第8回AMG放射線部 リフレッシュセミナー
日時:2024年9月14日(土)14:00~17:35
場所:東京都診療放射線技師会 研修センター
報告者:三村 一成
今年度のリフレッシュセミナーは、東京都診療放射線技師会研修センターに17名の参加者を集い開催されました。今回のテーマとなる「働きやすい職場・働きづらい職場」については、事前にアンケートを行い、対象者の回答から問題点を抽出して、当日はその問題についてディスカッションをしてもらうという企画になります。参加者は経験年数3年から5年の技師となり、男性9名と女性8名でした。
参加者をA班・B班・C班に振り分けた後に「現在抱えている現場の問題」についてラウンドディスカッションを行っていただきました。それぞれの課題内容は以下になります。
A班「教育や指導について」
B班「休暇が取りやすい職場環境作り」
C班「モチベーションについて」
参加者には自己紹介カードの説明から始めてもらい、お互いを知り得る機会を得てからディスカッションをしていただきました。班移動による新たな参加者とのディスカッションの際にも、この自己紹介カードはとても役に立っていました。
その後、ディスカッションで得た成果を各班に発表していただきました。
発表内容を課題の原因究明と解決策として、会場に参加されている放射線部の吉井部長と人材育成委員に提案して、ここでもう一度ディスカッションとなります。
A班「教育や指導について」の問題点は、指導者によって考え方が異なっている事で、解決策は指導者によるマニュアル作成となりました。会場からは、教育をされる側がマニュアルを作成して、それを指導者に確認すれば、上下の異なる指導は減らせるのでは?とのご意見を得ました。
B班「休暇が取りやすい職場環境作り」の問題点は、休暇取得のしやすさにおける格差で、解決策は教育の充実となりました。会場からは、職員のスキルアップをすること、現在は有休取得制度が変わり取得しやすくなっていること、時間単位の有休取得も活用できることのご意見を得ました。
C班「モチベーションを上げるには」の問題点は、努力に対して評価が少ない事で、解決策は取得資格を見える化するというものでした。会場からは、病院毎に取得人数は把握をしていることと、自身が何を目的に取得するかが重要で、スキルアップは勿論のこと、患者ファーストとした良質な医療の提供をするために取得するという考えも重要であるとのご意見を得ました。
今回の研修にて経験した「自身の意見を伝える、相手の意見も聞き入れる」ことで、自己意識改革が少しでも施されれば嬉しく思います。
第36回AMG放射線部 CT技術研究会
日時:2024年7月25日(金)14:05~16:35
場所:ハイブリッド研修会
報告者:楠 浩一
今回もハイブリッド形式での開催となり、参加者59名と多くの方々にご参加いただきました。
今回の研究会では、CT検査に携わる初学者を対象として、基礎講演3題と臨床講演をご用意いたしました。
基礎講演①「ヘリカルスキャンとマルチスライスCT」 八潮中央総合病院 尾崎 侑也
ヘリカルスキャンとマルチスライスCTの概要を分かりやすく図を用いて解説していただき、ヘリカルスキャンについては特徴とピッチファクタを、マルチスライスCTについては問題点について解説していただきました。
基礎講演②「アーチファクト」 東川口病院 峰 有哉
アーチファクトは被写体に起因するもの、装置・条件に起因するもの、装置の不良によるものがあり、その原因と対策について、詳しく解説していただきました。
基礎講演③「造影理論~TECについて~」 三郷中央総合病院 福田 恭平
造影理論については、グラフを用いて分かりやすく解説をしていただき、ボーラストラッキング法とテストインジェクション法のメリットとデメリットについても詳しく解説していただきました。
臨床講演では「症例から学ぶ頭部領域~今年の夏は頭部を学ぼう」と題して、白岡中央総合病院 木村さんに頭部の解剖について分かりやすく解説をしていただいた後に、柏厚生総合病院 鵜澤さん、彩の国東大宮メディカルセンター 谷川さんより、脳出血や脳梗塞、脳腫瘍など、頭部の疾患について症例を提示していただき、Q&A形式にて参加者に回答をしていただきました。参加型にすることで、より興味をひき、理解を深められたのではないかと思います。
前回に引き続き2回目のハイブリッド形式での開催となり、反省点が活かされ音声トラブルなどもありませんでした。今後も参加者にとって有意義な研究会を開催できるように、企画運営に尽力して参ります。
第27回AMG放射線部 MRI技術研究会
日時:2024年7月6日(土)14:00~16:30
場所:リモート研修会
報告者:土岐 義一
今回もリモート研修会としての開催となりましたが、78名以上の参加者が集いました。
基礎講座①「MRI高速撮像技術の発展~高速撮像の基礎から圧縮センシングまで~」では、拘束撮像技術の基礎からパラレルイメージング・圧縮センシングに加えDeep Learningの原理と特徴、今後のMRI検査で主流となる高速撮像について学びました。
基礎講座②「上腹部 モーションアーチファクト対策」では、患者様のご協力による呼吸安定法および呼吸同期法と横隔膜同期法を選択する上で、患者様の状態や呼吸状態に合わせて選択する大切さを学びました。
臨床講座①「肝臓」では、解剖などの基礎から各シーケンスの特徴にはじまり、造影検査による症例を提示していただき、症例ごとの造影効果の特徴などを再確認できました。
臨床講座②「胆嚢・膵臓」でも、解剖の基礎から各シーケンスの特徴と目的を解説していただき、初学者にもとても分かりやすい内容でした。症例毎にMRI検査に求められるポイントや、検査を組み立てる上での目的に合ったシーケンス選択が必要であることも、改めて理解することができました。
開催後のアンケート結果には、好意的な回答が多くご満足いただける内容であったと実感できましたが、ご要望も多数いただきましたので、今後の運営において参考とさせていただきます。
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第22回AMG放射線部 MMG技術研究会
日時:2024年6月13日(木)15:00~17:00
場所:彩の国東大宮メディカルセンター・船橋総合病院
報告者:関口 舞
今回の研究会は、新人およびMMG検査業務をこれから始める診療放射線技師を対象として、内容はポジショニングをメインとした座学と実技演習にて開催しました。
事前課題として、動画「MMGの基礎」を参加者には視聴していただき、MMG検査を行う技師への理解を深めておいていただきました。
当日はMMG撮影室のスペースを考慮して、二つの会場に参加者を振り分けて研修を行いました。
参加者のほとんどがMMG撮影未経験であったため、実技演習と動画「MMG検査の流れ・MLO・CCポジショニング」を使用した座学をするグループとに分けて進める予定でしたが、船橋総合病院での参加者には経験者が半数いらっしゃったため、その経験者には座学を省き、撮影時における日頃の疑問を講師と解決する時間に充てました。
実技演習はファントムを利用したポジショニングの実演で、他の参加者が行うポジショニングの見学や、講師に質問をするなどして、積極的に学ぶ姿勢がみられました。
今後も、より良い研究会の開催に尽力していきたいと考えておりますので、皆様のご参加をお待ちしております。
第38回AMG放射線部 合同研修会
日時:2024年5月11日(土)14:00~16:30
場所:リモート研修会
報告者:吉見 利弘
今回の合同研修会もリモート形式にて出席者150名を集い、盛大に開催されました。
吉井部長による開会挨拶では、放射線部の全職員数、中長期計画、今年度のVisionと重点目標についてお話がありました。
放射線部の全職員数387名のうち、男性は237名、女性は150名となり、全体の約39%が女性技師となることと、今年度の新入職員は15施設に合計で男性20名・女性19名の採用があったことが報告されました。今後の中長期計画では、4施設の新築移転についての説明がありました。
2024年度Visionの重点目標としては、以下が挙げられました。
① タスクシフト/シェアの実施(告示研修の受講)
② 臨床実習指導施設認定取得の推進
③ 健診部門との共同事業の推進
次に、今年度の新技師長就任者2名、昇格者16名からの挨拶があり、新入職員39名からは自己紹介が為されました。
続いて、放射線部における各委員会・技術部会の担当幹事による2023年度活動報告と2024年度活動計画も報告されました。
講演は特別講演と教育講演として、それぞれ行っていただきました。
特別講演「知っておきたい 医用画像の取り扱いとセキュリティ対策」
個人情報や医用画像の取り扱い、サイバーセキュリティ対策など実例を交えながら講演していただきました。難しい内容をわかりやすく解説していただき、身近な問題として感じることができました。
教育講演「MRI安全管理に向けて(体内金属編)」 船橋総合病院 主任 押尾 高嗣
基本的なMRIの安全管理に加えて、医療安全委員会より提供された具体的な事例をもとに、対応と対策をわかりやすく解説していただき、新入職員にも安全管理の大切さが伝わる講演となりました。
どちらの講演にも様々な質問が寄せられ、関心の高さが伺えました。
以上より、今回も放射線部として有意義な時間を過ごせる研修会となりました。
第13回AMG放射線部 新入職員研修会
日時:2024年4月10日(水)09:20~17:00
場所:大宮ソニックシティビル602会議室
報告者:吉見 利弘
本日は新たに仲間となる新入職員39名を迎えて、新入職員研修会が開催されました。今回は久々に、午前・午後の部とプログラムを分けて研修することができました。午前中は講義を中心とした内容にて、社会人・医療人・診療放射線技師・AMG職員としての知識や心構えを学び、午後はコミュニケーションに重点をおいたグループワークを予定しました。
はじめにAMG協議会本部 吉井部長より、放射線部の概要を解説して頂きました。
社会人としてAMG職員として必要なこと、放射線部の施策や動向・visionについて、診療報酬・個人目標・テクニカルサポートや日本診療放射線技師会のクリニカルラダー(知識レベルを全国統一の物差しで計る)についても解説して頂きました。
吉井部長は新入職員に『とにかく3年間は頑張りきろう!』と声を掛け、やりたいこと(研究・教育・モダリティ等)を見つけること、将来的に進む方向性(ジェネラリスト・スペシャリスト・マネージャー等)を探すことなど、今後の指標となるアドバイスをされました。
新入職員にとって、モチベーションを上げるとても貴重な時間になりました。
それ以降は、以下の講義が行われました。
・診療報酬について
・診療放射線技師(医療人として)における個人情報管理
・造影剤の基礎知識と安全管理
・社会人・診療放射線技師として必要な実践的接遇
・放射線被ばく管理と目標管理
連日の研修続きで疲労もあったかと思いますが、和やかな雰囲気のなかでもメモを取りながら、各講師の話に耳を傾けていました。
講義後には昼食を挟み、新入職員の自己紹介からグループワークが行われました。
テーマを「理想的な医療人(社会人)とは」「自身が目指す診療放射線技師」として、少人数グループに分かれ、個々より抽出した意見をグループ内で共有、整理して纏めてもらいました。
グループワーク中で積極的に意見を出しながら、時には表情を柔らかくして話し合っている姿が、とても印象的でした。最後は各グループより取り纏めた成果を発表していただきました。
吉井部長は『今年度の新入職員は例年よりも明るく、元気を感じる。3年後のリフレッシュセミナーで会うのが楽しみです』と、印象を伝えて感心されていました。
最後に、人材育成委員会の幹事である佐々木技師長より本日の総評と激励のお言葉をいただき、閉会となりました。
新入職員にとっては、同期入職者との横の繋がりともなる機会となり、社会人として医療人として診療放射線技師として、とても大事なことを学べた時間になったと思います。
『先ずは最初の3年間を一生懸命に頑張って下さい!』本日は、お疲れ様でした。