成させていました。
総括では、協議会 放射線部 吉井部長より、各チームが完成させた“プレゼンテーション”について
予想に反して良い意味で驚かされたと、評価していただきました。
そして運営委員の我々に対しても、今回の趣旨に関してお褒めの言葉をいただきました。
今回は4年ぶりに集合型での開催となりました。コミュニケーションが図りやすく、多くの情報共有ができたため、施設間のつながりを深めることができたと確信しています。
参加者の皆様には、このセミナーで培った繋がりを大切にして、今度はリフレッシュセミナー運営委員として戻って来て欲しいです。その時は、後輩のために尽力してAMG放射線部をより発展させてくれることと思います。
第20回AMG放射線部 消化管技術研究会
日時:2023年9月1日(金)15:00~17:00
場所:リモート研修会
報告者:矢野 健太
今回は、COVID-19の感染拡大・予防の観点からリモートにて開催いたしましたが、それによる効果として、多くの方々にご参加いただきました。
メーカーによる講演では、発泡顆粒の組成や発泡剤に求められる性質、服用時の注意事項など幅広くご教授いただき、普段は何気なく患者様に服用させていただいている発泡剤の特性を改めて確認する事ができました。
技術基礎講座①では、八潮中央総合病院 小針様より「胃前壁撮影のポイント」として、胃前壁の撮影方法およびポイントについてご講演をいただきました。
撮影時のポイントとして ①空気量の残量 ②照射野の活用 ③胃に合わせた圧迫布団の使用が挙げられ、それらを意識して撮影することを学びました。
技術基礎講座②では、上尾中央総合病院 笹原様より「再撮影から学ぶ上部消化管撮影のポイント」についてご講演をいただきました。そのなかでは、参加者に問題が出されGフォームを用いて回答するというものがあり、再撮影を行った理由について、参加者は実際の撮影時を想定して、数秒で回答をしておりました。新たな試みであったこの企画は、とても好評でした。
症例報告では、上尾中央総合病院 菊池様より「迷入膵」について、三郷中央総合病院 澤田様より「進行胃がん」について報告していただきました。ここでもGフォームが用いられ、読影時のポイントなどを学ぶことができました。
今回の研究会が、参加者の消化管造影における知識向上の礎になれていれば幸甚である。
第24回AMG放射線部MRI技術研究会
日時:2023年7月1日(土)14:00~16:15
場所:リモート研修会
報告者:石川 応樹
24回目となるMRI技術研究会を開催いたしました。
基礎講座①として「非造影MRAの基礎から、FBI、Time-SLIP技術までのご紹介」をキヤノンメディカルシステムズ株式会社 MRI営業部アプリケーション 飛岡様よりご講演いただきました。
非造影MRAとしてFBI法とTime-SLIP法の特徴と臨床応用について解説していただきました。
血管を描出する原理や条件設定、良好に描出するためのテクニックなどを詳細にお話しいただき、理解を深めることができました。
基礎講座②「GRE法について」を伊奈病院 土居様よりご講演いただきました。
こちらは基礎原理の内容となっておりますので、参加者も多少難しいと感じている様子でしたが、エコーの成り立ちから各種強調画像の設定法など、とても分かりやすく的確な内容だったと感じております。
臨床講座を「乳腺MRIの基礎と臨床」として、基礎編を上尾中央総合病院 松久保様より、臨床編を木下様よりご講演いただきました。
乳がんの総論から撮像法、BI-RADSのカテゴリー分類等、放射線技師として必要な情報と最近の動向についてもお話しいただき、大変勉強になりました。
今回は臨床編のテーマを乳房として、乳房MRIについて基礎編と臨床編に分けて構成いたしました。
参加者77名で質疑応答が活発に行われ、アンケート結果からも参加者から好評であったことと、臨床講演のニーズが高いことが確認できました。
今後もアンケート結果を基に、たくさんの方々に参加を頂ける研究会を目指していきたいと思います。
第20回AMG放射線部MMG技術研究会
日時:2023年6月8日(土)15:00~17:00
場所:ハイブリッド研修会
報告者:中村 哲子
今回のMMG技術研究会では、久しぶりの集合型ということで新人のポジショニング実技演習をしっかり行える内容としました。一人当たりの演習時間を十分に確保するために、事前学習用の予習資料を配布し、内容を理解していただいた上で、演習に望めるよう工夫しました。
さらに、研修に参加しやすいよう、ポジショニング演習会場を二箇所設置し、参加者の移動時間が短く済むように配慮しました。
彩の国東大宮メディカルセンター会場には、技師歴1年目が8名、2年目以降が5名集まり船橋会場には、1年目が10名、2年目以降が6名集まり、研修に参加していただきました。
今回の内容は、1年目から2年目の初級者に対する新人教育に重きをおいたプログラムを構築しました。新入職員に対するMMG撮影の技術指導は、熟練の技と知識を必要とします。MMG技術研究会では、実践的な指導を運営委員の複数名で担当しますが、その指導方法にばらつきがでないよう注意しております。
検査業務経験者と、未経験者とでチーム分けをし、未経験者には指導に多めの時間配分を心掛けていましたが、実際にファントムを使用してポジショニングを実演してみると、経験者にも改善点が見えてきて、それぞれに解説して進めることができました。
今後も、よりよい研究会の開催に向け、尽力していきたいと考えておりますので、皆様の積極的なご参加をお待ちいたしております。
第37回AMG放射線部 合同研修会
日時:2023年5月13日(土)14:00~16:30
場所:リモート研修会
報告者:小野寺 誠
第37回となる放射線部合同研修会は、リモート形式にて出席者166名(PC接続数72台)を集い、盛大に開催されました。
吉井部長による開会挨拶では、放射線部の全職員数385名についてのお話がありました。
男性229名・女性156名と女性の診療放射線技師が全体の40%を占めており、今年度の新入職員についても男性20名・女性19名の採用であったことが報告されました。今後の展望としては、男女問わず管理職を目指せる体制を整備していくとのことです。
2023年度Visionの重点目標は、以下のような内容でした。
① 地域医療機関との連携やブロック施設間の連携強化
② 良質な医療の提供
③ ポータルサイトの運用(eラーニング活用)
④ 医療被ばく管理
⑤ 健全な経営支援
⑥ 有給取得率 目標70%以上
次に今年度の新技師長就任者1名、昇格者26名からの挨拶を経て、新入職員39名の紹介がありました。
特別講演では「異業種に学ぶ安全管理」をテーマとして、㈱東京電力ホールディングス青森事業本部 小澤様より、原子力の安全文化と医療に於ける安全な観点に共通な考え方がある事を学ばせていただきました。
教育講演では「CT撮影の基礎(胸部領域)」として、基礎・所見・ポイントについての解説がありました。
今回の研修では、医療の安全文化の必要性や、業務での問題点をチームワークで改善出来ること等を教えていただき、今後に放射線部が活躍するために必要なことを学べる充実した研修会となりました。
第12回AMG放射線部 新入職員研修会
日時:2023年4月7日(金)11:50~16:45
場所:大宮ソニックシティビル
報告者:鈴木 守
本日は新たに仲間となる新入職員32名を大宮に迎えて、新入職員研修会が開催されました。
研修内容は以下のとおりで、はじめにAMG協議会本部 吉井部長より放射線部の概要を解説して頂きました。
AMG組織図の解説では、社会人としてAMG職員として、必要なことを具体的に教えて頂きました。
社会人になって始めて経験するであろう、名刺の見方等については、とても興味深いものでした。
放射線部の解説では、施策や動向、vision、診療報酬や個人目標、テクニカルサポートについて幅広い内容を分かりやすく丁寧に解説して頂きました。
日本診療放射線技師会のクリニカルラダー(知識レベルを全国統一の物差しで計る)についてもトピックスとして紹介して頂きました。
医療界の動向について病院数、技師数の推移を示していただき、今後診療放射線技師として活躍するためにはどのような事が必要か講義をしていただきました。
新入職員に『とにかく3年間は頑張りきろう!』と声を掛けられていました。
今までの経験上、3年間に培われるものがとても重要になるというお話でした。
そのなかで、まずはやりたいことを見つけよう(研究·教育·モダリティ等)と···
そして次に、将来的に進む方向性を探そう(ジェネラリスト·スペシャリスト·マネージャー等)と···。
新入職員にとって、モチベーションを上げるとても貴重な時間になりました。
続いて、三郷中央総合病院 中山技師長より、社会人·診療放射線技師として必要な実践的接遇について講義をして頂きました。
接遇と接客の違いや、患者様へのサービスが掛け算となって還元されること等、図を取り入れたスライドで分かりやすく教えて頂きました。また、身だしなみ·挨拶·表情(マスク)についての解説では、現況を加味したマスクに合い、表情も分かりやすいヘアースタイルを紹介して頂きました。
患者様に接する際の姿勢としては
傾聴 → 目線を合わせる、ポジショニング → 声を掛けて触る 等、ユマニチュードを用いての解説や
クレームの対処方法として、言い訳をしないということ等、直ぐに実践できることを教えて頂きました。
次に、伊奈病院 佐々木技師長より、造影剤の基礎知識と安全管理について講義をして頂きました。
検査に用いられるものは薬剤であっても、診療放射線技師として知っておかなければならないという観点から造影剤の種類や取扱いについて、また添付文書の見方等も交えて学びました。
また、造影剤による副作用発生時や血管外漏出の際の対処方法について教えて頂きました。
佐々木技師長から『薬剤の情報は日々更新されるので、自ら得るようにして下さい』と提言されました。
最後に、上尾中央総合病院 佐々木 健 副科長より、放射線被ばく管理と目標管理について講義をして頂きました。
放射線被ばくについて事例紹介をしていただき、その際のプロセスや根拠について説明をしていただきました。放射線についてお話する際には必ず量(線量)が必要になる事。
患者様が何について知りたがっているのか、何について心配をしているのかを理解することが大事であると教えていただきました。
また、組織反応と非確率的影響について閾値や生活習慣病のリスクを交え分かりやすく説明していただきました。
放射線診療では医師から患者様へ正当化の説明を行う事や放射線技師が防護の最適化(DRLS比較)を行う事の大切さを教えていただきました。
放射線被ばくについて診療放射線技師として専門家として、放射線被ばくについエビデンスレベル(証拠となるレベル)を知って理解をしていれば、何かあった場合にも、対応が可能であるとの内容でした。
続いて目標管理についてもお話があり、人が動くには〝楽しい〟が必要であるので、まずは〝わかる·できる〟を目標としよう。それが身に付いたら、次は最適な難易度を目標にして〝試す〟ことをアドバイスして頂きました。
人生と仕事の目標をどちらも持つことを提案され、目標シートにそれを書き込む時間を作ることを勧めていたのが印象的でした。
講義の後には、感染予防をしっかりとしたなか新入職員の自己紹介が行われ、グループディスカッションが行われました。テーマを「理想的な医療人(社会人)とは」「自身が目指す、(愛し愛される)診療放射線技師とは」として、少人数グループに分かれ、個々より意見を抽出したものをグループ内で共有、分類した意見を整理して纏めてもらいました。
グループディスカッション中の新入職員は積極的に意見を出しながら、時には表情を柔らかくして話し合っていました。
各グループより理想的な医療人·自身が目指す診療放射線技師について発表をしていただきました。
最後に佐々木技師長より本日の総評があり、新入職員に激励のお言葉も頂き閉会となりました。
新入職員にとっては、同期入職者との横の繋がりともなる機会になり、社会人として医療人として診療放射線技師として、とても大事なことを学べた時間になったと思います。
まず3年間、目標を持って一生懸命頑張って下さい!配属先での活躍を期待しています。